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No1163『僕はもうすぐ十一歳になる。』~死んだらどうなるの?子どもの純粋な疑問は…~

CO2助成作品のもう一本。神保慶政監督。初の長編作品。主人公の翔吾は、昆虫大好き少年。学校から帰ったら、近所の公園の森に一直線。クラスで一人、うきぎみだったが、アメリカからの帰国子女の子と仲良くなり、友達ができる。少年が昆虫採集を好きになったのは、父の影響。昆虫の標本を一面に飾った部屋があるほど。その父が、単身赴任先のインドから帰ってくるが、もう標本をつくるのはやめると言う。父は、インド、ネパール . . . 本文を読む
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No1162『螺旋銀河』~声が世界にふれる~

CO2助成作品『螺旋銀河』の上映後、草野なつか監督のトークがありましたので、遅くなりましたが、簡単ですがご紹介します。監督いわく、この映画は、ひっこみ思案の女の子が、あこがれの女の子を見つけ、彼女に固執し、その思いが、実生活にも浸食していく話。脚本の高橋知由さんとは、新宿ツタヤのバイト仲間で、濱口竜介監督と3人で「はたの工房」を組んで、「聴く」ことについて、取り組まれていて、考えていることが共通し . . . 本文を読む
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No1161-1『按摩と女』~山あいの温泉町で按摩さんのほのかな恋路~

落ち込んだ時は、清水宏について語ろう。2月の特集上映で、紹介しきれていなかった最後の作品は、清水宏監督の作品の中でも特に有名で私の大好きな『按摩と女』1938年です。 わずか66分というのに、按摩さんだけでなく、温泉町に現れたいわくありげの美人(高峰三枝子)の人生の重みまで感じさせてしまう。この豊かさはなんということでしょう。映画という名の“至福の温泉”に浸かったような気 . . . 本文を読む
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No1160『抱きしめたい ―真実の物語―』~愛ってなあに?~

生の軌跡だと思った。主役のつかさと雅巳のカップルだけでなく、それぞれの親がどう生きてきたか、その足どりを、人生を感じた。とりわけ、交通事故で左半身が不自由となり、車椅子で生活し、記憶障害のあるつかさの母役の、吹雪ジュンがすばらしい。 つかさに赤ん坊が生まれ、つかさが赤ん坊を抱いて分娩室から車いすで出て来る。赤ん坊を最初に抱いたのが、吹雪で、彼女が抱いて、駆け付けた家族や、雅巳の友達に次々と見せて . . . 本文を読む
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「歌は空気である。」~音楽つれづれなるままに その2~

「歌はレコードになるために生まれるものでもなく、活字になるために生まれるものでもないのです。ただただ、空気中をただようために、出来ることなら、いつまでも、いつまでもただいよいつづけるために生まれてくるものではないでしょうか。人はそれを呼吸するように吸ったり、吐いたりする。」 75歳を超える作詞家なかにし礼さんの本「遊びをせんとや生まれけむ なかにし礼の作詞作法」(1980年10月5日発行)を教え . . . 本文を読む
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音楽って……~音楽つれづれなるままに その1~

「あるときには、歌は、私のたましいを支えてくれ、私を勇気づけてくれた。私は音楽を通じて、色々な事を学んだ。たぶん、それは普通では学べないことばかりだと思う。誰かが本を書いて表現しなくてはならないことを、歌は、わずか数秒で表現してしまう。あなたと、他の日本ソングライターが、そういったことを忘れない様に、気に留めておいてくれるよう願っている。どんな時も、あらゆる情況に満足してしまってはいけない」201 . . . 本文を読む
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クラブ・イベントに行ってみた。

The 1st Link! Club Eventずっと書きたいと思いつつ、月日が経ってしまったのは、1月18日の「Link!」が初めて開催したクラブイベント「The 1st Link! Club Event」。 そもそも私、ディスコ全盛の時に青春を送った世代で(年がばれる)、クラブというのがどういうものか知らない。デジタル・ミュージックをやるなら、いつかクラブをやってみたかったと主催のチェシャ猫 . . . 本文を読む
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汗だくのツーマンライブ

3月13日、「A.B.C」と「あんどりいらんど。」のツーマンライブ、それぞれ1時間のロングセットライブが日本橋のアインスノインであった。 どちらも、のりのりのビートのきいた元気な曲がいっぱいだから、聴く側も、思い切り体力つかう覚悟で挑むしかない。 幕開けは、あんどりいらんど。何度でも立ち上がる強さをannさんに感じるのは、歌の中に痛みを感じるから…。痛みに、悲しさにくじけないan . . . 本文を読む
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色とりどりの個性に彩られた、ざっくばらんであったかな音楽の世界に浸る。

21日、3連休の初日、寒い冬のような晩に、お客さんのあたたかな笑いで包まれた、すてきなライブがあった。「project-P、JANNY、スタジオ304スリーマンライブ!」。お客さんが皆とっても楽しそうで、舞台の上の、歌い、演奏する人たちも、ざっくばらんで、楽しんでいて、笑顔にあふれていた。 個性派、マイワールドを貫くジャニーさんの魅力は圧倒的。今回のライブの副題が「第2回 じゃにオタ動騒会」とい . . . 本文を読む
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No1159『母のおもかげ』~素直にお母さんと呼べない、子どもの仁義~

いくらきれいで優しいお継母さんでも、素直に「おかあさん」と呼べない少年。まわりじゅうから、いいおかあさんだね、と言われると、なおさら言いにくい。継母の優しさに、ありがとうの言葉も言えず、本心とは裏腹に、意固地になって、ほしいものも、要らないと言ってしまう。素直になれない悪循環・・・。かたくなになるこころ。少年は少年なりにわけがある。亡き母への思い。継母を「おかあさん」と呼んでは、亡き母にわるいんじ . . . 本文を読む
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No1162-0『螺旋銀河』のことなど

夜、仕事の帰り道、ふいに沈丁花の甘い香りが漂ってきた。冬の冷たい空気の隙間を突き抜けるようにして、ほんのわずかな間、春が顔を出した。春の優しいてのひらに触れた気がした。ふと思い出したのは、清水宏監督の『大仏さまと子供たち』のラストシーン。奈良の東大寺の大仏様の手のひらの上で眠る二人の男の子。とても、心あたたまる、いいシーン。大仏さまの手のひらは、どんな香りがしたのだろう。あたたかさ、やさしさ。おか . . . 本文を読む
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「Shining Smile Girls Festa vol.1」その2~笑顔を届けてくれた歌姫たち~

「Shining Smile Girls Festa vol.1」のトップバッターは「AGGRESSIVE BEAT CIRCLE」のMITSUNAさん。MITSUNAさんのはにかんだ笑顔の中にいつも、ありったけの勇気を感じる。 MITSUNAさん作詞の「another meself」は、自分の中の自分だけは、自分を信じてくれる、自分を裏切らないし、自分を導いてくれるという感じの歌詞で、本当にす . . . 本文を読む
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「Shining Smile Girls Festa vol.1」その1~annさんの歌~

天井のファンがゆっくり回る音がふいに聞こえた。ピアノの音が小さくなり、残響が残る、ほんの一瞬の出来事。会場にいる人がみんな、しんと聴き入っていた。人だけじゃない。店内に置かれた植木も、窓枠の置物も、土壁の粒の一粒一粒さえも、みんな、何もかもがannさんの歌声に、ピアノに聴き入っているような気がした。私も小さな蟻んこになった気持ちで、annさんの歌の世界に浸った。そこは広くて、力強く美しい音色に包ま . . . 本文を読む
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MONO「のぞき穴、哀愁」~はみだした者の孤独~

劇団MONOの新作公演。大阪HEPホール。会話のテンポがよく、役者もユニークで、とことん笑える。舞台で繰り広げられるドラマに、ぎゅっと入り込んで、いっしょに笑ったり、驚いたり、あきれたりして、最後、じんわりと、人生やら生きることの哀しさみたいなものがぐいと心につきささってくる。そのときのセリフ、役者のたたずまい、舞台空間がまるごと、一体となって、心に迫ってくる、見事なクライマックスに毎回、ひとり目 . . . 本文を読む
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まどさんの目

東京にいる大学の同級生が出張で大阪に来て、久しぶりに会って飲んだ。彼女はいつも前向きで、仕事もまじめだけれど、のんびりしているところもあって、お互い独身で飲むのが好きとか、本が好きというのも手伝って、卒業してから、むしろ仲良くなった友達。大学4回生の頃、授業にも出ず、下宿にひきこもって誰ともしゃべらない日が続いて、過食しては自己嫌悪して鬱屈していた時、ふらりと出かけた大学の生協の前で、彼女と偶然ば . . . 本文を読む
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