別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

時雨のてがみ

2009-11-14 | こころ模様
      

    生と死のはざまにただよう 「澄んだ詩句  美しく透明なソネット… 」

     詩人立原道造の 淡々しいことばがこころを捉えた  

             -☆-

     しぐれの淋しいささやきに 篭もり居をきめて
         :
         :
          :    
            
          :

     昼ころ  色のないハガキがとどく 
        
        「妻   T 子 去る四月 ・ ・ 日 永眠 」  ……   

      ……エ・イ・ミ・ン   目を  耳をうたがった

       あかるい春に  そそ吹くかぜのように いったともだち 
    
        なにも 知らなかった   
 
       ぼやけたつゆに たくさんの思い出がひかった
       
              職場でいろいろ教えてもらったこと  
        音楽や観劇… なにもかも影響を受けていましたね
        青春の2、3年 刺激しあった濃密な時間でした

        なんねんも会えなかったけれど 
        あなたは こころの手紙に生きつづけています     
       
         さようなら  ありがとうございました


       
          

       

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2 コメント

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濃密な時間 (ふくら雀)
2009-11-17 10:23:45
葉先に連なる玻璃碗の見事な細工を「時雨がくれた手紙」と捉えることができる蛙さんの詩情を羨みます。

道造の詩にも思うところありです。

この季節、薄墨色の報せが年毎に数を増して、思いがけない友の訃報に元気だったころを重ねて偲びます。
長い闘病生活を送る友人の方がか細く生きながらえて、逆に支えだった友を見送ることが多いようです。

さて、みずからの訃報はどう届くのかと思うと・・・・・
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一生 ()
2009-11-17 22:53:18
 瑠璃碗の細工…ふくら雀さんもステキです。
望月も…すぐに欠ける、先のことをこころにとめて…兼好さんも言われますので、そろそろ考えます。 
 別れは突然に… ていねいに付きあわなかったと後悔しました。あかるく聡明なかたでした。
 毎日を精いっぱい生きるだけ、自らの訃報までは考えられません。今ある不思議を思います。blogを書いて公開するなど予測もしませんでした。毎日が濃密な時間です。そう生きましょう。
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