goo blog サービス終了のお知らせ 

pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅@ユナイテッドシネマ

2016-12-28 23:45:47 | 映画/DVD

監督:デイビット・イエーツ
脚本:J.K.ローリング
CAST:エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストーン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、コリン・ファレルほか

story

魔法動物学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、魔法動物の調査と保護のためニューヨークを訪問する。ある日、彼の魔法のトランクが人間のものと取り違えられ、魔法動物たちが人間の世界に逃亡してしまう。街中がパニックに陥る中、ニュートはティナ(キャサリン・ウォーターストン)らと共に追跡を開始するが……。


本日は仕事納めでレディース・デイ。前々から観たかった「ファンタビ」に行って来ました。

ハリー・ポッターシリーズの映画は一応みんな観ましたが、原作を読んだのは「秘密の部屋」までなので、このスピンオフ作品にどこまでハリポタの伏線があるのかはちっともわかりませんでも、ダンブルドア先生の若かりし頃だけはわかりましたよエディ・レッドメイン君はヒーローキャラではありませんが、いざという時には頼りになりそうなタイプ。衝撃的だった「リリーのすべて」ともホーキンス博士とも「レミゼ」のマリウスともまったく違う感じ。登場する魔法動物たちがとにかく可愛く、愛すべきパン屋さんとともにいい味出してました。最後にみんなを救う大きな鷲(?)は、アメリカの象徴ということなのかな~などと思いました。

ただ、ヴォルデモードになるのかな?と思われるおどおどした少年と妹、継母のエピソードがよく分かりませんでした。最後に怒りを制御できなくなって町を破壊しまくるどっかんどっかんのああいうシーンは、なんだか最近の世界情勢や自然災害が思い出されて素直に楽しめないなあと思ってしまいました。。。

そして、どっかんどっかんの最後ったら!コリン・ファレル様だと思ったらなんと!正体はあの方だった!こんなところであの方がカメオ出演されてたとは!正直、途中ちょっと船こいでしまったため、なんで他の人にすり替わられたのかもわからなかったのですが。。。それにしても驚きました 先日観てきた友人も、あれがあの方だとは気づかなかったようでした。船長、恐るべし!続編にもちょっとアヤシイ役でご出演らしいです。

金ぴか好きのカモノハシちゃん、可愛いかった~うちにも一匹欲しいです

ロビーに「沈黙」の大ポスター。学生時代にはまって何度も繰り返し読んだ遠藤周作氏の名作です。一度映画化されていましたが、リメイクでしょうか。見るのに勇気と覚悟がいる作品だと思います。

外にでたら遊園地のゲートがきれいにライトアップされていました。今年も暮れていくなあ。。。遊んでばかりいないで大掃除しなくちゃ。。と、言ってみる

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インフェルノ@ユナイテッドシネマ

2016-11-03 20:31:08 | 映画/DVD

監督:ロン・ハワード

キャスト:トム・ハンクス フェリシティ・ジョーンズ イルファン・カーン オマール・シー 

      ベン・フォスター  シセ・バベット・クヌッセンほか

あらすじ:

記憶喪失状態でフィレンツェの病院で目覚めたロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)は何者かに命を狙われるも、医師のシエナ・ブルックス(フェリシティ・ジョーンズ)の手引きで事なきを得る。やがて二人は、人口増加を危惧する生化学者バートランド・ゾブリスト(ベン・フォスター)が人類の半数を滅ぼすウイルス拡散をたくらんでいることを知る。彼らは邪悪な陰謀を阻止すべく、ゾブリストがダンテの叙事詩「神曲」の「地獄篇」に隠した謎の解明に挑むが……。


「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」に続くラングドン教授シリーズ第3弾。前2作も面白かったけれど、今回はインフェルノというだけあって、最初っからこわいよ~地獄絵図の恐ろしさは「じごくのそうべえ」なんてもんじゃない!そして、なんでボストンにいた自分がフィレンツエにいて、大けがしているんだかわからないことの混乱と恐怖。観ている私までめまいがしてきそうなプロローグに、すっかり引きずり込まれました。

まだ始まって間もないのでネタバレしませんけど、それこそ「きれいはきたない。きたないはきれい」的などんでん返しの数々に気持ちの良いほどはめられてしまったのでした。前半のあちこちに伏線がちりばめられていますからね~これから行く方は注意深く観てくださいね!

教授の知性と行動力、包容力にうっとり。トム・ハンクス氏はなんであんなに素敵なんでしょうそして今回は、悪い奴かと思ったら実は・・・なキャラに「ライフ・オブ・パイ」や「スラムドック・ミリオネア」で強烈な目力で魅了されたイルファン・カーン氏にもガッチリ引っ張られました!

