これまた随分前に観た映画。旅をすれば、人に出会う。その記憶を、人は、どんなふうに記録していくのだろう。88歳のアニエス・ヴァルダ監督と33歳の写真家でアーティストのJRが、54歳もの年齢を超えて、フランスの田舎を旅するドキュメンタリー。
JRは、村や町で出会った人たちの写真を撮っては、何倍も拡大して、建物の壁に貼る。海や工場やいろんな風景、土地に住む労働者、子ども、若者、老人…。一 . . . 本文を読む
観たのは随分前だけれど、今年、観た数少ない映画の中で、一番好きな映画。6歳の少女フリダは、両親を喪い、田舎に住む、小さな娘アナのいる叔父夫婦に預けられる。都会で、祖母たちに甘やかされて育ったフリダは、反発する気持ちと、愛されたい気持ちの間で揺れながら、新しい家族の中で、自分の居場所を模索する。映画は、フリダに寄り添いながらも、叔父夫婦の感情の機微も丁寧に描く。叔母マルガは、フリダを、実の娘アナと隔 . . . 本文を読む
土曜は、友達が予約してくれた
高松にあるイサムノグチ庭園美術館に行ってきました。
彫刻家イサム・ノグチは、
アメリカ人の父と日本人の母を持ち、
NYと日本を行き来しながら、
彫刻や照明のインテリアなど
さまざまな作品をつくりつづけてきたそうです。
美術館には、住居、アトリエのほか、
屋外の彫刻の展示場と
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連休、東京の友達と一泊で高松に遊びに行くことになり、温泉のない行程だったので、ふと思い立ち、金曜日に休みをもらって、一人、金毘羅さんへ。というのも、大好きなマキノ雅弘監督の『次郎長三国志 第八部 海道一の暴れん坊 』(1954年)で、森繁久彌演じる森の石松が、次郎長の代わりに刀を納めに行ったのが、讃岐の金毘羅様。石松は、帰りに寄った女郎屋で夕顔という心優しい女に出会うが、騙し討ちにあい、命を落 . . . 本文を読む
ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場のオペラのライブ・ビューイングに初めて行った。なんばのパークスシネマ。なかなかよかった。主人公は、アイーダだけれど、恋敵のアムネリス王女が、とても人間的で、圧倒的に魅かれた。
嫉妬に苦しみ、恋に苦しむアムネリス王女のありようは、恋人と一緒に死ぬために、自らお墓に入ってしまうアイーダよりも、ずっと身近で共感できるキャラクター。
指揮官のラダメスに惚れて、うっとり . . . 本文を読む
寡黙な大柄の男の体からにじみだす孤独。ケーキの生地を黙々と練る姿から、語らずとも想いが、人生があふれる。女もしゃべらない。夫を喪った哀しみをチョコケーキの甘味が静かに溶かしていく。時間をかけて発酵していく愛の軌跡。極上のラブストーリー冒頭、粘土のような何かを練るところから始まる。小麦粉を練って、ケーキの生地をつくっているのだとわかる。時間をかけて、愛情をこめて、優しく。この姿に、映画のテーマが、ト . . . 本文を読む
この週末、二つのライブに行って、 とてもすてきな人たちに出会いました。 一つ目は、土曜日の夕方。 中崎町にあるライブハウス、キャンディライオン。
最後のユニット「FATT」が始まる頃には、 夜8時を回り、睡眠不足もたたって、 ちょっと疲れてきたなと思っていると、 檀上に、ギターやドラムやコーラスや、 大勢の方がわやわやと登場。 なんと音楽専門学校の卒業生の方々が、 28年ぶりに集まって、一曲ごと . . . 本文を読む