作 : コナー・マクファーソン
翻訳 : 小田島恒志
演出 : 栗山民也
出演 : 小日向文世 / 吉田鋼太郎 / 浅野和之 / 大谷亮介 / 平田満
上手い役者さんばかりのキャスティングにびっくりしてチケット購入しました。最初のころのチラシにあったとおり、「イヴの夜、悪魔が魂を奪りに来る」というちょっとブラックな、最終的にはほっとするような、奇跡のお話です。
・・・・しかし、幕開きからびっくり。蜷川常連で、しかもシェイクスピアでは王侯貴族の役がほとんどの吉田鋼太郎さんが、盲目でのんだくれの、めちゃくちゃ騒がしい兄。その弟がアル中で禁酒中の平田満さん。浅野さんも大谷さんもその友人。うるさくて汚くて情けない男たちが、暗くて臭くて不潔な部屋で迎えるむさくるしいクリスマス・イヴ。
そこに現れた不審なスーツの男・小日向さんは実は悪魔で、人間の体に勝手に乗り移って動かしているため、異様な動きかたをします。こ・・こわいよ小日向さん。その魂を狙われた平田さんにたびたび呼びかける「シャーキー・・・」という言い方がめちゃ怖い。その微笑は「蛮幽鬼」の堺雅人さんを思わせる不気味さでした。ふたりは同じ星からきているかも。
タイトルは、「海をゆく者は・・・」という、大谷さんがポーカーの時に言う台詞のようでした。ポーカーのルールを知っていたら、きっともっと意味がよくわかって面白かったと思います。最後にはいろんな愛の見えてくる、感慨深い舞台でした。
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