松本のご贔屓カフェ「クリヨー ド ヴァン」が、五月
一杯で移転するという確かな情報を得て、それをゲロ
ゲロ少年Yに報告すると、案の定ショックを受けていた。
今回は閉店ではないから、Yの法則、つまり、Yに魅入
られた店は潰れるという法則はそのまま当てはまらな
いが、何らかの力を及ぼしたことは間違いない。
何せ、ゲロゲロの名前の由来となった店だから。
しかし、新しい店には、今のような絶好のロケーション
を望むことは難しい。
駅前というから、テラスで川の風を浴びマッタリとい
うのは不可能。
店の魅力の半分以上は、このロケーションにあったと
言っても良いくらいなのだ。
ロケーションを含めた雰囲気が最高だったのだが。
で、詳しい話を聞こうということになり、Yと行くこ
とと相成った。
開店時刻ちょっと過ぎくらいに入店。
天気は良いが、このところの寒さがまだ残っていて、
電車で来たのだが、ホームは相当寒かった。
しかし、日差しを受けると外でもちょうど良い。
勿論テラス席に座る。
ランチから、「チキンのソテー」「牛はらみのステー
キ」を頼む。
それにプラスYは、ポムフリット(フライドポテト)
と飲み物としてビールを二杯頼む。
こちらは、シードル。
それにしても、いきなり二杯ってどういうことだ、と
当然の如く疑問に思い聞くと、一杯目は一気に飲み二
杯目はゆっくり飲むためのもの、と言う。
いずれにしろ一杯ずつ頼めば良いことなのにと思った
ら、混んでるときには中々出てこないので最初に二杯
頼むようにしてたら習慣になってしまった、というよ
うなことをのたまっていた。
まあ、お好きなようにである。
その後Yはビールをもう一杯頼み、その後マールでし
めた。
昼間っから飛ばすこと飛ばすこと。
それにしても、マール(粕取りブランデーのこと)な
んて頼むか、と誰しも思うところである。
そして肝心な新店舗の情報を聞く。
新しい店は、今より倍くらいの規模になるらしく、い
すとかテーブルはそっくり移動して、店の構造、つま
りカフェ部とレストラン部に分けるのも一緒というこ
とだ。
問題のテラスもちゃんと作るらしい。
しかし、今度のロケーションは完全に街中。
普通に通行人が多いところ。
とてもマッタリできるような雰囲気ではない。
考えようによっては、パリの街中カフェそのものとい
うことにもなるが、果たしてどうなのか。
今より、間違いなく客は入るだろうが。