今年のはじめ、1月にシネ・ヌーヴォで東陽一監督の特集がありました。『絵の中のぼくの村』『わたしのグランパ』の監督さんです。
初日の21日と翌22日、監督が来館され、トークがあったので、その内容をまとめました。当時、ほぼ完成しながらも、掲載しそこねていた記事で、いまさらですが、読み返すと、なんかユニークな監督さんで、楽しい時間が思い返され、元気をもらいましたので、ご紹介します。80歳を超えていると . . . 本文を読む
遅くなりましたが、10月9日の加藤泰監督特集での映画評論家山根貞男さんのトークから印象に残ったことを少しだけご紹介します。といっても、楽しすぎて、肝心なことをあまり覚えてないかもしれず、すみません。
トークの前に上映された『車夫遊侠伝 喧嘩辰』を山根さんも客席で一緒に観られていて、上映後、司会の方が呼んでもすぐには登壇されず、お手洗いで、少し気持ちを落ち着けてきたと言われた笑顔に、とてもステキだ . . . 本文を読む
12日の火曜日、ラボカフェ×ブリッジシアターで、「ジョギング渡り鳥」の魅力と映画制作過程のエピソードについて、鈴木卓爾監督をゲストに、神戸映画資料館の田中範子支配人と主催者の方々でお話を聞くというイベントが、京阪電車なにわ橋駅アートエリアB1であったので、行ってきた。鈴木監督は、発想がユニークで、映画は、別に寝てもいい、多少寝たっていい映画であるとか、ふつうの物差しと少し違うものの見方 . . . 本文を読む
GWも後半はあと一日となりました。今年は珍しく、前半3日間は、久しぶりに映画漬けで、神戸映画資料館まで、佐藤真監督特集にせっせと通いました。後半は、いつものうだうだで、原稿を書かなければと、折角、映画を我慢して引きこもったのに、全然できずに、睡眠補給で終わりつつあります。しかし、そよ風が気持ちよい中、畳にころがって昼寝するのは、とても気持ちよいもので、捨てがたいのも確かです。ということで、拙ブログ . . . 本文を読む
懐かしいおじいちゃん、おばあちゃんに会いに行ってきました。といっても、映画の中の方々なのですが。
もう観てるだけで、声を聞いてるだけで、心があったかく、ほっこりするものがあって、とても心地よく、最後のシーンが終わって、エンドロールが流れ、主題曲が流れはじめた途端、なんだか、別れがたく、さびしくて、涙が流れてしまった。
『阿賀に生きる』1992年、佐藤真監督。(予告編はこちらをクリック&rarr . . . 本文を読む
立教大学出身の竹内里紗監督の卒業制作作品。十三のシアターセブンにて上映。
高校の陸上部を舞台に、みちると新田、二人の少女の姿を描く。竹内監督と、新田を演じた山田由梨さんが、万田邦敏監督とともに18日の晩、来館され、トークがあったので、簡単ですが、ご紹介したい。
トークは、万田監督が司会役で進行。
竹内監督いわく、自主映画サークルで一緒に活動していた、みちる役の飛田桃子さんと、山田さんを主演に . . . 本文を読む
羽仁進監督のされたお話を、書いたり、人にしゃべったりするのはどうしてこんなに楽しいのだろう。やっぱり、相当にすごい、型破りな変人で、自由人だからか。
13日の共同記者会見で、うかがった、印象的なエピソードを少しご紹介します。
私が特に気に入ったお話は、戦前、監督が子どもだった頃の話です。
(以下、主語は、監督です)。
【子どもの頃のお話 その1】僕は子どものころから、動物が大好 . . . 本文を読む
映画監督羽仁進さんが、13日、大阪九条のシネ・ヌーヴォに来られて特集上映の初日、トークをしてくださいました。
