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No258「善き人のためのソナタ」~最後に確かめあう男と男の絆の深さ~

(ネタばれ編です) きっかけは愛。 最初に監視員ヴィースラーがひかれたのは、 女優クリスタの美しさ、舞台での輝き。 でも、24時間体制での盗聴が始まり、 彼女の生活の細部まで知っていくうちに、 恋人で劇作家のドライマンと暮らしながらも、怖くて政府高官との関係を断てず、 女優としての自分に自信を持てず薬を飲み続ける、 クリスタのもろさ、弱さが見えてくる。 . . . 本文を読む
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No257「善き人のためのソナタ」~寡黙な瞳の内に秘めた熱き思い~

劇作家や俳優や画家だけが芸術家ではない。 芸術を愛し、守り抜こうとする、思いは、 「普通」の顔をした、「市井の」人の心の奥底にも、 強く熱く宿っている。 このことの尊さが、静かな美しいピアノのメロディとともに 心にしみこんでくる。 . . . 本文を読む
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ミュージカル「チンチン電車と女学生」~戦争の悲しみが、現代少女の心にみごとにクロス~

大阪のミュージカルスクール「STAGE21」が、創立20周年を記念して 『チンチン電車と女学生1945年8月6日・ヒロシマ』(堀川恵子、小笠原信之著)を 初めてミュージカルにし、その初演が行われた。 昭和18年、西の軍都、広島で、男たちが次々と徴兵される中、 広島電鉄は、乗務員を確保するため、広島電鉄家政女学校を開校する。 広島県、島根県他から14~15歳の少女たちが集まり、寄宿舎に入り、 勉強しながら、市電の車掌、運転士として養成され、働くようになる。 「お国のため」一途に働いた彼女たちの、昭和20年8月6日の日までの姿を描く。 . . . 本文を読む
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No256「幸福な食卓」~「家族」という普段着の暖かさ~

こんな男の子がいたら、本当にすてきだ。 勝地涼演じる、中学生の大浦勉学くん。 裕福なお家の息子で、明るく、優しくて ちょっと強引なところもあるけど、憎めない奴。 こんな純粋で、ストレートに思いを口にできる男の子に惚れられたら、 高校生活もさぞ楽しくなるのでは。 「俺たち絶対長生きすると思うから・・、 80歳まであと何回、一緒にクリスマスを迎えられるかなぁ」 彼の率直な言葉に、肩の力がすとんと抜ける。 . . . 本文を読む
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No255「真昼の暗黒」1956年~無罪を信じる老親たちの悲しみ~

昭和28年に実際にあった八海事件(冤罪事件)を担当した正木ひろし弁護士の著書「裁判官--人の命は権力で奪えるものか」をもとに映画化。 「それでもボクはやってない」が被告からみた裁判ドラマなら、こちらは、被告4人の青年とその親たちを焦点に絞った。 . . . 本文を読む
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