お話自体は、人口問題や環境問題といった世界を取り巻く今日的課題を絡め、昔の少年マンガにあったような、悪い科学者が世界を変えるために悪いことを思いついて、それをやめさせようと正義のヒーローやヒロインが人類を救うために頑張る!的なシンプルなものですけど、まあ、フィレンツエやヴェネツィア、イスタンブールなどの美術館の美しいこと!いつかラングドン教授ツアーとか行ってみたくなるような豪華さでした。歴史ある美術館・博物館の隠し扉や秘密の通路ラングドン教授にくっついて歩きたい衝動にかられました~

それにしても、思想の純粋培養というのはこわいです。

最近、膝痛でシネコンまでの坂道を立ちこぎするのが辛くなり(歩いて行けばなんてことないのに)映画館離れしてたんですけれど、予告編であのマリウスにしてホーキング博士のエディ・レッドメイン君とコリン・ファレル氏がご出演のハリー・ポッター新作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』をみて、絶対観に行かなくちゃと決心したのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シネマ歌舞伎「阿弖流為」@東劇

2016-06-25 23:51:38 | 映画/DVD

うさぎ姐さんに誘ってもらい、東劇へ、月イチ歌舞伎第一弾「阿弖流為」の初日に行って来ました

新橋演舞場の公演から、そろそろ一年経っちゃうんですね~ 時の経つのは早いこと。。。

2度目に観に行った時には阿弖流為vs田村麻呂の死闘場面で勘九郎さんの鬘がふっとんだんだった

撮影にはかなりな数のテレビカメラが設置されていたとかで、生舞台とはまたひと味違う趣でした。

どアップあり、オーバーラップあり、また両花道で向かい合う田村麻呂と阿弖流為のシーンなどは、生ではかなわない見せ方でした。

見せ方でこんなに違うんだなあと思ったのは、田村麻呂、阿弖流為、立烏帽子/鈴鹿蛮甲それぞれがそれぞれの見せ場できっちり主役になっているというところ。アップ効果はすごいです。

でも、あの場面は照明がきれいだったから、もっと引いて映してくれればいいのにと思う所もありました。それにしても、高麗屋、中村屋の若手すごい!それぞれに可愛い後継者ちゃんもいるし、(あ、成田屋も)歌舞伎の将来は明るいですね

2100円であんなにたっぷり観られるのはうれしいです!ほかのも観たくなっちゃったじゃないですかあ。。。だめだめ!

回は野田版 研辰の討たれ。。。とか。。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海よりもまだ深く@ユナイテッドシネマ

2016-06-21 19:48:40 | 映画/DVD

原案・監督・脚本・編集:是枝裕和 
出演:阿部寛 真木よう子 小林聡美 リリー・フランキー 池松壮亮 吉澤太陽 / 橋爪功 樹木希林

あらすじ
主人公の篠田良多(阿部寛)は、かつて文学賞を受賞した作家ながら、今では興信所の調査員として生計を立てており、離婚した元妻・響子(真木よう子)には愛想を尽かされているダメ男。ある日、月に一度だけの息子・真悟(吉澤太陽)との面会日を楽しんでいた良多は、団地で暮らす母・淑子(樹木希林)の元を訪れる。その日の夜、団地は台風の直撃を受け、良多、真悟、そして真悟を迎えに来た響子は、淑子の家で一夜を共にすることになるのだが…。


なかなか行けなかったこの作品、近所のシネコンでは もうすぐ終了ということで、急いで行って来ました。

いや、観終ってすぐはそうでもなかったんですが、だんだんじわっとくる映画でした。

「なりたかった大人」

誰しも、希望を抱いて大人への階段を上がるけれど、本当になりたいものになれる大人がどれだけいるのでしょう。

この作品では、生活もままならないのに「作家」をあきらめきれない男、いつか分譲住宅に住みたいと思っていたけれどかなわなかった母、幸せな家庭を築きたかったけれどできなかった妻など、ものすごく不幸ともいえないけれど、いろいろなことをあきらめながら生きる大人たちが主役です。

夫に先立たれ、つましく賃貸の団地に住まう母。カルピスを凍らせてデザートに出したり、ベランダの結構どうでもいい植木にペットボトルで水をやる。押し入れの天袋には息子のこどもの頃の作文を大事にとってある。息子を深く愛し、そっと寄り添う。なにかあっても激昂せず、ささやかな楽しみを糧に、静かにひとり暮らしを楽しむ。

もう、希林さんがすごすぎ。かつて日本にはこのような母がたくさんいたよなあ、、と、誰もが感じたことでしょう。

大事に子どもを育て、きちんとした社会人になって欲しいと望む。適齢期には優しくて誠実な相手と結婚させ、60前後に可愛い孫を抱く。でも、誰もがそんな「普通」を叶えられるわけではないです。普通って本当に大変。

でも、それでも前を向いて歩いて行くことが大事なんだよというメッセージがびんびん伝わってきました。

海よりも深く誰かを愛して夫婦になっても、みんながみんな幸せになるとは限らないと、しみじみ息子の別れた妻と語るおばあちゃんが悲しすぎました。ちゃんと「生活」という現実を見て進まなくちゃいけないと決断する妻と金銭感覚めちゃくちゃで貧しい老母のへそくりまで漁る夫。。やっぱり無理だろうなあ。。ヒットを打つよりもフォアボールが好き、将来は公務員になりたいというひとり息子が悲しい。

この、朝になったら離れ離れになる親子3人が台風の中、公園のタコ型滑り台の中で身を寄せて過ごす姿が切なかったです。

もう一回思いました。普通って、大変。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

殿、利息でござる!@ユナイテッドシネマ

2016-05-22 16:59:35 | 映画/DVD

原作  磯田道史

監督 中村義洋
出演  阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、寺脇康文、きたろう、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、羽生結弦、堀部圭亮、西村雅彦、松田龍平、草笛光子、山努

あらすじ
 金欠の仙台藩は百姓町人へ容赦なく重税を課し、破産と夜逃げが相次いでいた。さびれ果てた小さな宿場町・吉岡藩で、故郷の将来を心配する十三郎(阿部サダヲ)は、知恵者の篤平治(瑛太)から宿場復興の秘策を打ち明けられる。それは、藩に大金を貸し付け利息を巻き上げるという、百姓が搾取される側から搾取する側に回る逆転の発想であった。計画が明るみに出れば打ち首確実。千両=三億円の大金を水面下で集める前代未聞の頭脳戦が始まった。「この行いを末代まで決して人様に自慢してはならない」という“つつしみの掟”を自らに課しながら、己を捨てて、ただ人のために私財を投げ打ち悲願に挑む!


