ピッコロ便り

ピッコロシアター、県立ピッコロ劇団、ピッコロ演劇学校・ピッコロ舞台技術学校など、劇場のトピックをご紹介します。

芸術文化センターでの授業

2012年11月14日 | 演劇学校・舞台技術学校

ピッコロ舞台技術学校です。
先日、兵庫県立芸術文化センターにて舞台技術部長の関谷潔司先生による美術の授業が開講されました。

9月に引き続き2度目の阪急中ホールでの授業ということで、若干慣れた面持ちで臨んだ学校生は、スライドで貴重な写真などもたくさん見せていただき、多くの事を学んで大満足。といった様子でした!



美術コース生の感想を紹介します。


私は特に残響時間というものに感心しました。
かつて音楽ホールの中で能楽と歌舞伎をするための舞台作りを手伝ったことがあり、その時に音の反響を抑えるために壁に暗幕を垂らしたことがあったのですが、どうも、過去の経験だけでする舞台づくりに納得がいかなかったのです。
なにか音の反響を客観的に表すことはできないものかと考えていたので、「やっぱりちゃんとあったんだ」と安心しました。こういう、細かい部分のノウハウを、現場の経験に任せるのではなく、客観的なデータを用いることによって、何度でも、誰でもつくりたい空間がつくれるようになることが大切だと思います。(足立 朝之)

まず衝撃だったのは講師の関谷先生がご自身を『リアライザー』と称されていた事だ!



そんな称号は初めて聞いた!(ご自分でも日本で、そういう肩書きを使っているのは自分だけだろう、と仰っていた。)
舞台美術家とは私の中ではデザイン、プランをする人というイメージだったが、講義ではデザイナーは別にカテゴライズされていたので文字通り、フィクション→リアルを具現化する人だと受け取った。
お話を聞いて先生だったら、デザイナーから、どんな無理難題を出されても知恵と技巧で理想に近づけられる気がした。
なんといってもプランニングされたシャンパンをイメージした『メリーウィドウ』のセットはプロジェクターを通して見ても圧巻だった!!(曽根 かおり)

舞台機構の進化にびっくり!!
それに関わる人たちの定式の中での頑張りに触れ、舞台技術の奥深さに感嘆しました。

今回の授業で、少しでもいいから舞台関係に係わり、自分を発見させたいとの思いを持ちました。
これからの劇場のさらなる発展を願うばかりです。(竹内 よし枝)

今回の授業を聞いて改めて舞台は危険が伴う場所であることに気付かされました。
私たちが舞台を作るため、何かを表現するためにたくさんの方が安全により良いものを作れるように考えてくださっていることを知り、先生がおっしゃっていたお互いの「思いやり」の気持ちが大切なんだと感じました。
また、リアライザーという役職のことも初めて知りました。
今回教えていただいたことをこれからの軽音楽ライブ実習や卒業公演で活かしていきたいです。(舩越 あやか)




とても実り多い授業をして下さいました関谷先生はじめ、お世話になりました芸術文化センターのスタッフのみなさま、本当にありがとうございました。


舞台技術学校担当:中川