扶桑往来記

神社仏閣、城跡などの訪問記

薩摩国紀行 一日目 -鹿児島入り-

2019年05月24日 | 取材・旅行記

教育財団で出している「歴史で紐解くシリーズ」三弾目が鹿児島をテーマとすることになった。

戦国島津や幕末島津のことは類書が多くあり、娯楽コンテンツも豊富。

真田一族も同様といえるが、こうした「手垢がついた素材」はむずかしい。

愛情が深いほど先入観に外れる情報を拒む。それが正しいかどうかではなく信じたいかどうかの方が重要だ。

そんなことに悩んでいても仕方ないので現地取材をまずしてみようと思う。

真田同様、現地に行くと必ず何かしらの発見はある。

予定を組んでみると意外に時間がかかり1週間いても大隅半島や都城の方には行けそうにない。

一県でかように悩むのは他例がなかろう。

 

鹿児島には二度行った。

一度目は2010年の3月、100名城巡りの時。

二度目は種子島見物に出かけた2016年10月。

 

鹿児島への便はスカイマークの7:45羽田発、9:35鹿児島着。

航空機は種子島旅以来である。

今日は天気がいいので下界がよくみえる。

左側の席なので富士山はみえないものの三浦半島から浜名湖がよくみえた。

 

 

空港に着いてバスで鹿児島中央駅へ。

まずはホテルに荷物を預けて身軽になり、黎明館すなわち鹿児島城に歩いて行く。

途中、私学校跡の弾痕を見て鹿児島城に到着。

 

堀は一面蓮が生い茂っている。

鬼門の方角の石垣が隅欠きされているのに気づいた。

 

城外の一角に薩摩義士碑があった。

これは江戸時代、幕府の命によりお手伝普請として木曽三川の治水工事に従事、難工事の末にやり遂げたものの経費がかさんだことを悔いて自刃した藩士達を供養している。

ちょうど明日は毎年開かれている供養祭とのこと。

 

 

大手門(御楼門)を復元中とのことで北門から本丸に入る。

黎明館は本丸にある。

今日はここの学芸員の方にお会いすることになっており、約束の時間まで展示品を見て回る。

展示品、解説は優秀で特に私が今回テーマの柱にしている古代、中世の鹿児島県の有様がよくわかる。

中世山城の傑作品志布志城、江戸期の外城制度下の出水麓のディオラマがおもしろい。

 

 

 

出水のディオラマに感心していると学芸員の方から携帯電話に着信。

お迎えに来ていただき事務所でご指導を受ける。

その後、県立図書館に行き資料を探す。

概ね目的を達して本日の予定終了。

 

後はホテルに戻るだけなので天文館までぶらぶら歩いて行き鹿児島ラーメンの老舗「こむらさき」で早い夕食。

糖尿病認定されたばかりの身には禁制品といえるが結構歩いたこともあり、まあいいとする。

 

ホテルに帰ってもまだ陽が高く隣のスーパーで水やら食材やらを調達。

桜島がよく見え、長旅にも気合いが入ろうものである。

 

 


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