ファンというのは、ささいなことで喜んだり、怒ったり、騒いだりと、
ファンでない人からみたら、
かなりクレージーにみえたりする。
そんな感じで、
映画好きにはたまらないほどcrazyで、ちょっと型破りで、
限りなく愛すべき(lovable)作品。
“映画の化身”とも呼びたいような男二人のロード・ムービー。
B級アメリカ西部劇に長年出演してきた熟年俳優メルとフレッドが
子役当時に出演した映画撮影で、 . . . 本文を読む
日曜日、ふと思いつきで、瀬川が観たいと、
まるで新作を観にいくようなわくわく気分で
新世界日劇に繰り込んだ。
設定は、釣り馬鹿シリーズと同じ。
進藤英太郎演じる会社の社長に、
偶然、同じ会社の社員とばれてしまった、
競馬の予想にかけてはピカいちの平社員(谷啓)が
社長に競馬の必勝法を教える・・。
社内の能率、効率を点検するため、
隠しカメラで映した映像を上層部が観る。
早回しで上映、めまぐるし . . . 本文を読む
石井輝男監督の1964年作品。
高倉健の若々しくも、パワフルなエネルギーがあふれ、
危なっかしいぐらい。
中国の最前線に送り込まれた高倉。
上官の安部徹(いつもながらに憎憎しい奴を好演)から
しっかりにらまれる。
冒頭、津川雅彦が、先輩兵にいじめられ
次郎長の仁義を切ろうとする中、
高倉が、自ら名乗り出る。
この名乗りのシーンの長回し、いつもながらに見事。
任侠映画がいつのまにか好きになった私 . . . 本文を読む
最愛の恋人アストレに
ある誤解がもとで
「二度と私の前に現われないでほしい」と言われたセラドン。
セラドンの一途な姿と
彼のその後の境遇は、楽しくもあり、
何度も笑いがこぼれた。
なかでも、ラスト数十秒の見事なこと。
唐突な終わり方はエリック・ロメール監督ならではだが、
この絶妙なタイミング。
それまでの不自然さを一気に超越し
あっというまに駆け上がるようなラスト。
アストレの言葉にほとばしる思 . . . 本文を読む