pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

アルジャーノンに花束を/博品館劇場D列上手

2006-03-04 20:56:35 | 観劇/コンサート
浦井健治くん、初主演

あまりにも有名な、ダニエル・キイスの小説を原作としたミュージカルです。すごく昔に映画で観た事がありました。知的障害をもつチャーリー・ゴードンという青年が、「かしこくなりたい」と望み、脳の手術を受け、天才になっていく。しかし、そのことによって彼は、今まで見えなかったいろいろなもの、悪意や、欺瞞、妬み、自分を捨てた両親の思惑・・が、見えてきて苦しみます。今までは、みんな自分より頭が良くて、微笑をくれた。優しくもしてくれた。でも、チャーリーの知能指数が上がるにつれ、みんなが離れていく。「かしこくなれば、幸せになれると思ったのに・・」そして、チャーリーと同じ脳手術を受けたねずみのアル・ジャーノンの過酷な運命・・

浦井君は、もう、チャーリーがのりうつったような熱演でした。知的障害を持つ人の動作や、言葉の運び方も、ずいぶん研究したことが伺えます。そして、「かしこくなりたい!」と願う強い気持ち、手術を受けてだんだん知能が上がっていく様子、ピークを越して再びもとの知能に戻っていく様・・自分が必死で得た知識が消えていく事を自覚する苦しみその変化の演じわけが、素晴らしかったです。登場の時のチャーリーはよれよれのトレーナーにカーペンターパンツ。次に黒のスラックスに変わり、トレーナーがYシャツにかわり、靴が革靴になり、上着をつけ、ベストを着る。衣装の変化が、彼の知能の変化を表します。

ダブルマリウス、戸井勝海さんと宮川浩さんは、彼に手術を施す博士、父親、パン工場の経営者や同僚を次から次へと演じていました。戸井さんはもちろんですが、宮川さんの最後のソロ、すごかったーチャーリーの運命を歌い上げる、魂をゆさぶる歌声でした。

テニスの王子様にでているという永山たかし君も、いい味出してました。終始メガネ君(彼も複数配役)でしたが、はじめに出てきた時は、「あれ?藤原たっちゃん出演だっけ?」というくらい感じがにてました。

そしてねずみのアル・ジャーノン。DDの森新吾君が、踊りでアルジャーノンを演じました。これがいい。「眠れない音」の時の森山さんも素晴らしかったけれど、森君の踊りも本当に心を打ちました。物言わぬ小動物の心の表現・・・愛猫チャメも、しぐさだけで感情を伝えるもんなー言葉がないから、余計に伝わることって、ありますよね。

予約通販限定で、今回公演のCDが発売されるそうです。ほぼ全曲網羅で2000円はお買い得かも。早速予約しようっと!パウロもアン・カレも公演中にCD発売してましたね。うれしいことです

宮川浩さんの日記に、浦井君のお写真が!仲の良いカンパニーですね。

http://www.yukki.jp/cgi-bin/dialy/cmfdiary.cgi
コメント (2)
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