今日は水族館へ。サメの泳ぎが優雅でした
Dear フランキー。映画「オペラ座の怪人」でファントムを演じたあのジェラルド・バトラー出演と聞いて、本当は映画館に行きたかったのですが、近所のシネコンでは上映がなかったので、ビデオで観ました。ジェラルド・バトラーはスコティッシュのせいか、英語がまるでドイツ語のように聞こえ、一緒にチラチラ観ていた夫(一応英語で仕事してます)が、「ドイツの映画?」と聞いたほどでございました。
過去に激しいD.V.に心も体も傷ついた母と息子。暴力夫から逃げ、引越しを重ねながら身を隠して暮らしています。難聴の息子は、幼いときに別れた父親のことを憶えていません。(彼の難聴の原因も夫の暴力にありました。)母は息子に、父のことを船乗りで世界中を航海していると偽り、父親の名で「Dear フランキー」の書き出しで始まる手紙を息子に送り続けます。息子は父の私書箱あてに返事を書く。それを読み、また返事を書く母。ところが、息子に話していた父の船と同じ名前の船が、母と息子の住む町に寄航することに。
母は、名前も過去も未来もない男(これがジェラルド)を雇い、一時息子の父親のふりをしてと頼みます。これがいい人だったっ
ニセ父が息子に水面切り(石を水面に投げてポンポンとはずませるやつ。男性諸君は必ずやるよね)を教える場面。「この石は最高に良く跳ぶよ」と渡された石を、そっとポッケに入れて、分からぬように他の石をなげちゃう息子。なんだかせつない。
2日間遊んでもらったあと、実の父親が危篤との連絡を受け、ためらいながらも病院に行く母。瀕死の実父は非道を詫びますが、息子を会わせたくないと話した途端に怒鳴り、わめき、恐ろしい恫喝をはじめ、母は病室を逃げるように飛び出し、追ってきた義姉に、昔、夫に殺されそうになって逃げたという過去を話します。それでも、安らかに最期を迎えさせてやってくれと迫る義姉。
その彼が亡くなってしばらくして、私書箱にフランキーから父宛の手紙が。その中には、母が父の代わりに手紙を書いていたこと、実の父が亡くなったこと、優しい父は偽者だったこと、すべてを知っていたけれど、またいつか優しい偽父に会いたい、という母へのメッセージが書かれていました。物語はここでおしまいですが、偽父(名前すらないんです)と母の淡いラブ・シーンなどもあり、実は結構近いところにいる人らしいという示唆もありで、このあときっと3人は幸せになるんだろうな、なってほしいなと、優しい気持ちになれる作品でした。ジェラルド・バトラー。ファントムとはまた違ったキャラながら、本当に渋かったです