別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

季節のにほひ

2005-12-25 | 別所沼だより

  町のなかでは何もがちっとも季節を微妙にをしへてくれないといふけれども、僕たちなど町のことしか知らないので、道の上にうつる影のいろにも、建物のいろにも、花や鳥の教へてくれるのとかはらないこまかい季節のうつりかはりを感じます。それから、女の人たちの服装などは、きっと雲の色や空の色よりも、僕などにははっきりと時間を教えてくれます。 それから、もののにほひが…          
                             深澤紅子様       立原道造 (抜粋)

 

           

  北の風に枯れ葉がおどり、 鴨や都鳥が噴水とじゃれる冬、 あたたかい陽の匂いがした。 メタセコイアの落葉がふわふわと毛布のよう、 それを鳩や鶺鴒がつついている。 灯りをともしたヒアシンスハウスに人影が揺れる。 楽しそうに談笑する3人を寒そうな雲が見ていた。 

 立原道造の写真を初めて載せます。ハウス建設中、新聞の紹介記事が掲示されていました。

コメント (2)
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