武士の家計簿に武士の献立、超高速参勤交代、そしてこの作品。。。こういう地味で地道で、自分を計算に入れず、ひたむきにつつましく生きる江戸時代の日本人の姿を見ると、本当にしんみりとした気持ちになり、自分で稼いでるんだから、遊んで歩いて何が悪いとかいう傲慢な考えの自分を、海よりも深く反省するのです。

最初の夜逃げ一家と山崎務さん演じる浅野屋の大旦那さんの場面で始まり、前半は守銭奴浅野屋っていうイメージをキープしたまま流れていくのですが、実はあの、甕に銭をちゃりんちゃりんとためてはほくそ笑む姿には大きなわけがあり。。。という感じで、伏線が上手に回収されるスッキリ感も随所にあり、気が付けばすうっと涙が出てしまうような作品でした。

親はいつでも同じように子どもを愛し、導くんだなあ。。その愛は体の芯に沁みついて良くも悪くもその人の本質を作る。大人になってそのことに気付いた時に親はなく。。

阿部サダヲさんと瑛太くんはもちろんですが、妻夫木くんと草笛さん、堀部圭亮さんがすごくいいです。

藩の重役(松田龍平さんもあんな役やるようになったんだ)に上げた提案書を付箋つきで返される場面に笑いました。あんなの昔もあったんですね~

あ、この映画、なんで羽生くんが殿なんだろうと思ったら、仙台藩の話だったんですね。故郷に錦ということですね錦のお着物がお似合いでしたよ


予告編で、超高速!参勤交代リターンズ。そうですよね、行ったら帰ってこなくちゃね

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボーイソプラノ&先生と迷い猫/DVD

2016-05-01 22:20:11 | 映画/DVD

夫は朝から川釣りに。誘われたけど暑そうなのでお掃除と布団干しを口実にパス。

草むしりやゴーヤの植え付けなどもすんだので、さっそく借りておいたDVD鑑賞。

ボーイソプラノの方は、すっかり落ち着いた老人という趣きのダスティン ホフマンが国立少年合唱団の指揮者。お話しは、かいつまんで言えば不幸すぎる生いたちの不良少年が、荒んだ生活をしていた母親の死をきっかけに全寮制の国立合唱団の付属校に入り(実父は自分の家庭があり、彼は私生児なので、実父が彼の存在を家族から隠すために全寮制に入れたらしい。ひどいな。)、幾多の困難や偏見、妬みに端を発したいじめなどを乗り越え、見事に才能を開花させて自ら幸せを勝ち取るというお話。少年の悲惨な境遇をただ泣かせるのではなく、きちんとした成長物語にしているところがいいです。お涙頂戴は好かないので。少年の才能を見出した最初の学校の校長先生デブラ・ウィンガーが、最後まで彼を精神的に支えて素晴らしかったです。「少年が大人へと成長する、そのわずか数年の間だけ輝ける奇跡の声、ボーイ・ソプラノ。」というだけあって、ストーリーもいいけれど全編を流れる合唱が本当に美しくて、ずっと聴いていたいほどでした。「スシ」や「サントリーホール」など、日本公演を楽しみにしている合唱団のちょこっとしたエピソードが何故かうれしい

「先生と迷い猫」は、実際にあった地域猫失踪騒動が元になっているそうですが、いなくなったミケちゃんを地域の人たちが心配したり捜し歩いたりする様子が微笑ましかったです。実はうちのチャメも今朝、お掃除の最中に網戸をあけて脱走をはかり、久しぶりに失踪騒動がありました。(40分ほどで夫にタイホされました)交通事故に遭っていないか、外猫に喧嘩ふっかけられていないか、猫ねらいの変質者に捕まったりしていないか(映画にも、カッターで斬られた白猫が・・・)心配は尽きないのですよ。

映画の中のイッセー尾形先生は、亡き妻を思い出させて切なくなるという理由で猫をお出入り禁止にしてしまい、それがきっかけで猫が消えたことをずっとひきずって捜し歩きます。最後には良い結末が待っていそうな暗示で映画は終わりますが、猫好きにはたまらないというほどではないけれど、穏やかな気持ちになれる作品だったと思います。カッター少年のエピソードはいらなかったかも。

さて、連休はロフトの大掃除ところもがえ、それが終わったら新茶を買いにでかけましょう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マイ インターン/DVD

2016-02-11 23:19:12 | 映画/DVD
【監督・脚本】 ナンシー・マイヤーズ
【出演】 ロバート・デ・ニーロ
アン・ハサウェイ
レネ・ルッソほか

【あらすじ】

ジュールズ(アン・ハサウェイ)は、ファッションサイトを経営・管理する会社のCEOとして充実した日々を過ごしていた。仕事と家庭を両立するパーフェクトな女性像そのものの彼女はまさに勝ち組だったが、ある日、試練が訪れる。同じころ、シニアインターンとして、40歳も年上のベン(ロバート・デ・ニーロ)がジュールズの会社に来ることになり……。


娘が「お母さん!絶対見た方がいいよ!ロバート・デ・ニーロがマジ伊豆のおじいちゃんみたいでめちゃめちゃ素敵だから」と絶賛していたこの作品。ついにスクリーンでは観られませんでしたが、早くもTSUAYAのレンタルコーナーに!

