少し早めに職場を出て、夕方のサザンシアターへ。2003年の初演、2006年の再演があり、今回は再々演だそうです。2006年の公演を観ましたが、今回は謝珠栄さんの振付で、ダンスも歌も増えていたようです。
やはり印象的な言葉がちりばめられた、素敵で、また時局にかなりストレートな舞台でした。
ダンス・オブ・ヴァンパイア初演でマグダを演じた宮本裕子さんが、5役もこなす大切な役回り(初演再演は宮地雅子さん)で、辻さん演じる吉野作造の「国家とは、憲法とは・・」という疑問に、庶民の実感を通した答えを導きます。「国家」をおにぎりにみたてるところが井上ひさしさんらしいです。
宮本さん、説教強盗に扮して包丁を振り回すシーンで「シャーッ!シャーッ!」と。。ダイレクトにヴァンパイア思い出してしまいました。また、宮本さんのマグダみたいなあ。。
戯曲を買ったら、新しく書き加えられた場面のコピーがはさんでありました。庶民の「なぜ」に答えようとする民本主義者・吉野作造。事務次官や大臣まで勤めた高級官僚の弟。それを支える賢くしなやかな妻たち。今回もやさしく強いメッセージをもらってきました。