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No61「北の零年」行定勲監督

淡路島の藩士たちが、藩内の内輪もめにより、 明治政府から、北海道への移住開拓を命じられる。 第一陣が上陸。 しかし、待ちわびた藩主は、開拓地に居をすえることはなく・・ という「裏切り」の歴史は、とても興味深く、映画化には格好な題材。 さてさて行定監督の料理の結果は・・? 第一印象、かなり長尺。 「吉永さゆり主演」の東映映画ゆえに、 カットできなかったとはいえ、 かなり、脚本がもたもたしている。 . . . 本文を読む
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No60「ビフォア・サンセット」リチャード・リンクレイター監督

ジュリー・デルピーに惚れた! レコードのニーナ・シモンの歌にあわせて お尻を色っぽくふって、踊り 低い声で短く語りを入れる。 なんとかわいらしい。 とりわけ、最後の、振り向きざまに微笑んだ表情は忘れらない。 それを見つめる イーサン・ホークも、 初恋にどきどきする男の子のように はにかみつつも、 嬉しさを隠すことができず、自然とほころんだ顔。 ウイーンで出会った二人が 9年ぶりにパリで再会。 . . . 本文を読む
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No59「理由」大林宣彦監督

100人以上ものキャストを動員し、 インタビューをもとに構成。 誰にも加担せず、淡々とした演出が 最後に効を奏する。 石田直澄(勝野洋が、渋い!)への最後のインタビューが終わり、 今まで声だけだったインタビュアーが、初めて画面に映る。 と思うと、カメラはやおら、もっとうしろにひいて、 大林監督を含め、撮影隊(クルー)までも映し出した。 「これは映画ですよ」と あえて、ここで示したことに、驚きつつ . . . 本文を読む
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No58「東京タワー」 源 孝志監督

原作者の江國香織は、 どんな恋愛でも 「恋愛は、愛せば愛するほど、勝ちなのではないか」と 雑誌の対談で語っている。 こんな大胆不敵な言葉を映画にしてしまったのが本作。 十以上も年下の大学生と恋仲になる、サラリーマンの妻を演じる 寺島しのぶがすばらしい。 恋のあらがいようのない力に振り回され、 とまどい、いらだち、怒り、恋人に感情をぶつける。 夫の夕食の支度をしているうちに思いが頂点に達し、 燃え . . . 本文を読む
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No57「オペラ座の怪人」ジョエル・シュマッカー監督

映画を観てから、数日経っても 「オール・アイ・アスク・オブ・ユー」 「ポイント・オブ・ノー・リターン」といった 名曲の数々が頭の中をリフレインしている。 まさに“歌”を味わう映画。 怪人、クリスティーヌ、ラウル公爵、それぞれの “歌”に結晶した思いが、熱く心に響く。 クライマックスでの、3人のコーラスは、最高。 哀しく、切ない思いのハーモニーに涙が出そうになった。 舞台美術も迫力があり、映画 . . . 本文を読む
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No56「僕の彼女をよろしく」クァク・ジェヨン監督

前半、やたら、音楽がにぎやかに鳴り続け、 (アメリカのオールディーズの「STAY」は すこしミスマッチと思う) 我らが「彼女」(チョン・ジヒョン)もやたら暴力的で かなり首をかしげた。 しかし、彼が死んでから、かなりよくなった。 彼女は、悲しみを振り切るべく、たくましい女警察官となり、 やっと、宿敵の脱獄犯を、地下の駐車場で追い詰める。 傷を負わせ、応援のパトカーも駆けつけ 彼女の勝利かと思わ . . . 本文を読む
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番外編「優しい時間」原作・脚本 倉本聰 フジテレビ

あんまりすばらしいので、ここでもご紹介します。 倉本聰脚本、舞台は北海道の喫茶店。 題名のとおり、ゆったりとした時間が 流れている。 カメラもじっくり撮っていて、空気が伝わる。 主題歌の「明日」(平原綾香)の 切ないメロディがぴったり。 マスターの寺尾聰、妻の大竹しのぶの会話が しんみり心に響いてくる。 父として、大人として、強いはずの寺尾も、 さまざまな事件の中で、気持ちが揺れ動く。 そんな . . . 本文を読む
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番外編「アイーダ」劇団四季

主役アイーダの濱田めぐみの声は はりがあって、深みがあって、なんて魅力的なことか。 ヌビア人奴隷たちとの踊りが見事。 他の、動きをそろえた群舞と違って、 ここでは、皆、めちゃくちゃに飛んで踊っている。 それでいて、全体としてみたとき、 エネルギーあふれる 美しい絵に、動きになっていて、 圧倒された。 前半のちゃらちゃらしたアムネリス王女(森川美穂)が 後半の、「真実をみた」で いきなりシリア . . . 本文を読む
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No55 2004年ベストテン

〔邦画〕 1 ジョゼと虎と魚たち   つっぱる心、ぶつかる心、とけあう心。いじっぱりなジョゼと、優しくまっすぐな恒夫の姿が、切ない。 2 血と骨   ひたすら暴力をふるう男の背中に孤独が見え隠れし、最後には安らかさが漂う。在日韓国人の一人の男を演じきったビートたけしと撮りきった崔監督に乾杯。 3 チルソクの夏   昭和52年。下関の海の見える町で、けなげに生きる女の子の輝ける青春の一瞬を切り . . . 本文を読む
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No54「銀のエンゼル」鈴井貴之監督

少し饒舌に物語を語りすぎている気がした。 北海道のコンビニを経営する父と娘の衝突を軸に 店で働くバイト男性や、納入トラックの運転手や、 そこを訪れる客たちとの人間模様 ハートウオーミングなドラマ・・・ 実際、そうなのだけど、 前半、ちょっとくどかった。 省略できそうな場面とか、 セリフにしなくてもわかるよ、という場面が あまりに多い気がした。 小日向文世が、たよりないコンビニのオーナーで父親役 . . . 本文を読む
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No53「犬猫」井口奈己監督

映画って、物語ることも大切だけど 人物のたたずまい、雰囲気、 その人を取り囲む空気を映像におさめる ってことも、凄く大事だと思う。 幼なじみの女の子二人の話。 二人は、猫と犬のように、 合うようで、合わない。 この二人の間の空気に どこかユーモアがあって、魅力的。 会話の間がとてもいい。 道に迷ったり、 犬の散歩をしたり、 むちゃくちゃな勢いで走っていくシーンだとか 一人の行為がもう一人によっ . . . 本文を読む
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No52「Ray」テイラー・ハックフォード監督

レイ役を演じたのが 「コラテラル」で陽気なタクシー運転手を演じた ジェィミー・フォックスと知り 彼の演技力にすっかり魅了された。 彼はレイそのもの。 盲目というハンディを背負い、薬漬けになりつつも 常に新しい音楽を生み出そうとするレイ。 女が好きで、歌手と浮気もし、 決してきれいじゃない人生。 薬からも離れられず 人間くさくて、じわっとくる。 何度も挿入される回想シーンが見事。 レイの母親の . . . 本文を読む
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