開口一番
高砂や…市也
黄金の大黒・深川(舞踊)…柳家さん彌
錦木検校…柳家喬太郎
仲入り
漫談…寒空はだか
大工調べ…柳亭市馬
いや、別に私はキョンキョン喬太郎師匠の追っかけではないのですが、心のままにチケットをとっていたら結果的に二日続けて喬太郎さんを追っかけることになってしまいました。 が、こういうのも面白いですね。喬太郎さん、予想どおり昨日の調布市グリーンホールの三人会のことをしっかりマクラのネタにしていました。
前座の市也くんの高砂やはまあまあ。「市」をもらっているので市馬さんのお弟子さんのようです。
さん彌さんは出てくるなり「あやしいものではありません。。。」なんか、あまり落語をやりそうもないタイプの噺家さんでしたが、落語のあと、「私は落語だけでは呼ばれません。」と、「深川」を踊りました。ふ~ん。。。と見終わった後、出てきた喬太郎さんが、
「おとうと弟子のリハビリにおつきあいいただきまして・・・」と笑いをとっていました。さん彌さん、喬太郎さんより年上にみえちゃったのですが、1975年うまれだって。。。みえないかも。
喬太郎さんは、人情噺の「錦木検校」でしたが、間にふざけるふざける。。。「大きな男であった」というところからは体重の話題(現在94Kg!)になるし、按摩の話題からホテルでマッサージ呼んだ噺になるし、浴場→欲情では倒れ込んで悶えるしで、はじけまくりでした。でも、しっかり大名と按摩の泣ける結末に持っていくところはさすがです。身分制度の話の中で「たとえばさ、喬太郎なのに小さんになっちゃうとかさ・・・」とつぶやき「今のは、自分の中の悪魔が言わせました・・・」と。聞いちゃった聞いちゃった
仲入り後は寒空はだかさんの漫談。なんというか、独特の「間」を持った方で力の抜けっぷりに好感もてました。はだかで出てきたらどうしようかと思いましたが、ちゃんと赤のタキシードでした。
はだかさんがひっぱっちゃったせいでしょうか、トリの市馬さんは、当初45分のはずでしたが「時間がありません!」と、マクラはちょこっとで「大工調べ」に入り、たっぷり聴かせたのにきっちり30分でサゲまでもっていきました。さすがです。いつも思うけれど、市馬さんがでてくると、なぜかものすごく安心できます。うっとりするような素敵なお声に落ち着いた立ち居振る舞い。しっかりした芸風。喧嘩っ早さにいなせな啖呵もばっちりで惚れ惚れする江戸っ子っぷりの棟梁に、まぬけな与太、本当は良い人ながらちょっと頑固な大家に南町奉行大岡越前守。その演じ分けも鮮やかでした。
貼りだしてあった演目の表も、いつもはマジックでさらっと書いたようなものが多いのに、今日はものすごく達筆でおどろきました