「ぽこです。」
「へちまです。」
似たような毛色のこの二匹、
一見とても仲良しさんに見えますが…
「つーん!」
「ふーん!」
じつは顔を合わすとすぐに喧嘩を始めるほどに仲が悪い。
まあ、ほとんどの場合は、へちまがポコを目の敵にして喧嘩を売りにいくからなんですが、
ポコも黙ってやられているほどおとなしくはない!
だからうっかり間に入ろうものなら、こちらが噛まれてけがをする!
(この場合、ポコはもう歯無しなのでへちまが犯人。)
実際私も奥さんも噛まれてけがをしたことがあるのですが、
訓練士の先生の話によると、そういう場合はとことん喧嘩をさせる方がいいそうなのです。
というのも、お互いが痛い目に会い、時には出血したりすることで、
犬同士のケンカの加減を学習し、互いに引きどころを学ぶそうなのです。
ですが間に人が入り中断させると、
その加減を学べずに、回を重ねるごとにエスカレートし、
いつか取り返しのつかない大けがをするまで喧嘩をしてしまうのだとか。
(また人が介在することで、お互いの犬に甘えの気持ちが増え、
ますます我の強さが増長され、けんかっ早くなるるという悪循環も。)
つまりは子犬時代にきちんと社会性を学んでいれば問題はないのだけれど、
この子たちはそういう環境で育ってこなかったってことですね。
最近はそういう子が多いので、一度切れたらどこまでするかわからない子が増えてきてしまっているから、
そういう意味では、「とことんまで喧嘩させる」ってのは、相手によりけりなんだろうとも思います。
(これって、人間にもそのまんま当てはまりますよね。)
そんなわけで、この二匹もできるだけ放ったらかしにしようとしているのですが、
前述のように歯があるのはへちまだけなので、ポコには不利!
おまけに、しつこいのは へちまのほうで、
嫌がり逃げていく ぽこをどこまでも追い詰めていくからたちが悪い。
そんなわけで、ただ今我が家でへちまは、「ワルへち」と呼ばれております。
ですので、一度ケンカが始まると、頃合いを見ては引き離し、
ワルへちを別室(風呂場)に隔離しております。
すると、
「ニャァ~ン!ニャァ~ン!」
(「私は悪くないのに、ひどい目に会っているへち~!」)
と、例の悲しそうな甘えた声を出してきて被害者面をして訴えてくるのです。
いやほんと、この子ってば…
さて、そんな険悪なこの二匹。
何故に先ほどの様にツーショットでいるのかと言いますと、
じつはどちらもお母さんが大好き!
「お母さんが大好きでたまらない隊隊長」であるポコは言うまでもなく、
昨年末の手術以来奥さんにずっと看病してもいらっていたワルへちも負けず劣らず母好きに!
そんなわけで、お昼のお散歩はどちらもお母さんと一緒に行くこととなっているので、
この様なツーショットとなるわけなのです。
ですが…
「ひえ~! へちまや~!」
「………」
「お母さんこわいよ~!」
「ふん!失礼ね!」
と、まあこんな感じで、
楽しそうなのかそうでないのか…
何とも微妙な距離感の二匹なのです。