もう、早く観ればよかった!

若い女性起業家ゆえに直面する様々な危機、定年後のエグゼクティブの生き方、娘と母親の関係、ママ友問題、バリバリ働く妻と専業主夫の生活のズレなどなど、沢山の問題提起もあり、ライトなタッチではありながらとても見応えがありました。それを支えるのは、何といっても名優ロバート・デ・ニーロその安心感、安定感、男の色気、清潔感、これぞジェントルマンの鑑!

ロバート・デ・ニーロと言えば言わずと知れたタクシー・ドライバー、ゴッド・ファーザー、レイジング・ブル、ディア・ハンターなどなど、一筋縄ではいかないハードな役の数々が印象的ではありますが、私は「レナードの朝」、「恋に落ちて」などのせつない役にぐっときます。ロバート・デ・ニーロを目標にしていたという故・松田優作氏も、ハードな作品だけでなく「家族ゲーム」や向田邦子さんのドラマ「春が来た!」など、フツーの人々を描いた作品で、とてもいい味を出されていたのを思い出します。

この映画のロバート・デ・ニーロ演じるベンは、きちんとした身のこなし、ダブルベンツのスーツ、磨かれた靴、ビジネスマンの七つ道具を収納した革のアタッシュケース(アタッシェケース(attaché case)ともいう)整頓されたクローゼット、さらりとした気配り、鋭い勘、などなど、絵にかいたような老紳士。ちゃんとロマンスもあります。彼が若き起業家アン・ハサウェイさんをしっかりサポートする姿にはもうぐっときてしまいます。世が世ならば重役と新入女子社員という図が、女性CEOと高齢再雇用研修生になっているところも今っぽいです。結構ツボだったのは、そのオフィスが、ベンが42年勤務していた電話帳作成会社の社屋だったということ。WEBビジネスという最先端の職種と、電話帳制作会社という消えゆく職種。かつて重役としてばりばり働いていたその場所で、若い女性CEOの小間使いのような仕事をすることに、なんのためらいもなく、粛々としかも大きく包み込むように仕事をする老兵に、本当に人間の大きさや滲み出る人柄を感じました。「その日」が近い夫と、もう一回見ちゃいました!ああいうおじいちゃんになってくださいよ!まだちょっと時間あるから。あ、デニーロ氏のお嬢さんも、ホテル従業員としてちょこっとご出演です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

母と暮せば@ユナイテッドシネマ

2015-12-18 21:35:10 | 映画/DVD

監督 山田洋次
脚本 山田洋次 平松恵美子
企画 井上麻矢(こまつ座) 

出演 吉永小百合 二宮和也 黒木華 浅野忠信 加藤健一 辻萬長ほか 

あらすじ
 1948年8月9日、長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二が現れる。2人は浩二の恋人・町子の幸せを気にかけながら、たくさんの話をする。その幸せな時間は永遠に続くと思われたが……。


井上ひさし氏が、「父と暮せば」の長崎バージョンとして生前構想を練っていらしたという「母と暮せば」。山田洋二監督の手によって実現しました。

「人間の・・・すっことじゃなか。」冒頭、墓地から爆心地を眺めながらつぶやく老人を演じたのは、舞台「父と暮せば」で「おとったん」竹造さんを演じ続けている、こまつ座の看板役者 辻萬長さん。二宮くんの婚約者と結ばれる教師は、映画版「父と暮らせば」で、主人公の美津江さんが好意を寄せる木下さんを演じた浅野忠信さん。(今回も素敵です)「父と暮せば」の父子の苗字が福吉で、この映画の母子の苗字は福原。山田監督や脚本の平松さんが、いかに大事にこの作品を作ったかがしのばれます。

とにかく、吉永小百合さんが素晴らしいです。優しくて強い、日本のお母さん。こんな母なら、亡くなった息子(たち)が帰ってきたくなってしまうのがわかります。「夢千代日記」も被爆を扱った作品でしたね。

音楽が好きで、恋もしている普通の若者が、ある日突然ありえないほどの大きな力によって命を奪われることの恐ろしさ。長崎の原爆では、74000人もの人が犠牲になったそうです。長崎医大の階段教室で普通に授業を受けていた学生たち。その光景が、一瞬にして色を失う様が本当に恐ろしかったです。

この母に好意を持つ闇屋「上海のおじさん」、加藤健一さんもとても良かったです。なりふり構わず生き抜くエネルギーと、闇屋のような仕事をしながらも純な心を失わない、人間が根っこに抱える良心のようなものを感じました。

最愛の恋人や友人たちの死。生き残ってしまった自分が幸せになるのは罪だと思い込む町子さんがとても切なかったです。

最後は。。。。ネタバレになるので控えますが、映画館にたくさんいらした高齢者の方々が、「あんなふうにお迎えが来てくれたら本当に幸せだよねえ。。」と口ぐちに言っているのが印象的でした。私もそうだな、と思いましたよ

二宮くんて、もう30代なんだなあ。。。良い役者さんになりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海難1890@ユナイテッドシネマ

2015-12-06 23:24:52 | 映画/DVD
日本・トルコ合作映画 
 
監督;田中光敏
出演;
内野聖陽 ケナン・エジェ 忽那汐里 
アリジャン・ユジェソイ 小澤征悦 
宅間孝行 大東駿介 渡部豪太 徳井 優 
 
あらすじ:
日本とトルコの友好の礎と言われていても、両国でもあまり認知されていない1890年の「エルトゥールル号遭難事件」と1985年の「テヘラン邦人救出劇」を日本の外務省とトルコ政府の全面協力を得て映画化したヒューマンドラマ。



