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No88「恋は五・七・五!」荻上直子監督

「駆け抜ける 青春 恋は五七五」 の句どおり、 さわやかな作品。 俳句なんてのを、どう映像化しておもしろくできるのかと思いきや なかなか楽しめる作品に仕上がっていた。 というのも、主役となる5人の高校生のキャラを 思い切り生かしているからだろう。 5人なりに悩み、屈折している感じもいいし 楽しんでやらないとだめ、という姿勢を 体で獲得していく感じもいい。 教室に敷き詰めた白い紙に 筆で、思い思 . . . 本文を読む
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No87「ウィスキー」監督:フアン・パブロ・レベージャ、パブロ・ストール

南米ウルグアイの作品。 観終わって、 我々観客が物語を読み取るには、 スクリーンに映っているもの、 それだけ、ということを あらためて感じた。 だから、 ラストの、靴下を縫う機械の、かたかた鳴り立てる音も ただの音だけど、 ただの音ではないようにも思える。 朝、出勤して、工場の入り口のシャッターをあけ 電気のスイッチを入れる。 じーっという放電のあと、電気がつくまでのほんの何十分の一秒。 こ . . . 本文を読む
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No86「大統領の理髪師」イム・チャンサン監督

ソン・ガンホは凄い。 こんな普通な顔をしていて、 なぜか、彼には存在感がある。 ただの普通のおっちゃんの顔だ。 でも、忘れることができない。 この作品の中で 最も印象的だったのが、 実は、彼がトイレの中で力んでいる顔。 こんなにリアルにみえるのも ソン・ガンホだからだ。 彼の怒った顔、慌てた顔、焦った顔、嬉しいときの顔、 どれも、私たちの表情と変わりなく、 とても身近に思える。 新しい大統領 . . . 本文を読む
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No85「甘い人生」キム・ジンウ監督

イ・ビョンホンによる、イ・ビョンホンのための作品。 今まで、プロ野球の日本ハムの新庄選手の顔にそっくりと あまり興味もなかったが、 この作品で、みごとに男を見せてくれた。 彼の運命を狂わしたのは 女(シン・ミナ)だが、 彼女、きっかけにすぎず、 ただ、怒涛のごとく、 彼の運命の歯車が狂っていき、 ついに、壮絶に近い 決死の覚悟の復讐劇が始まる。 彼の寡黙な表情は魅力的で さまになっている。 ポ . . . 本文を読む
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No84「サマリア」キム・ギドク監督

北野武監督の初期の作品 「ソナチネ」や「HANABI」を思わせる、独特な映像世界。 人物の思いは、詳しく語られず 物語は、淡々と進んでいく。 画家志望だった、ギドク監督の 美しくも残酷な映像世界に酔いながら 観客は、人物の心中について、 限りなく想像の翼をひろげることができる。 後半が凄い。 刑事である父親が、偶然、娘の怪しい行動を見かけ、 尾行を始める。車の窓越しに、娘を遠くから見つめ、 娘が . . . 本文を読む
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No83「村の写真集」三原光尋監督

山道を リュックを背負った父のあとを 息子が付いて歩く、というシーンは 中国映画「山の郵便配達」を思わせた。 父は、徳島県の山間の村の写真店の店主。 息子は、東京でカメラマンになるべく修行中の孝。 二人は、ダム工事のために、まもなくダム底に沈む運命の村に住む たくさんの家族の写真を順番に撮っていく。 頑固で寡黙な父を演じる藤竜也が すばらしい。 平凡な普通のおじさんだ。 ちょっとユーモアがあっ . . . 本文を読む
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No82「村の写真集」舞台挨拶

大阪梅田のOS劇場に 藤竜也さんが三原光尋監督と一緒に、 舞台挨拶に来られました。 気さくな人柄を思わせる、暖かい声で 徳島県山間部での撮影中の話を 紹介してくださいました。 1ヶ月半の撮影期間中は、 スタッフ、キャストが寝食を共にする合宿生活で、 村にこもる生活。 撮影の始まる前から村に入り、 村の人々に積極的に話しかけ、仲良くなった。 そのことで、 映画の中にも登場する、 村の人々のリア . . . 本文を読む
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