ディスカッション中、
とても自然体で、わかりやすく答えてくれる万田監督。
知的なたたずまいが、とても魅力的で、
ときに、監督自身くすりと笑ったり、
会場からも笑いがあふれたりもしました。
とても興味深い内容で、居心地もよく、落ち着きました。
さて、後半です。
Q:ファーストシーンでは、
光子が外に手を差し出して雨の降り具合を確かめる。
映画のラスト、光子と下川の手が組み合わせられる。
A:外 . . . 本文を読む
23日、ヨーロッパ映画祭の最終日は、
朝一番に万田邦敏監督の『UNloved』(2001年)の上映がありました。
その後、別室に移り、40人以上の観客と監督とのフリーディスカッションが
1時間近くにわたって行われましたので
その質疑の概要をお伝えします。
Q:スクリーン全体が暗いのが気になった。
セリフに集中してほしいという意図なのか?
A:今日、上映終了の30分位前に会場に着いて、会場をのぞ . . . 本文を読む
ヨーロッパ映画祭のホール上映作品の1本。
今回の増村保造監督作品の特別上映は、
間違いなく万田監督にちなんでであり、
パンフレットにも、監督の寄稿文が掲載されている。
日曜の晩で、観客は20人~30人程度と少なかったが、
個人的には、他の新作に比べたら
満足レベルは相当に高かったりして…。
うまくいえないけれど
「カメラの力」を感じた。
先日の黒沢清監督の話で印象的だったのは
映画というのは
. . . 本文を読む
ヨーロッパ映画祭、23日の朝、
10時半から万田邦敏監督の『UNloved』の上映のあと、
監督を迎えての
スペシャルディスカッションがあります。
ホールから、80人程度のこじんまりとした部屋に
会場を変えて、会場から自由に質問して
監督がそれに答える、
という内容だそうです。
万田監督を囲んで、思い思いに好きなことを尋ねて
それを皆でじっくり聞きましょう、という感じですね。
何人くらい集まるか . . . 本文を読む
神戸市外国語大学で、今日18:00から、
〈黒沢清、「映画」を語る〉講演会が開かれます。
当初小ホールでの予定でしたが、
メール予約が150近くにのぼり、
急遽、会場を100人規模から500人近い大ホールに変えたとのこと。
予約なしでの来場も、
遅刻しての来場も全然OKとのことです。
ちなみに講演時間は1時間半ほどで
映画を勉強しておられる学生さんたちの主催とあって
事前に予約した人たちに質問を . . . 本文を読む
今年から肥後橋のイシハラホールに場所を変え
大阪ヨーロッパ映画祭(第17回)が始まった。
今日の楽しみは
昨冬、大阪で撮影された
万田邦敏監督、ヤン・デクレール主演、
原案は一般公募で、脚本は万田邦敏、万田珠美の『面影』。
やはりすばらしかったです。
海遊館らしき広場の階段をヤンさんが上っていくところを
ななめに撮って、画面にタイトルが入ったり、
平野区の和菓子屋は、本当に狭い空間なんですが
主 . . . 本文を読む
京都駅ビルでのポルトガル映画祭に通いづめの3日間。
いきなり初日に沸点まで達して、
あとは、新たな発見もしつつ、ぼちぼちでした。
とにかく、
オリヴェイラ監督作品の簡潔明瞭さに
感嘆するばかりです。
わからなくても何か、あちこち、おもしろいのです。
今回、私にとっては大発見のモンテイロ監督作品にしても
ずっとどきどき、わくわくしながら、
スクリーンに見入ってしまう。
そんな純粋な楽しさにあふれ . . . 本文を読む
映画の合間にあった、
古賀太教授のお話では、
ペドロ・コスタ監督がポルトガル映画のことを
「常にとてもポエティックで、
プロットよりも詩的であることが優先される、
物語よりも映像やその感情が観客に伝わる、
“砂漠に咲いた小さな花”のような存在」と表現した
言葉の意味を探ることから始まりました。
ポルトガルという国のことを考えるときに
おさえておくべき点として、
15世紀、16世紀の大航海時代には . . . 本文を読む
大阪で用事があり、帰るつもりが、
ここまでおもしろいと、一期一会で帰れなくなる。
かつてから
狂った映画として、噂の的だった『カニバイシュ』
オペラ仕立てで
冒頭、淡い光の中、白いフリルのレースと白い椿のコサージュが
映ったかと思うと
主人公マルガリーダのドレスの胸元だった!