 「どこのもんでも構わん。助けなあかん」

和歌山の貧しい小さな村の人々が、座礁したトルコの大型船乗組員の救助にあたる。無償どころか捨て身とも言えるその姿にもう、涙がとまりませんでした。先日、職場で同じような(規模も内容もまるで違うけど)ことがあり、みんなの働きぶりに感動したばかりなので、日本人でよかった!と、あらためて思った私です。なんのことかわかりませんよね、すいませんつまり、何の得にもならないとわかっていながら目標に向かって全力を尽くす人々は本当に美しいということです。
 
内野聖陽さん、素晴らしい!JIN~仁の時の坂本竜馬と仁先生を合わせたようなお医者様。すごい存在感。なめらかなEnglishそしてすんばらしい肉体美にどきどきてきぱきと現場を仕切る行動力、判断力、人を惹きつけまくるその姿!どこまでもついていきたくなっちゃいます!
 
んで、大東駿介さんがいい!荒海に飛び込んでトルコ人の将校を救ったあともあたりまえのように働く姿がたくましく純粋さがキラキラ
 
トルコの人々が日本に好意的ということは知っていましたが、こんな事件があったことは知りませんでした。テヘラン邦人救出劇もろくに覚えていなくて。。。でも、日本人救出を含めた緊急フライトにトルコ人機長たちが全員挙手したという真実のエピソードには感動しました。トルコの人々には、かつて日本に恩を受けたこと以上に、かつて大帝国を築いた誇りというものがあるんんだろうなあと思いました。
 
冒頭の大統領のスピーチには驚きました。それと、ムスタファくんの父上がマーブリングをしていたところが超ツボでした(お水の上に絵の具を流してマーブル模様を作って紙にうつしとる技法です。)
 
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岸辺の旅/イオンシネマ

2015-10-18 20:44:28 | 映画/DVD

封切りを今か今かと待って前売りまで買っておいたのに、なんだかんだで行かれず、今日こそは!と上映スケジュールを見たら、自転車でいかれる劇場は一日一回、それも朝イチのみになっていました

あ~。。。でも、行かれて良かったです原作の世界観そのままで、素敵な音楽と幻想的な映像が、印象を立体的にしてくれました。素敵だった~

旅先で亡くなった夫が帰ってくる。夫の好きだったごまあんの白玉を作っていると、すうっと立っている。もちろんあのポスターをみていたからに違いないのですが、あのオレンジっぽいコートがまるでハンガーにかかっているようにすうっと浮かび上がって夫がくらがりに姿を現す。

幽霊が出てきたら怖いけれど、それが大好きだった懐かしい人、探し続けていた人だったらちっとも怖くない。むしろ嬉しい。そんな想いがふわっと伝わってきました。

そして、夫の旅を遡る旅が始まります。

亡くなっているのに責任感からこの世の仕事を続ける新聞店主、小松政男さん、とても良かったです。切り抜いた新聞紙面の花を壁いっぱいに飾った場面の鮮やかさは蜷川美花さんの世界のよう。そして、ここが一番ホラーっぽかったのですが、新聞店主が彼岸に旅立った後、その世界が現実に戻り、普通の新聞店の日常が一瞬にして朽ち果てた世界に戻る場面は息をのみました。

彼岸と此岸の間には、区別などないかもしれない。岸辺を旅するふたりの姿は本当に切なかったです。帰ってきた夫と再び別れるための旅。

彼岸の人でありながら生きている妻を連れまわすもうひとりの男も、妻を最期の場所に連れて行ったこの夫も、この世から完全に消え去る時には鳥の影がさあっと現れるのも印象的でした。

この世とあの世をつなぐ場所で現れたお父さんは、なんとバレエダンサーの首藤さんでした。私のイメージではもう少しお年を召した方だったのですが、娘が16歳の時に亡くなったお父さんという設定ならそんな年回りだったかもしれませんね。

エンドロールに高橋洋さんのお名前がちゃんとありましたが、どこに出ていらしたのか分からず。もう一回見ようかな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

長州ファイブ/DVD

2015-09-27 23:35:30 | 映画/DVD

監督: 五十嵐匠
キャスト: 松田龍平、北村有起哉、山下徹大、三浦アキフミ、前田倫良、寺島進、増沢望、原田大二郎、泉谷しげる、榎木孝明、田中俊、綱島郷太郎、矢島健一
公開: 2007年2月10日

あらすじ
文久3年(1863年)攘夷の嵐が吹き荒れる幕末。長州藩主から洋行を言い渡された志道聞多(井上馨)と山尾庸三、遠藤謹助、伊藤俊輔(博文)、野村弥吉(井上勝)の5人は「生ける器械」となって技術を取り入れ、国に持ち帰って藩を強くするために英国へ留学する。そこで見た物は到底今すぐ追いつけるとは思えないほど発展した文明であり、彼らは次第に異人を追い出そうと図る日本の無謀さに気づいていく。


「長州ファイブ」という言葉の響きと、この5人の侍のスーツ姿が妙に目をひき、思わず手に取りました。

・志道聞多(井上馨)… 外交の父
・山尾庸三… 工学の父
・遠藤謹助… 造幣の父
・伊藤俊輔(博文)… 内閣の父
・野村弥吉(井上勝)… 鉄道の父

近代史はいつも駆け足で教わったせいか、井上馨と伊藤博文以外はあまりよく知らないのですが、そもそも、このお二人も密航同然に海を渡ったのですね。。知らなかった

今年の大河も長州目線で始まったし、イケメンそろえてきたというのに何故だか乗れず、見ていません。なので、このエピソードが盛り込まれていたのかどうかも知らないのですが、ともかくすごく面白かったです。

