goo

No1431『コメディ・フランセーズ 演じられた愛』~人生を演じる人間の妙味~

ナレーションも音楽もなく、劇団、動物園、モデル事務所、軍事基地、病院、いろんな世界で生きる人々を淡々と撮っていくワイズマン監督。とある街の一つの場所にどっぷり浸かって、その街の空気を吸っているかのようなおもしろさ。 そこに生きる人たちの表情。いろんな顔があって、人間っておもしろいなとも思える。 閉じられた空間から、いきなり、街に出る。そのタイミングもすごい。劇団の上演の、これから、という時に、 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

No1430『ミサイル』『ボクシング・ジム』~真剣な顔~

ワイズマン監督の作品は、どうしてこんなにおもしろいんだろう。知らない世界を観れるおもしろさ。解説もないから、想像を膨らませる。いつも、そこには真剣な顔がある。それでいて、距離感もある。興味深々に、でも、一歩ひいて、冷静に見つめつづける目。 『ミサイル』1987年。大統領だけが核ミサイル(ICBM)の発射を命令できるが、その命令が下ったとき、世界の破滅を承知で、発射ボタンを押すことができるのか。 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

No1429『動物園』~喋らない動物達~

ワイズマン監督の1993年の作品。フロリダ州マイアミのメトロポリタン動物園。 最初は、ライオンから始まる。動物園を訪れる家族、子ども…。 動物も写せば、それを観る人間も写す。 動物園って、まさに「The 家族」のいる場所だなあと、子育てしている猿を見る、人間の親子の姿を観て、思った。 楽しそうな光景だけでなく、サイが出産することになり、ゴツゴツで、顔がよくわからないサイが、た . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

No1428『モデル』~撮影風景を眺めている人々~

シネ・ヌーヴォで、フレデリック・ワイズマン監督の特集が始まっていた。今年の夏に公開された新作『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を観て、眠くて、見事に、撃沈してしまった私は、今回の特集、いまひとつ乗れなくて、敬遠していたが、今日、なんとなく興味本位で行ってみて、とってもおもしろくて、なんて映画らしい映画なんだろうと思った。 1980年の作品。NYのモデル事務所の、いろいろな人たちをとらえ . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

No1427『イエスタデイ』~主人公に優しい物語にほっと一息~

音楽の喜びはどこにあるのだろう。コピーでもオリジナルでも、好きな音楽を奏でてくれる人がいて、その音に浸ることができたら、幸せなんだと思う。。。 主人公が、ビートルズの曲を奏でても、誰もビートルズのことを知らないとわかったら、、、思わず、ビートルズの曲を自作と称して、大衆の関心を集め、メジャーに売り出されんとする主人公、、、 あのビートルズをなぜか誰も知らない世界というアイデアは、おもしろい。た . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

終わってしまった連休と読み終えた小説

三連休。東京の友達と広島で一緒に遊ぶ予定が、台風で飛行機が飛ばず、中止に。1日目は、台風が気になりながら、ピアノの練習をして終わり、2日目も、ピアノの練習。さすがに疲れて、夕方から、近くのクラフトビールのイベントにひとりでふらふら行ってみた。ライトもついてて、座れる恰好の読書できる場所を見つけ、文庫本を読んだ。村上春樹の世界はビールと合う。ビールがおいしすぎて、つい飲みすぎた。帰り、どの道を歩いた . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

四万温泉~温泉旅その4~

四万温泉は、四万の病気に効くというのが、名前の由来だそうで、草津に比べると、刺激の少ない透明なお湯。河原の湯、上の湯、山口川音の足湯と無料の共同浴場をはしご。(中央に写っているのが河原の湯) 積善館という宿では、元禄時代に建てた本館が残っていて、ジブリの「千と千尋の神隠し」の湯屋のイメージモデルの一つにもなったともいわれている。入口の赤い橋も、いい雰囲気。日帰り湯も1,200円で入れるというので . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

梅干しと塩~温泉旅その3~

「梅干しと塩です」素泊まりで泊まった宿で、朝風呂に入って、いそいそと荷物をまとめていると、宿の主人が部屋をノックして、小皿を手渡してくれた。 小皿には、梅干しと塩。こんなこと初めてで、素泊まりで、食事を提供しない代わりに、せめて梅干しと塩で旅人を送ろうという宿の心配りなのか。それにしても、なぜ塩なのか不思議に思いながら梅干しを食べ、塩をなめると、なぜか甘い。こんな甘い塩があるのだなあと、ひとりで . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

あこがれの草津の湯~温泉旅その2~

草津の湯は、とにかく熱い。湯畑も、52度くらいの源泉が木樋を通るうちに湯温を下げるためとか。無料の共同浴場が13か所ぐらいあるが、基本、地元の人たちのためで、千代の湯、白旗の湯、地蔵の湯だけが、公式に、観光客も公式に入れる。脱衣場も小さく、水の蛇口もない、白旗の湯だったか、男湯のほうから、若者たちが、熱い、熱いと騒ぎながら入っているのが聞こえてきて、にぎやかだねえと、おばあちゃんが微笑ましく話して . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

草津の湯畑~久々の温泉旅その1~

9月の3連休。友達のライブに行けず、ならば、旅に出るしかない、と思いついたのが、草津温泉。 知人のフェイスブックで見た写真がとても美しく、いつか行ってみたいなぁと思った場所。 素泊まりできる安いお宿が、ネットで「空き室残り1部屋」につられて、思わずポチを押した。押してから、大阪からは、存外に遠くて不便なことがわかった。 ともかく、早起きして、新幹線で名古屋へ。乗り換えて軽井沢まで行き、急行バ . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

高畑勲展~心動かす原画の数々~

9月に、どうしても行っておきたかった東京の「高畑勲展」に行ってきました。宮崎駿さんに比べたら知名度が低いですが、私は大好きな監督です。 会場の展示は、初期から遺作まで、作品の構想、テーマや、人物設定、シナリオといった文字、文書から、原画、絵コンテ、背景画と、多岐にわたり、高畑監督が、作品にかけた情熱があふれていました。 『かぐや姫の物語』で、赤ん坊のかぐや姫が、床の上で、ごろりんとひっくり返る . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )