退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

弱き者よ

2009-02-19 03:59:36 | Weblog
晴れ。今日も風強く冷たし。

猪瀬直樹「ペルソナ 三島由紀夫伝」読了。

ある時は「天才」とも呼ばれた男は
自分の売り込みに必死になっている。

育った環境に基づく「ルール」は
いつまでも自分を縛るということ。

事実はこれまでと違うイメージを生み出すものの
結局「可哀想な男の子の歴史」がそこにある。

それでも彼の書いた作品に惹かれる者が後をたたないのは
「同じ」という言葉でひとくくりに出来るような「環境」があるからか。

その「環境」はそれぞれに複雑で
詳細は本人以外に知る者もないとして。

事実の悲惨さが「問題」なのではないということを
彼が遺した作品から受け止めることにこそ「意味」は生まれるのだと思いたい。

汝は男。弱き者よ。
コメント
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