狂言回しのオペラ歌手とヴァイオリン弾きがとってもいい。
ラストは、想像だにしなかった。
ここまで、徹底的に狂ってくれ . . . 本文を読む
京都駅ビルで、ポルトガル映画祭が始まった。
待ちに待った特集、
来週は休めそうにないし、
神戸まで待ちきれずに休んでしまった。
昼までひきずっていたうしろめたさも、
どっぷり浸って、すっかりエネルギー回復。
朝一番の『神曲』は美しいと思いながらも
いつものセリフの多い、饒舌な世界に
つい睡魔に襲われてしまい反省。
続いて『過去と現在』。
男と女の愛を、ここまで冷めた目線で
かといって、突き放す . . . 本文を読む
幕見席のお手軽さに、
『近頃河原の達引(たてひき)』を観てきた。
「堀川猿廻しの段」では
猿廻しの与次郎が、
お尋ね者の伝兵衛と恋仲にある妹おしゅんに
離縁の手紙を書かせ、別れさせようとする。
しかし、
心中をも覚悟するおしゅんの心の内を知って
二人に祝言の盃をさせ、
門出の祝いに
猿を舞わせて、死出の道行へと送り出す。
この猿廻し、
黒子の人形遣いさんが
左手と右手に1匹ずつ
お猿の人形をはめ . . . 本文を読む
本作の舞台は、昭和30~40年代の九州の炭坑町。
当時の風景が残っている場所を求めて、
九州の田川、大牟田、博多、長崎など、
あちこちで撮影が行われました。
今年で60歳を迎えられる平山監督は
北九州市、
石炭を積み出す若松あたりのご出身。
今日、シネ・ヌーヴォで、特別先行上映会が開かれました。
以下、映画上映後の監督のトークの内容をご紹介します。
福岡県田川に
松原炭住(炭坑従業員のための . . . 本文を読む
明日10日(水曜)午後7時からシネ・ヌーヴォで
監督平山秀幸さんを迎え先行プレミア上映会があります。
昭和38年から45年頃の九州の
炭坑のある小さな島を舞台に描いた人間ドラマで、
こどもたちが腕白でかわいらしく、
高校生になってからは、
池松壮亮、石田卓也、柄本時生と、
言葉にできない繊細な気持ちがよく伝わります。
タイトルがちょっと変わってますが
原作が『信さん』という小説で、
炭坑町に引 . . . 本文を読む
主演の女の子ジニのなんとかわいくて、愛くるしいこと。
冒頭、お父さんの自転車の後に乗せられ、
服を買ってもらったり
ご馳走を食べに行ったり、とても嬉しそう。
バスに乗ってお出かけの途中
お手洗いに行きたくなって、畑の真ん中で降ろしてもらう。
積み藁の影で用を足して戻る途中、牛の糞か何かを踏んでしまう。
次のショットで、靴を洗ってもらっている。
父親の優しさがしみわたる。
しかし、父親の顔はなかな . . . 本文を読む
午前10時からの映画祭の1本。
つい先日、ソン・ガンホをほめたばかりで、もう次?といわれそうだが
イェーガーを演じるサム・シェパードのなんというかっこよさ。
西部のバーに、馬に乗って現れたときから、もう釘付け。
その渋さといったらない。
不言実行、マッハの壁を破るべく、乗り込む空軍パイロット。
孤独な影を背負い、命を賭けての危険な挑戦にも、顔色一つ変えない。
己を信じて、いつも出発間際に、仲間に . . . 本文を読む