攘夷と言えば外国人を実力行使で排斥しようという思想であり、この映画も生麦事件(外国人商人リチャードソン一行が大名行列を馬ですれ違おうとして無礼打ちされた事件)や英国公使館焼き討ちから始まります。

そんな事件に加担しつつ、攘夷ってこんなこと?外人を斬りまくればいいのか?と疑問を持った志道聞多をはじめ、一目外国を見たいという若者たちが苦労を重ねてイギリスへ密航同然(と言っても政府に内緒というだけで藩からはお金が出ていたらしい)に渡り、ありえないほどのカルチャーショックを受けます。

30年も前から鉄道が走り、銀行も整備され、工業化も進んでいるイギリス。建物も、町の造りも日本とは雲泥の差だと実感します。

日本のような小さな国の中で小競り合いを繰り返し、文明を否定して外人を排斥していたって何にもならないと気づいてしまう5人。この5人がすごいのは、「攘夷」の思想をただの排斥に終わらせず、「自分たちの力で文明を切り拓く」という方向にシフトして、全員がそれを形にしたというところです。山尾庸三に至っては、工学の発展に尽くしたのみならず、イギリスで出会った聾の女性を想い、帰国して聾学校の創設にも尽力したとか。

断髪して武士を捨て、死をも覚悟で外国へ渡り、母国の発展だけを思って全てを吸収しようとする半端ないエネルギーに感動しました。我が家にも長い休みに短期留学という名の海外旅行に出かけた娘が二人いますが、SkypeやらLINEやら、フツーに使って何の心配もない今の留学とは天と地ほどの違いですね。もちろん意識も。

「長州ファイブ」という呼称は当時ロンドンの方がつけたそうで、かの地には銅像もあるそうです。山口大学と山尾家の近くには石碑もあるとか。時代が大きく変わったあの頃の若者ってすごかったんだなあと感服いたしました。日本では「長州5傑」というのが一般的だとか。こっちの呼び方もいいですね。


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「ポプラの秋」@シネスイッチ銀座

2015-09-22 22:37:54 | 映画/DVD
監督: 大森研一
出演: 本田望結 中村玉緒 大塚寧々 村川絵梨 藤田朋子 宮川一朗太 山口いづみ 内藤剛志(特別出演)
 
あらすじ:
父親をなくしてしまった8歳の少女・千秋(本田望結)は、母親(大塚寧々)と一緒にポプラ荘というアパートへ越してくる。新たな場所での生活への不安と期待、大好きだった父がいなくなった深い悲しみが入り交じる中、千秋はポプラ荘の大家(中村玉緒)と出会う。亡くなった者たちのいる天国に手紙を届けられると話す彼女を不思議に思いながらも、次第に心を通わせていく千秋。やがてその言葉を信じ、父への思いをつづった手紙を書いて大家に託すが……。

 数年前、図書館主催の読書会で元教員という初老の紳士がこの「ポプラの秋」の素晴らしさを熱く語っていました。帰りに書店で求めて一気読みして、心が洗われた気がしました。
映画になると知ってとても楽しみにしていましたが、東京での上映はシネスイッチ銀座のみ。。。昨日はビッグサイトのバーゲンに走ったし、今日は芸術劇場に行く予定、明日は休息日にしたいしなあ。。と考えた末、今日の午前10時10分のならいける!とさっそく出発善は急げです
シネスイッチに到着すると、意外にも行列が。かなり年輩率高ししかも老夫婦が多かったです。
 
子役の本田望結ちゃんの演技が素晴らしかったです。夫に先立たれ、茫然自失の母の表情を見逃すまいと必死な娘。放浪する母に寄り添い、小さな体で神経を張りつめている様が痛いほどです。そしてその母、大塚寧々さんの半端ない茫然自失っぷりも。そうでしょう。そうですよ。愛し、信頼し、頼りにしていた夫(たぶん、すごく素敵な夫だったということが最後の母の手紙で感じられます)が、ある日突然自分だけあの世へ行ってしまったんですから。
 
そしてポプラ荘のおばあさん、中村玉緒さんがどう演じるのかと思っていましたが、これも素晴らしい。中村玉緒さんは、ここ数年バラエティでよくお見かけしますが、なんの。人の痛みや不安をさりげなく受け止め、引き受ける大きな優しさを持ったおばあさんをまっすぐに演じておられました。
 
ポプラ荘の住人、佐々木さんと西岡さんもイメージどおり。西岡さんの息子(離婚して母の元に住んで時々ポプラ荘で西岡さんのお世話にくる男の子)、オサム君がすごくいい味を出していました。子役に泣かされるのはホントは嫌なんですけど、今回は千秋ちゃんとオサムくんの、「どうしようもない悲しみを運命に抗うことなく自然に引き受ける」という姿に涙が出ました。
 
押しつけがましさのない、素敵な映画でした。もうすぐ、同じ作家による映画「岸辺の旅」が封切りなので、そちらも楽しみです。大好きな深津絵里さんと浅野忠信さんの素敵なリーフレットもらって劇場を後にしました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海街diary@ユナイテッドシネマ

