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    by ぷーどる♂ & ぷーどる♀

アルフォンス・ミュシャと宇野亞喜良

2022-04-22 08:49:19 | ぷ♂の日記
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今回の企画は「アンニュイの小部屋――アルフォンス・ミュシャと宇野亞喜良」
う~ん、なんだかいまいちよくわからない。
アンニュイというのはあれだね、「物憂げ」とか「気怠さ」とか、
とはいえ、「メランコリィ」とまではいかない、なんかこう、うまく言えないけれどムズムズするようなあの感じ。
まあ、ミュシャの作品中にもその雰囲気をまとうものはたくさんあるけれど…
(一般的な意味はこちら。)

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で、宇野亞喜良といえば確か…
少女趣味でありながらエロチシズムと、グロテスクさを常にまとわせた独特の画風のイラストレイター
私ら世代60年代70年代にヤングであった者たちならば、その作品群は絶対目にしたことがあるはずで、
幼い私はそこに「怖さ」を感じ、「なんで、こういう絵があちこちの本に一杯描かれてるん?」とそう感じておりました。
(私には何となく、女性向横尾忠則というイメージがありました。)

だから、「え?ミュシャと合うの??」と思うと同時に、「いや、案外面白いんかも?」と。

そういうわけで期待に胸を膨らませいざ来館!

で、いつものように第一展示室に入ると、いきなりミュシャの代表的連作と大型油彩「ハーモニー」が。
それが今までにないような大胆な展示方法で、圧巻でドラマチック!

だから少したじろいながらもそれらを堪能し、ふと振り返る先ほどとは対照的にちょっと遠慮がちに宇野亞喜良の作品群が。
でもそれはあくまでも出だしがそうあっただけであり、その後は、主導権を奪うかのようにミュシャの作品群の中を縫って行き、
気が付けば、絡み合うように二者の作品群が見事に展示されておりました。
なんだろこの感じ?
ものすごくスローなのにやたらスピード感のある音楽を聴いているかのようなそんな感覚の持っていかれ方。

この感じ、ぜひその空気というか雰囲気を生で味わっていただきたいのと、
なにより文章で伝えるのが大変難しいので、今はこういう伝え方しかできません。

このころにはもう、当初恐れていた二人の作風の違いの違和感などみじんも感じることはなく、
各々の作品の持つ密度に見入ってしまっておりました。


さて、次の第二展示室ですが、こちらもまた演出がすごい、というか懲りなくったそれがもうにくいほど!
作品居合わせた雰囲気ある調度品をしつらえ、場所によってはそこに深く腰を変え、じっくりと作品を拝見できる。
「これは平日に来館できるものの特権だな…」
と、そう考えながら、床ほどの低さで、低い囲みソファにゆったりと腰を据えながら、
見上げるようにのんびりと「黄昏」を鑑賞していると、
「あ、これがもしかしたらアンニュイというやつ?」

(=^^=)ゞ


その後は階下の第三展示室へ。
こちらでのテーマは写真とミュシャ作品。

実はミュシャはその作品制作にあたり、当時最先端であったカメラを多用していたのはよく知られております。
そこでここでは、作品と、そのもととなった写真画像を並列展示。

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撮影可能なのが嬉しいね♪

また、小コーナーでヴァンダイクプリントという写真技法で、絵画を写真化するという試みの紹介もされており、
そこでの題材はもちろんミュシャ作品。
これはやはり、その技法をまず理解してからでしょうから、まずはめんどくさがらず上映されている動画を見てから鑑賞します。
へ~、なるほど…
単純に言えば、ごく原始的な日光写真ですが、それ故に作家の個性が色々出せるから凝り出すとはまるんでしょうね。
そして確かに味がある。

こういう風に知らなかった技法や作品も見れるので、こういう試みは本当にありがたい。


そういうわけでこの日も思う存分楽しんで、堪能して。

これで500円は安すぎるよミュシャ館さん!
ほんまに!


コメント
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