ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

ブロークン フラワー

2007年05月31日 | 映画


レンタルヴィデオ屋にジムジャームッシュの「Broken
Flower」(映画はジャームッシュのものとしてはどう
にも中途半端で、変にオーソドックスな物語にしてい
る分余計にそう感じてしまった。前の「デッドマン」
は神話的な詩情が充溢していてかなり良かったのだが
今回のはあまりに普通すぎる)を返しにいくと、特設
古本コーナーがあった。
文庫本が100円均一、その他は300円均一。
こういうコーナーにあるものは、大体嘗てのベストセラー
とか推理小説系が多いので、興味のあるものはまずみ
つからない
それでも何気なく覗いていると、カフカの「変身」が
あった。
有名な作品なので買う人は多いと思う。
しかも、他のカフカに比べるとかなりの薄さ。
充分に、とりあえず買っとくかという理由で買われる
小説ベストテン、的作品と言える。
まあ、いずれにしろ、他のカフカの作品に比べると桁
違いの売り上げであることは間違いない。
殆どは放置の運命で、今日のように100円均一コー
ナーに並べられたのは、変身ならぬ復活という運命を
辿った幸せものということになる。

後売れるもう一つの理由として、ホラー系と間違えら
れるというのもあるんじゃなかろうか。
「恐怖の蠅男」の系列だ。
だから「変身」の主人公も「蠅」になると思っている
人は結構いるはずだ。
私もそうでした。
正確にはそうです。
というのはまだ読んでないから、この目で確認してな
いのだ。
実は、他のものは一通り読んでいるのだが、この一番
有名な「変身」はまだ読んだことがないのだ。
普通は最初に買うのにね。

ということで、この「変身」を良い機会だから買うこ
とにした。
定価を見てみると270円。
大してお得感はないし、新しいのを買ったほうが良い
んじゃないとも思えるが、これも何かの縁。
どちらにしろ100円なのだから。
この一冊だけではと思い、他を物色するが、有名どこ
ろでヘッセの「車輪の下」などがあったが今ひとつ自
分のテイストではないので食指は動かない。
唯一引っかかったのは、イーストウッドの「父親達の
星条旗」の原作となった本。
こちらは「変身」とは対照的にいやに厚い。
「変身」の5倍はありそう。
ということは、かなりのお得感がある。
って、量り売りの世界ではないのだから本は。
で結果、二冊200円の買い物をした。
本屋(レンタル屋と併設)で本を買うのは、何か久し
ぶりのような気がする。
すっかりアマゾン漬けだったから。
あとは、今現在読みかけの本が4冊あるところにもっ
てきて、今回買った本が果たして順調に消化できるか
どうかということだ。



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