満席の客席を前に、1時間近く、止まることなく、話し続け、その話は、子どもの頃のお話から、映画のこと、動物の話、文明論まで。とにかく、自分がすごく変わった子で、変人だと何度も言われたのが、印象に残りました。とても興味深いお話だったので、長くなりますが、2回に分けて、詳しめにご紹介します。
. . . 本文を読む
「劇映画でも、ちゃんと“残るもの”があって、それは、キャラと結びついている。」「脚本家小國英雄特集」(大阪九条のシネ・ヌーヴォ)に映画監督の中島貞夫さんが来場され、小國さんについて語ってくれた。そのトークの中で一番心に残った言葉です。(写真は中島監督~京都映画祭のパンフレットから~)
私、不肖ながら、ついぼんやりしていて家を出るのが遅れ、劇場に着いた時には、トーク開始後5 . . . 本文を読む
日曜日、神戸映画資料館での「日本映画の黄金時代」特集があり、映画評論家の山根貞男さんのお話があった。正式には、15分ほどのトークしかなかったが、とても話し切れず、上映後、映画館の喫茶コーナーで缶ビールなどを飲みながら、10人ほどのお客さんで囲んで、お話が続き、とても楽しかったので、印象的だった話をご紹介します。マキノ雅弘監督は85歳で亡くなるが、’26年に18歳で監督デビューして以来、 . . . 本文を読む
連休明けまで、シネ・ヌーヴォXでまだまだ上映が続く『オデット』について4月19日、シネ・ヌーヴォでの上映初日、今回の特集上映に尽力された大寺眞輔さんが来館され、ポルトガルのジョアン・ペドロ・ロドリゲス監督についてのトークがありました。すっかり遅くなりましたが、ご紹介します。
職業俳優は起用しない主義で、しかも、1回だけ。『オデット』のヒロイン役は元モデル。10年に1作くらいしか撮っていない寡作の . . . 本文を読む
前半に引き続き、阪本順治監督のお話をご紹介します。
◆映画づくりについて映画で大切なのは、1 時代(時代に添い寝しろ)2 越境(国境、人種、他人と自分の壁、いろんなものを越えていくこと)3 幻視(リアリズムの向こうに幻を見る)と考えている。観客に、一つの事件と遭遇したような錯覚を持たせるのも映画。
映画は、観客に希望を与えるだけでなく、絶望を与えてもいいし、混乱を与えてもいい。
たとえば、映 . . . 本文を読む
大阪府立大学観光産業戦略研究所ほかの主催でこの秋、新なにわ塾「大阪と映画文化を考える」という連続講座が開かれその最終回、12月7日(金曜日)、阪本順治監督をお招きして、1時間半ほどの講演がありました。監督は、用意した原稿はありましたが、思うままの自由なトークを展開され、映画づくりに携わる監督としての思いがぞんぶんに伝わる、大変おもしろい内容でしたので、ここでご紹介したいと思います。
お話は震災の . . . 本文を読む
最後に客席から1つだけ質疑の機会があり、小林監督の演出についての質問が出た。これについての仲代さんのコメントは、いろんな日本の名監督の名前が次々出てきて、楽しかった。
小林監督は、木下恵介監督のチーフについていたが黒澤監督とは、両極端。黒澤監督の撮影現場では、「おまえ死ね」とか、怒鳴りあいばかりで、どうしてそんな歩き方をするのか、と怒鳴られたり、「すばらしい騒音の中で」演技する楽しさがあった。
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想田和弘セレクト「戦争とファシズム」映画祭の初日。6時半過ぎから『人間の條件』第1部・純愛篇の上映が始まり、第2部・激怒篇と人は増え、10時過ぎから始まったトークの時にはほぼ満席に近かった気がする。1時間近くのトークは、楽しく興味深い内容で、仲代さんも、最前列で、映画を2本とも観られていた。以下、まずは、仲代さんのお話をご紹介したい。
『人間の條件』(1、2部)は55年前、25歳の時の初主演作品 . . . 本文を読む