2015-06-28 20:18:05 | 映画/DVD

原作:吉田秋生『海街diary』
監督:是枝裕和

キャスト
香田幸:綾瀬はるか
香田佳乃:長澤まさみ
香田千佳:夏帆
浅野すず:広瀬すず
大竹しのぶ、堤真一、風吹ジュン、リリー・フランキー、前田旺志郎、鈴木亮平、池田貴史、坂口健太郎

あらすじ
鎌倉で暮らす、幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)。そんな彼女たちのもとに、15年前に姿を消した父親が亡くなったという知らせが届く。葬儀が執り行われる山形へと向かった三人は、そこで父とほかの女性の間に生まれた異母妹すず(広瀬すず)と対面する。身寄りがいなくなった今後の生活を前にしながらも、気丈かつ毅然と振る舞おうとするすず。その姿を見た幸は、彼女に鎌倉で自分たちと一緒に暮らさないかと持ち掛ける。こうして鎌倉での生活がスタートするが……。


・・・・いや、泣きました。女の人の強さ、優しさ、厳しさ、しなやかさ、いろんなものがぎゅっとつまった作品でした。

出てくる男性は亡くなったお父さんを筆頭に、半分はダメ男。そんな男性陣の中で、一番光っていたのは、大好きな堤真一さんでも、最近気になりまくりの鈴木亮平さんでもなく、「まえだまえだ」の前田旺志郎くんでした。

鎌倉の3姉妹の父を奪った女性の子どもであるすずちゃんは、そのお母さんを病気で亡くしてあり、次に来たお母さん(つまりこのお父さんは3回結婚)とお父さんの間に生まれたと思われる義理の弟と一緒に住んでいるという、とてもとても複雑な状況にあるわけです。そして、その義理のお母さんも、あまり彼女を可愛がっているようでもない。ネタバレになるので改行しますが(これから観る方は要注意)

 

 

 

 

 

 

 

お父さんの通夜の席、その母は取り乱して泣きじゃくり、あろうことか喪主のあいさつをすずちゃんに押し付けようとします。そこで長女の幸さんに「それなら私がします。それは大人の仕事です!」ときっぱり言われてむっとするような人でした。

幸さんのそのひと言に、拍手を送りたくなりました。そうだ!甘えんじゃない!妻だろ!母親だろ!だいたい、この状況一番しっかりしなくちゃいけないのはあなたでしょ!泣くのは後にしな!と、私も言いたい。

そのようなお義母さんと一緒にいるよりも、鎌倉の幸さんたちのところを選んだすずちゃんの気持ちがよくわかりますが、どちらを選んでも結構つらい状況だったよね。

やさしい三姉妹の中で温かく迎えられても、やっぱりどこかつらいすずちゃんを励ますのが前田くんなのですが、その本当に不器用で何の下心も邪心もないまっすぐな純真さを持った励まし方に、本当に心うたれて、思わず落涙・・・・

人を励ますのは、千の言葉よりも、抱擁よりも、「心に寄り添う」ということなんだなあと強く思いました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駆込み女と駆出し男@ユナイテッドシネマ

2015-05-16 19:33:58 | 映画/DVD

監督:原田眞人 原案:井上ひさし「東慶寺花だより」(文春文庫刊)
出演:大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり、内山理名、陽月華、キムラ緑子、木場勝己、神野三鈴、武田真治、北村有起哉、橋本じゅん、山崎一、麿赤兒、中村嘉葎 雄、樹木希林、堤真一、山崎努、他

上映時間:2時間23分

あらすじ
江戸時代に幕府公認の縁切寺であった東慶寺を舞台に、寺の御用宿・柏屋の居候・中村信次郎が、様々なトラブルに巻き込まれながら、離縁を求めて寺に駆け込んでくる女たちの新たな出発を手助けしていく様子を、江戸の文化や風俗を織り交ぜて描く。 


映画館で予告編を観た時には、この作品が井上ひさしさんの「東慶寺花だより」とは気づかず、「あ~大泉さんと堤さんがでるんだ・・」くらいな感じでした。・・が、このところの番宣などで俄然見る気満々になり、今朝の王様のブランチで紹介されるや、さっそく映画館へ。だって、「大泉さんが医学関係のかなりな長台詞でかんだのを、原田監督がそのまま採用しちゃった」だの、「原田監督が大泉さんの舞台『ドレッサー』を観て、即座にこの配役を決めた」などと聞いたらやっぱり行きたくなります。

あのさだまさしさんの歌にある縁切り寺ですよね。江戸時代の離婚は夫側からの離縁状交付にのみ限定されていたというから驚きです。昔の女の人って、本当に大変だったんだなあ・・・

この作品にはいくつかの「駆け込み」のエピソードが含まれますが、戸田恵梨香ちゃんの夫も、内山理名さんの夫も、本当にひどい。あれでは無理くり離縁して当然です。内山さんのところなどはもう犯罪に違いないですが、戸田さんのとこの夫のように働き者で実力のある妻に半分嫉妬しながら、自分は働かず好き勝手するというパターンは現代でも意外とありそう。今ならそこまで我慢せず即離婚という感じですが。

満島さんの駆け込みはまた、ちょっと意味が違う。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、なにせ夫の堤さん(堀切屋三郎衛門)は、

まじめ一筋、働きづめに働いてきた男の顔。
眉、目、鼻、口、顎・・・・・
そのどこにも強味(きつみ)と渋みがある。

という、めちゃくちゃ素敵な方なのです。もう、最初から最後までかっこいい美味しい役というのはこういうのを言うのよね~

堤さん、大泉さん、木場さん、山崎一さん、橋本じゅんさんなど、男性陣も本当にいい味出してますが、何せ女性陣が素晴らしい!ひたむきで優しくて、ちょっと大変な人がいたりして女性ならではの嫉妬などもありますが、みんなで励まし合い、かばい合い、なんとか前向きに人生を切り拓いていこうという姿に胸がいっぱいになりました。

