別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

亀鳴く

2009-03-31 | こころ模様

   

  
    川越カワコシのをちの田中の夕闇に 何ぞときけば亀のなくなり   藤原為家

 亀は、実際には 鳴かないといわれるけれど 
 亀鳴く…  為家の歌から典拠された春の季語だそうだ。 (をち…彼方、遠方)
            

       亀鳴くや柱ラムプの照返し       万太郎


  毎日伺っていたblogが閉じられて、 何よりも  寂しい。

   教えて頂くことばかりでした。  
  いつも豊かで深い内容の 楽しいコメントをいただきました。
  にわかに 格調高くなるのも 大きな喜び、 励みになりました。
        
       亀鳴くや独りとなれば意地も抜け   真砂女
    
   恐れ多くも 同士を失うようで どっと力が抜けます。
      
          亀は やはり泣くのだろう…

                   -☆-

 
 
    いよいよ片づけに着手。 
     開けたことのない茶箱、 母の箪笥など

     見覚えのある着物が 沢山でてくる 
    子育てのすんだ母が 自ら自分に与えていた褒美
      それでよかった と思う

        着物を着なくなって久しい。 
            これらの始末を どうしようか

     やーめた  気分転換に 一枚描いた    水彩4F      

        裏返る亀思ふべし鳴けるなり     桂郎

    片づけもはかどらなくて  もがいても 妙案は浮かばない 
    苦手な片付けが、 いつも頭に懸かっている  泣きたいくらいだ
      母を片づけることとは 違うのだけれど…

 

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2 コメント

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春の月 (boa!)
2009-04-01 15:26:58
「すっぽんも時や作らん春の月」 確か一茶の句でした。

名残を惜しんでくださってありがたいことです。
昨晩は満開の夜の桜を見に近くの小学校の校庭までそぞろ歩きしました。今日はもう散り始めています。
昨夜は三日月。さまざまの雑事に一区切りが着いた一種の寂寥の中を口数少なく歩きました。

桜は宵闇の朧がやはり一番ですね。亀が鳴くのも月あかき夜に限るとか。雨垂れ拍子でも、責念仏でもいいから聞いてみたいものですね。

亀泣くや線描の息ととのふる 苅谷敬一 
亀の鳴く朧は雨となりにけり 富田木歩

今の心情にぴったりの句もあります。

日参いたしますので、これからも美しいものをお見せください。よろしくお願いします。
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春雷 ()
2009-04-01 21:18:47
 同士とは ドウシたことでしょう。朝一番の書きこみで、急いだとはいえ、失礼いたしました。今までも、これからもご教示頂くほかありません。 責念仏でも聴きましょう。
 
 よい句をありがとうございます。
線描の息ととのふる… いつも真剣
朧はやがて雨となりにけり、安堵感と寂寥感、
満足感をともなって。
 三日月と桜を愛でるそぞろ歩き… おそろいでよい時間を持たれましたね。
  
 眼つむれば若き我あり春の宵   虚子

 boa!さん ちょうど今、こちらは春雷が鳴っています。新たな旅立ちの時ですね。 しばらくは、ごゆっくりなさって、ギャラリーの開店を心待ちにしています。
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