別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

小さな家

2012-02-02 | 別所沼だより

 彫像もふるえる寒さ…  
  朝の気温 氷点下5、6℃  日中でも5℃くらいだ
  途中 美術館の池に厚い氷が張っていた
         


 木立はすっかり葉を落とし とおく青空が透けている
  

   噴きあげは 白鳥が羽ばたくよう
   

  基に しぶきが凍っている 
 
 


   朝日新聞 方丈記800年 

 「ヒアシンスハウスの写真が載っています」
  奈良から送ってくださった朝日の夕刊(2012.1月6日)です。
   (拡大してご覧ください)

  流れは絶えず 方丈記800年 (下) 
   足るを知る 暮らしの先人  久保智祥

 「方丈記」 が問いかけているのは、人の生き方だけではない。 冒頭部分。 絶えない河の流れと浮かんでは消える水泡を例示した後、こう続く。
  人と栖(スミカ)とまたかくのごとし …

 広さは3メートル四方、わずか5畳余。 その極小空間に、 阿弥陀如来と普賢菩薩の絵像や法華経…… 歌書や楽譜、  琴と琵琶など 最低限のものだけ置いて…
  
 一見不便な暮らしに、 実は喜びがある。 屋根を打つ雨音や鳥のさえずり 虫の鳴き声も間近に聞こえ 自然との融合感がぜいたくに思える。

  「小さな家」に魅せられた人物はほかにもいる…
 建築家のル・コルビュジエ  南仏の海辺の小屋。  アメリカの作家 ヘンリー・デビッド・ソローは 小屋暮らしを「森の生活」に記す…  詩人 高村光太郎は 花巻の炭焼き小屋に起居し

  詩人で建築を学んだ立原道造は
 「ヒアシンスハウス」と名づけた理想の小屋をスケッチした。
  
   先人たちは小さな家に幸福を重ねていたようだ…  (久保智祥)