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No99「リチャード・ニクソンを暗殺を企てた男」ニルス・ミュラー監督

1974年2月22日、ニクソン大統領を暗殺しようと 民間航空機をハイジャックし、 ホワイトハウスを襲撃しようとした男がいた。 サム・ビック。45歳。 アメリカの平凡なセールスマン。 妻や子供たちと別居していたが、 家具の営業の仕事を得て、 家族一緒の生活をやりなおそうとしていた。 しかし、運命の女神は彼に冷たい。 仕事はうまくいかずに、解雇され、 妻には疎ましがられ、 商売を起こそうと申し込んだ . . . 本文を読む
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No98「電車男」村上正典監督

電車男とかけて、靴ととく。 その心は、オシャレは足元から・???。 電車男の足元は、 スニーカーから革靴へと変わる。 エルメス嬢は、いつもおしゃれなパンプス。 そして、応援するサイトの人間たちが 最後にはくのは・・ 予想外に楽しめた。 電車男を応援する外野の人物像が うまく映像化されていたからだろう。 実際には、不特定多数なのだろうが、 何人かにしぼり、 設定を曖昧にして、説明しすぎず、という . . . 本文を読む
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No97「甘い汗」豊田四郎監督(1964年)

「夫婦善哉」で有名な豊田四郎監督特集の1本。 京マチ子がなまめかしく、色っぽい。 弟たちを食わせていくために 水商売を転々とし 今は、高校生の娘を 一人で育てるために、酒をあおりながら お金を稼ぐ手立てに苦心を重ねる。 水商売の女として、打算的ないやらしさと、 初恋の人に出会ったときのいじらしさ 母親としての強がりと強さ 女の怖さ、弱さ、 人間のいろんな内面を 見せてくれて、魅力的だ。 今年 . . . 本文を読む
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No96「エレニの旅」テオ・アンゲロプロス監督

今年70歳を迎えるギリシャの巨匠、アンゲロプロス監督の最新作。 「旅芸人の記録」「こうのとり、たちずさんで」と この監督さんの作品は長くて、眠い。 しかし、美しい。 映像による叙事詩。 独特の美学と静謐な映像が心に残る。 本作も、実は、前半、眠たくなる。 ほとんど動きのない場面が多い。 ファーストシーンも 黒い服を着た数十人の難民がこちらに向かって 歩いてくるのを、静かに写し続ける。 その立ち姿 . . . 本文を読む
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No95「砂の器」野村芳太郎監督

1974年公開版のデジタルリマスター版。 10年近く前、映画好きが薦めてくれ、 ビデオで観たものの、そんなにいいと思わなかった。 今回、スクリーンで味わってみようと足を運んだ。 水曜レディースデーで、大阪の繁華街、梅田というのに ほぼ半分の入り。 熟年層が多く、 74年当時の感動を再び、という客が多そう。 観終わって、スクリーンで観てこその作品と感じた。 ラスト20分ほどは、涙が止まらず まさ . . . 本文を読む
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No94「ハサミ男」池田敏春監督

「ハサミ男」という題名といい 美人女子高校生の惨殺なんてあらすじにあるので どんな怖い作品かと思いきや これは、話の導入であり、 ほとんど犯人と警察との捜査の中での 心理ドラマです。 (ミステリーとホラーの違いですね) しかし、ある意味、心理的には ものすごく怖いドラマです。 犯人の人間像がすごい。 もうラストは驚きでした。 ミステリーの凄さは こういう人間の心の闇があるのだと 観客に同感させ . . . 本文を読む
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No93「森の鍛冶屋」清水宏監督、「東京の合唱」小津安二郎監督

去る日曜、 京都みなみ会館に活動弁士の澤登翠さんがお越しになり 活弁映画大会が開催されました。 上映映画は、 清水宏監督「森の鍛冶屋」(1929年) 小津安二郎監督「東京の合唱(コーラス)」(1931年)。 清水監督は、「東京物語」で有名な小津監督とも親交が深く、 1930年代の日本映画の黄金期を支えた監督の一人。 あまり知られていませんが、 子どもを主人公にした作品や(「蜂の巣の子供たち」ほか . . . 本文を読む
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No92「Llittle Birdイラク戦火の家族たち」綿井健陽監督

イラク戦争勃発の数日前から 1年半かけて取材したドキュメンタリー。 空爆前の平穏な商店街が 一夜明ければ、人々が泣きまどう惨禍へと変わる。 子供たちの遺体を前に泣き叫ぶ家族。 ここまで写していいのだろうか、と思うほど カメラは、凄絶な病院の光景や 崩れた家々を うつしとっていく。 死んでゆく者、死んだ者、見守る家族、 傷に苦しむ者たち。 世の中で一番不孝なのは 幼き子供を亡くした親だ。 ただ . . . 本文を読む
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No91「ミリオンダラーベイビー」クリント・イーストウッド監督

重い。 思い返すたびに、重さで苦しくなる。 でも、観終わって時間が経つにつれ 重さよりも、暖かみが増してくる。 映画の作り手が 伝えたかったことが じわじわとにじんできて 胸が熱くなる。 やたら人に薦めたくなるけど むやみには薦められないとも思う。 ストーリーラインだけ言えば、 きわめてシンプル。 「え、そんな話?」で終わってしまうかもしれない。 「でも、そうじゃないよ」と言いたい。 派手 . . . 本文を読む
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No90「オペレッタ狸御殿」鈴木清順監督

鈴木清純監督の名前につられて観にいった。 「ええっ、なんなんだ!!??」 というのが最初の正直な感想。 「でも、結構、おもしろかったような・・」 というのが2番目の感想。 にしても、清順監督、 一体、何を考えて、こんな 映画をつくったのだろうと考えてしまった。 実は、狸御殿ものは、邦画史上でも何度も映画化されており 清順監督がずっと暖めていた企画だそうだ。 今、じっくり思い出してみると それ . . . 本文を読む
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No89「真夜中の野次さん喜多さん」宮藤官九郎監督

媚薬のような(?)映画。 強烈な個性があって、妙にはまってしまう。 話に勢いがあって、テンポがいいから 乗ってしまえば、あっという間に見せられてしまう。 というのも、役者たちのパワーが驚くばかり。 主演の長瀬智也と中村七之助が凄い。 弥次さん演じる長瀬のふっきれたような演技があるからこそ みごたえのある作品になったといえよう。 なよっとした中村が、気の弱い喜多さんにぴったり。 研ナオコはじめ、 . . . 本文を読む
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