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No389-2「飢餓海峡」~伴淳三郎の演技に涙~

『飢餓海峡』は、 1年程前に初めて観て、左幸子さんの演技に感動したのを記憶していた。 今回、重々しい内容と3時間を超える長さに、 トークだけ聞いて、他の劇場でマキノ映画を観ようと思っていたが、 トークを聞いてしまうと、やっぱり観たい。 もう1回観た。 観てよかった。 伴淳三郎が凄い。 ラストのお経をあげる声に涙が出た。 ふりしぼるような重苦しい彼の声があるからこそ、 三國が自ら命を断つ、という思 . . . 本文を読む
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No389-1「飢餓海峡」三國連太郎さん×野上照代さんのトーク

この週末、久々に東京に行ってまいりました。 池袋、新文芸座の8周年記念企画。 「若者よ、1本の映画が人生を変えることもある!-野上照代が選んだ映画たち-」 少し大仰なタイトルですが、黒澤明監督のスクリプター(記録)として 長年活躍されてきた野上さんが、日替わりでゲストとトーク。 その日のゲストは、三國連太郎さん。 三國さんといえば、相米監督の『夏の庭 The Friends』(1994年)。 昨 . . . 本文を読む
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No388-2「海とお月さまたち」上映後トーク~土本監督追悼企画報告その4

まずは、大津さんのお話から。 土本監督は、海と魚と人間の関係、循環性を探っていた。 『水俣 患者さんとその世界』のタコをとるおじいさんも、 素足で海に入り、自分の目でタコと話をし、 自分の手(槍)でタコを捕まえる。 あいさつのようにタコの目をくわえると、 口のまわりでタコが暴れる。 タコを慈しんでとる姿からうかがえる、 人間と海とタコの関係のおもしろさ。 「タコは唐揚げが一番上手いんだよ」とおじい . . . 本文を読む
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No388「海とお月さまたち」~土本監督追悼企画報告その3~

・・美しい海、美しい月、こんなすてきな映画があったなんて・・ 昨日、日曜日の朝、九条ヌーヴォで 前日に続き、大津幸四郎撮影監督と 土本監督の奥さんをお招きしてのトークがありました。 まずは、『海とお月さまたち』(80年)の上映。 初めて観たのですが、すばらしかったです。 子供にもみてもらいたいし、大人にもみてもらいたい。 土本監督のエッセンスがこの50分に詰まっています。 海は、流れの激しい . . . 本文を読む
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No387『不知火海』~土本監督追悼企画報告その2

午後からは『不知火海』(1975年)の上映と 土本監督の奥さんと撮影監督、大津幸四郎さんとのトーク。 大津さんいわく、 そもそも、水俣シリーズでは 水俣の患者さんたちがどう生きていくのかが 一番の目的。 それを一人一人に当たっていく。 映画自体は闘争ではないし、 裁判のシーンも、いわば「グリコのおまけ」のようなもの。 水俣病も、認定を受けた患者さんもいれば 受けていない患者さんもいる。 でも、水 . . . 本文を読む
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No386「ある機関助士」ほか~土本監督追悼企画報告その1

今日、今年6月24日に亡くなられた記録映画作家、土本典昭監督の 奥さんと撮影監督の大津幸四郎さんを招いての 追悼上映会がありました。 まずは映画デビュー作の 『ある機関助士』(1963年)の上映。 1962年5月3日、列車の三重衝突事故により 160人の死者が出る。(東京都荒川区の三河島) 国鉄当局は、安全性をPRするための映画を土本監督に依頼。 監督はあえて、事故が起きた常磐線を走る急行「みち . . . 本文を読む
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No385「O侯爵夫人」~許しの物語~

1週間前に観たばかりで2回目の鑑賞。 前回、ひたすら、室内の光の美しさ、ろうそくの光、 カーテンやドレスの布、 うっすらとブルーがかった壁の色の美しさや 戸外での緑の美しさに圧倒された。 部屋には、絵画が飾られ、絨毯が敷かれ、 椅子、壷があちこちに置かれていて、 映像が、まるで1枚1枚の絵画のように、 整った構図の画面となっており、 なんと美しいこと。 そして、今回。 物語を知っているので、 . . . 本文を読む
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No384「近松物語」~室内の人物の動きを流れるようなカメラワークで~

溝口がこんなにすばらしかったなんてと、 今更ですが、実感。 久々に観た『近松物語』(宝塚シネ・ピピア) 何度も観ているので物語はすっかり覚えている。 つい先日、友達に教えてもらった、 ショット数、シーン数を数えながら観るというのを 試してみた。 長回しが多い溝口監督作品だからこそ 冒頭十分程、指折り数えられたが、 途中から数がわからなくなった。 とはいえ、シーンを数えるメリットは、 カットつなぎ . . . 本文を読む
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