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No1291『インサイドヘッド』~悲しみと喜びの中で生きていくことの尊さを楽しく描く~

思い出というのは、事実というよりは、感情のかたまりなのかもしれない。その時、何が起こったかではなく、自分がどう感じたか。ヨロコビであれ、カナシミであれ、そのとき抱いた感情があるからこそ、思い出はいつまでも忘れることのない、人生で大切な宝物になる。たとえ、それがカナシミであっても…。カナシミがあるからこそ、ヨロコビが一層忘れがたいものになるはず。そんな普遍的なテーマを、感情を表すキャラ . . . 本文を読む
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No1290-2『日曜日の人々』その2~みずみずしい恋のときめき~

この無声映画、主な登場人物は5人。最初に簡単な人物紹介がある。タクシー運転手と、モデルの妻。レコード屋の店員をしている女性、ワインの行商人をしているイケメンの青年、映画のエキストラ女優。日曜日。妻は、一日、家で寝倒してしまうけれど、4人は、湖へ遊びに行って、楽しいひとときを過ごし、月曜からは、また仕事がはじまるというお話を、ベルリンの街のざわめきとともに描く。若い男女のささやかな恋物語というか、ひ . . . 本文を読む
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No1290-1『日曜日の人々』その1~画面に刻印された“心ときめく動き”の連続~

友達が薦めてくれた、ドイツの無声映画『日曜日の人々』(1930年)が、あこがれのピアニスト柳下美恵さんの演奏で、神戸映画資料館で上映されるとのことで、昼から夏休みをもらって、ふらりと行ってきた。 冒頭ベルリンの街を行き交う人々をとらえたロングショットの連続から、そのリズム、美しさ、動きの見事さに息を飲んだ。路面電車の停車場のような交差点で、主人公らしき青年が、ひとりぼっちで立っている少女に、話し . . . 本文を読む
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「火花」~芸の道において、愚かなほどに真摯で、憎めない、その人への思いを綴る~

久しぶりに小説を読んだ。「火花」。著者の又吉直樹さんが、芸人で、芥川賞をとって話題になっており、雑誌「文芸春秋」にも掲載されているというので、買ってみた。2、3回に分けて、あっという間に読んだ。今日も、お風呂で読み始めて、途中でやめるつもりが、止まらなくなり、夜更かししてしまった。 漫才の芸人の世界を描く。破滅型だけど、ストイックで、純粋で古風な芸人の先輩、神谷にあこがれる主人公の徳永。ある意味 . . . 本文を読む
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音楽探訪その16『HORIE GIRLS HORIZON 2』~あんどりいらんど。のライブにインスパイアされて…~

穴蔵のような地下の暗いライブハウスでふと思ったこと。私は海の中にいて、ゆっくりと静かに沈んでいく…。どれくらい時間が経っただろうか。ふと気がつくと、海底の地面に足がついている。思い切って、軽く蹴ってみると、意外にも身体は簡単に上へと向かっていった…。それまでずっとマイナスのベクトルで沈み続けていたのに。音楽って、そういう、逆の方向に跳ね返るきっかけを、ベクトルが反転する . . . 本文を読む
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No1289『フレンチアルプスで起きたこと』~家族の間の不穏な空気~

観終わった後、いつまでも、ざわざわとした感じが残る不思議な映画である。 バカンスでスキー旅行に出かけた家族が、テラスで大勢でランチをしている最中、雪崩もどきにあう。父親は、妻や子どもを置いて、一番先に逃げてしまう。幸い、直前で雪崩は止まり、雪煙だけで何事もなく終わるが、家族の中には、見えない亀裂が生まれる。 夫は、最初、自分が逃げたことを認めようとせず、妻は、逃げたことを責める。子ども達は、夫 . . . 本文を読む
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No1288『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』~土壇場が重なった男の生き様が伝わる…~

夜、一人の男が、荒々しく鞄を車に投げ込み、運転を始めるところから映画は始まる。 運転中、次々と電話がかかる。ナビ画面に相手の名前が映る。初めは誰かわからなくても、妻、上司、同僚…と、会話や言葉遣いから人間関係がわかっていく。 画面に映る登場人物は、車を運転するロックただ一人。高速道路を運転しながら、ひたすら、いろんな人と電話でしゃべっているだけの84分。退屈しそうに思えるが、これ . . . 本文を読む
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No1287『きみはいい子』~どこかむずがゆく、居心地のよくない…~

人間誰しも、トラウマがある。心に封印した、昔の出来事。この映画は、そういう思い出したくないことを、思い出させてしまう映画かもしれない。だから、とても痛い……。 映画で、何をどれくらいの時間、どう見せるかについて、この監督は、私とは、考え方も感じ方も違う人だと感じた。最初の方で、尾野真千子が演じる母親が、幼い娘をずっと叩き続けるシーンがある。奥の部屋で、娘を怒鳴りながら . . . 本文を読む
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No1286『マッドマックス 怒りのデス・ロード』~遠くを見つめる女たちの静謐な眼差しが心を射る~

これは女性の映画だよ、と誰かから聞いて、アクション系の大作は普段観ないが、シャーリーズ・セロンも登場しているし、観に行ってみた。 金曜日のかなり遅いレイトショーにもかかわらず、意外に、お客さんは入っていた。冒頭から、すごいアクションの連続と、群衆の異様な光景にとまどう。大きなトレーラーが砦から出てきて、いきなり進路を変えていくあたりから、一気におもしろくなる。とてつもないアクションの連続。あまり . . . 本文を読む
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音楽探訪その15「globe 20周年記念カラオケオフ」~歌の輪の中で、歌う人も聴いてる人も皆が輝く…~

歌の力というのは、すごい。日曜日、昼前から夜の9時まで、10時間、「globe 20周年記念カラオケオフ」に参加してきた。2、3年前「カラオケオフ」って何?と聞いてたくらいで、ライブつきの「グロカラ」は参加したことがあったけれど、友達が主催ということで、勇気を出して行ってみた。globeの歌が大好きな人ばかりが集まっているから、歌は上手いし、歌っている人だけでなく、聴いてる人たちも、踊ったり、手拍 . . . 本文を読む
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