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ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

BC戦犯

2008年08月18日 | Weblog


NHKスペシャルで、日本軍とアヘンの関係を暴くとい
う特集をやっていた。
それにしても、オリンピックの喧騒にはさまれ、いき
なり地味な真面目なこんな番組を放送するというのは、
一つの快挙と言えるのか。
その落差が面白いのだが、果たしてどれほどの人が見
たのだろうか。
お祭り気分の人からすると、暴挙とも言えるが、間違
いなく普段より視聴率は落ちるだろう。
もしその逆だったら、日本もまだ捨てたものではない
と見直すことが出来るのだが。

番組によれば、日本軍といったが、実際は「関東軍」
が自分達の資金調達のためにアヘン栽培したというこ
とだ。
しかも、軍が関与したということを誤魔化すために、
民間人を上手く使って(この責任回避は常套手段)。
民衆の資金を巻き上げ同時に無力化するという、実に
効率のいい方法を考えたものだ。
しかし同時に、殆ど悪魔の仕業と言えるものである。
今でも北朝鮮は、多分やっているだろうが、支配者と
いうのは大体同じことを考えるものなのだろうか。
こういう日本軍に関する都合の悪い事実が発覚すると、
決まって、そんなこともあったかもしれないが一部で
ある、などと、基本的に日本軍を美化したい人たちは
言うが、美化するには、あまりに非道が多すぎるし、
どうしても体質に起因する問題が多いのだから、素直
に認めればいいのだ。
事実は事実で、決して日本ばかりがそうだとも言えな
いが、その事実がなくなるわけではないのだから。

それに関連して、引き続き今度は教育でBC戦犯の問
題を取り上げていた。
「ETV特集」という番組だが、これも見てしまった。
それにしてもまた言うが、周りはオリンピック一色だ。
昨日に関しては「女子レスリング」の金銅。
どこのチャンネルでも、同じ顔。
「ゲストで来ていただきました」の紹介で、出ずっぱ
りの状態だ。
これはNHKも一緒だが、どのチャンネルもスポーツ
チャンネルという状況はおかしくないのか。
いい加減にしてほしい、と思う人間は極極僅かなのだ
ろうなあ。

今回は、朝鮮人のBC戦犯の問題であった。
捕虜監視員として雇われた彼らのその後を追うわけだ
が、番組は、捕虜虐待で罪に問われ、死刑判決を受け
その後釈放され今は日本で暮らしているその中の一人
に密着し、彼らの証言によって当時の実態が明らかに
なっていく。
処刑された中には冤罪の人もいれば、その逆に、問わ
れるべき人間が上手くすり抜けたというのもあるだろ
う。
そういうことは、当時の状況を考えると容易に想像が
つく。
しかし、日本人としての補償を受けられない彼らの人
生が過酷であったことは間違いない。
日本軍に協力して、実際虐待した人間もいるだろうが、
少なくとも当時は日本人で、釈放された人は、捕虜の
証言が一致してないわけだから、そうでなかったと考
えるのが妥当である。
捕虜にとっては、憎しみで、冤罪寄りの証言が多くな
るはずだから。
同じ補償を受けられるようにするのが、今の日本のな
すべきことだろう。
韓国で事実を隠し暮らしていた当時の仲間が、未だに
「君が代」を歌うその姿を「靖国友の会の国会議員」
はどう見るのか(こんな番組見ないか)。
どうせオリンピックで、それどころではないというと
ころだろう。
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