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ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

サソリ.ナン

2008年08月29日 | 食べ物


昨日の続き。

その後、甲州街道沿いの小さな小川で「ミヤマアカネ」
(写真)などを発見し、一服するためにT君のカフェに
寄る。
途中で休むための「カフェ」などは、こういう時には
絶対ほしい施設である。
何箇所かあれば、いろいろコースを組めて楽しいのだ
が、昔ながらの「喫茶店」だか「スナック」だか判ら
ないような店はあっても、こ洒落た店はなかなかない。

店には、ヴィデオが何本か置いてある。
何気なしに見ると「女囚さそりシリーズ」などという
ものがあった。
「梶芽衣子」主演のシリーズ物で、結構人気があったも
のだ。
見たことないので、ちょっと見る気になった。
若い頃の「田村正和」なんかが出ている。
どうやら、学生運動くずれの、体制に恨みを持ってい
るニヒルな役どころである(如何にもだ)。
主演の「梶芽衣子=さそり」も同じである。
これは、当時の時代背景が反映されている。
学生運動の挫折が、警察に対する敵対心、不信を生み、
体制=警察=悪という単純な図式が残った。
時代の空気である。
映画にはその空気が充満している。
しかし、それは唯一のこの映画の見るべき点というか、
何とか見つけられたポジティヴな点である。
はっきり言って、映画としてはトホホなものだ。
尤もらしく学生運動などを持ち込んでいるが、それが返っ
て余計に映画全体の嘘っぽさ、杜撰さを強調してしまっ
ている。
漫画の世界なのだから、「タランティーノ」のように
嘘っぽさいかがわしさに徹すれば良いのだが、どうに
もこうにもの映画であった。
これでは、暇つぶしにもならない。
T君も、もう少し歯応えのある映画を置かないと。

そして、帰りにカレー屋に寄る。
今回で二回目だ。
ネパールカレーということになっているが、本場系に
してはスパイシーさが足りなく味的には今ひとつ。
しかし、何しろ安いし、喉が渇いてビールでも飲みた
いしで、そのためには適当であると思ったのだ。
カレー二種と「タンドリーチキン」「ケバブ」(これ
は前回と違って美味かった)とでかい「ナン」が付い
た、あと何か向こうの漬物も(何故か味がない)、そ
のプレートが850円だ。
そして、兎に角量は多い。

隣のおじさんはナンを半分くらい残し、ああ多いしね
と思っていたら、なにやら帰りがけ変な言葉をしゃべっ
た。
「MAY I TAKE...」と一瞬聞こえたから英語か。
どう見ても日本人だが、ひょっとすると日系かなどと
推測(それにしてはカレーをズルズルすすっていた)。
何を言ったのかというのは、その後判明。
要するに、残した「ナン」を持ち帰りするために店の
人に頼んだのだ。
しかも、思いっきり日本人だった。
何ゆえに英語を(店の人は現地の人だが日本語は理
解する)。
最後に日本語で「美味しかったまた来ます」などと言っ
てご機嫌で帰っていった。
こういう風に言って、実際また来た人間をあまり知ら
ない。
それに、一番の問題は、あの「ナン」を持ち帰るか?
ということである。
今回のは前回と比べてもかなりできの悪い「ナン」だっ
たのだ。
ふくらみが悪く(多分発酵が進みすぎて、イーストの
働きもなくなったもの、間違いなく前日以前の生地)、
固くて、まるでスルメのような「ナン」であった。
「ナン」を食べてこめかみが痛くなったのは初めての
経験だ。

と、いろいろ経験したカレー屋であるが、なんだかん
だ言ってもまた利用するかもしれない。
安いし、ナン、カレー以外は結構美味いのもあるしで。
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