私は女子校や女性ばかりの職場を経験したことがありませんが、あんな感じなのかなあとちょっとうらやましくもありました。(大きい声では言えませんけど、結局最後に頼りになるのは女性じゃないかとこのごろ強く思ってます)

本当に久しぶりに山崎務さんを観ました。お元気そうでよかった~

見習い医者で戯作者を目指す大泉さんのあの役は、井上ひさしさん自身なんだろうな、やっぱり。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シンデレラ@ユナイテッドシネマ

2015-05-03 23:30:30 | 映画/DVD

監督:ケネス・ブラナー

キャスト:
エラ/シンデレラ:リリー・ジェームズ
まま母:ケイト・ブランシェット
フェアリー・ゴッドマザー:ヘレナ・ボナム=カーター
王子/キット:リチャード・マッデン
ドリゼラ:ソフィー・マクシェラ
アナスタシア:ホリデイ・グレインジャー
王:デレク・ジャコビ
キャプテン(大尉):ノンソー・アノジー
大公:ステラン・スカルスガルド
エラの父:ベン・チャップリン
エラの母:ヘイリー・アトウェル

 


本当の魔法は、あなたの勇気。

ディズニー・スタジオが総力を結集し、「シンデレラ」の実写版を映画化した夢のプロジェクト。「本当の魔法は、あなたの勇気」──ガラスの靴やカボチャの馬車に代表されるロマンティックなイメージはそのままに、シンデレラの勇気と優しさから生まれる“奇跡の愛”が感動的に描かれていく。絢爛豪華な衣裳と美術、超一流のスタッフ&キャストとのコラボレーションが可能にした、ディズニー・ラブストーリーの原点にして頂点。(公式HP)

・・・ってことで、かなり気になっていたこの映画を、夢みる母娘で行って来ました

何せ、その昔あの一枚一枚のページが丈夫にできているディズニー絵本シリーズで、「眠れる森の美女」とともに擦り切れるまで読んでもらったお話しが実写化ですからね~

「シンデレラ」って「灰かぶり姫」の意味・・・と、ずっと認識してましたが、この映画では彼女の本名が「エラ」。Cinderellaはcinder「灰」+ -ella 「小さい、幼い」の意味の縮小辞(ラテン語、イタリア語、フランス語)という説もありですが、ここではエラが名前なので、「灰まみれのエラ」ということなんですね。

この作品には、両親に慈しまれたエラの幸せな少女時代~母の死なども描かれています。悲劇の始まりが、父の選んだ人生の新しいステップというのもなんかリアルな感じ。可愛いくて素直な娘と地味で平和な人生を歩めよ~と、おばさんはツッコみたくなります。

で、最初は良かったんだけどそのうちに後妻のやりたい放題にゲンナリして「昔の妻は良かったモード」の父は、仕事を理由の旅に出て。。。ほ~らあ。。どうすんのよ残した娘は

この、やりたい放題の継母がケイト・ブランシェット美しく妖艶で怖いのなんの素晴らしいスタイルに蛇のような鋭い目真っ赤な唇男はああいうのにクラッとくるんですかねえ。。ともあれ、少しも隙のない稀代の鬼女って感じがさすがです。そういえばこの方、2度もエリザベス1世やってましたねえ存在感が半端なかったです。記憶に新しいブルージャスミンともまた全然違うキャラなのに、この方ってこういう人に違いないと思わせてしまう憑依演技に凡人な私は言葉を失います

そして、魔法使いはなんとなんと、ヘレナ・ボナム・カーターさんもう、この方の魔法使い(フェアリー ゴッドマザー)素敵すぎです!猿の惑星、アリス・イン・ワンダーランドの赤の女王など、特殊メイクが多い方ですが、今回も最初はどなたかわかりませんでした。でも!正体が素敵すぎ!フェアリー・ゴッドマザーの変身は、シンデレラが舞踏会に行く時の一連の流れですが、そこがもう、感涙!そのスピード感!わくわく感!ゴージャス感!まっこと半端ないのでありんすそしてお待ちかねの舞踏会言葉になりません

王子がちょっと私の個人的な好みから外れてアレなんですけど(今回はトカゲ萌え)

「勇気と優しさ」をシンデレラがちゃんと体現し、継母の野望もきっぱりと打ち砕く潔さもあり、ワタシ的には☆5つでした。娘も、エラのドレスがゴージャスなアクアブルーに、カボチャが馬車に、ネズミが白馬に、トカゲが従者に、アヒルが馭者にというあたりで素敵すぎて泣きそうになったと話していました。

シンデレラ役のリリー・ジェームスさんはひたむきで純真で「勇気と優しさを忘れないで」という亡き母の遺言をしっかり守る素直さと逆境に負けない強さを感じさせ、とっても良かったです。王子も肝心なところでちゃんと登場。

ひねりはなくとも気持ちよく「おとぎばなしの王道」を堪能できました。

もう一回行きたいかも。予告編の「トゥモローランド」も面白そう。4日夜はWowwowで井上芳雄くんのディズニーコンサートもあるし、大好きだった「ウォルト・ディズニーの約束」や「マレフィセント」の放映もあり、お楽しみがいっぱいです

 

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする