前回は、令和4年12月13日に畑沢へ行った様子を投稿し、「畑沢に雪がなくて、寒々とした風景」を報告しました。ところが、翌日から大量の雪が降り始め、天気予報を見るとその後、何日も雪が降り続ける様でした。NHKの連動データを見ていると、1mを超え始めています。「ラニーニャだてゆたとおりになったニャー」。しかし、12月21日の予報にかすかな希望が見えます。雪マークがなくて曇マークになっています。その次の日からは再び雪のマークが復活しています。「雪降ろしは21日しかない」と覚悟しました。曇マークでも実際はかなり「晴」に近いことを経験的に知っています。
案の定、朝、山形市内の自宅でも晴れていました。これは希望が持てそうです。妻が私の安全確認と運転手も兼ねています。実は私が往路の運転をできない訳があります。何故かは想像にお任せします。きっと善からぬことを想像されると思いますが、それ違います。でも話せば笑われますので秘密です。
妻は順調に運転しています。むらやま道の駅で小休憩。駐車場から東の山々を眺めます。いい天気にいい景色です。
畑沢でもいい天気のままです。北を眺めても
南を眺めても綺麗な雪景色です。
屋根の雪は、イメージしていた量よりも大分ありました。毎年、いつも雪降ろしは、片方の端から開始していくのですが、大量なので今回は軒先だけを先に全部を降ろそう思いました。そこで、カンジキを持ち込んで新雪を上から踏みながら降ろし始めました。ところが、予期せぬことが起きました。屋根の雪崩止め金具の所から横へ亀裂が一気に走って割れ、軒先から垂れ下がった雪とともに落下し始めました。私は軒先よりも上に位置していたのですが、足元をすくわれた形になり、巻き添えを食って滑りました。
このような危機に遭遇すると、いつも私の頭に不思議なことが生じます。落下するまで1秒もあるかないかの一瞬ですが、まるでスローモーションを見ているかのような記憶が残ります。先ず手元の雪降ろし道具を押して体から離します。次に一緒に落ちる周囲を見回しました。私の上にも小さな雪の塊が見えました。私が下に落ちてからその体の上に落ちる危険を避けるために、着地(正しくは「着雪面」)してから胴体を横に回転させました。見事、成功しました。まるで、五輪で大ジャンプをしているような感じです。私の上から落ちた雪は極、わずかでした。でもベテラン雪降ろしとしては、完全な失態です。今回の雪は、湿り気があったようです。雪が塊になっていました。軒先から垂れ下がる雪も切れずに長く繋がり、下へ引っ張る力はいつもよりも大きかったようです。少しの力でも亀裂が入り易かったのでしょう。が、ベテランとしてはそれも予想すべきでした。来年は気を付けたいのですが、来春は解体です。今冬が最後です。
屋根に登り直して、作業再開です。今度は端から順序良く雪をカットして落とします。道具は木製、夏はカヌーのオールにもなります。私が作る物は、一般常識に拘りません。変な物でも作ります。
雪の上に生きているトンボがいました。普通、雪の上にしばしば虫がいます。雪虫です。種の名前ではなくて、雪の上に現われる昆虫の総称です。幼生時代は水生昆虫と呼ばれるカゲロウ、トビケラで、たまにはユスリカもいます。しかし、今回、出てきたのはイトトンボの仲間です。調べましたら、成虫の姿で越冬するホソミオツネンイトトンボのようです。「細身の越年する糸蜻蛉」の意味になります。このイトトンボも雪虫と言えるような環境に生きていますが、それでも雪虫とは呼んでもらえないでしょう。それにしても逞しいイトトンボです。
雪降ろしを終えて、山形へ帰ろうとして畑沢の集落内を北上していると、除雪車に会いました。天気がいいと除雪車も頑張ります。
ところで、雪降ろしには命綱が必要です。私も、いよいよ危ないという段階で命綱を装着しました。
実況中継に思わず笑ってしまいました(失礼!)
当方も去年、今年と雪が多くて雪掻きが大変ですが、
やっぱりそちらとは比べものにならないです。
中学生の頃は盛岡も結構雪が多くて、
実家の屋根に上って雪掻きの手伝いをしたことがあります。
冬でもトンボがいるなんてビックリ!
でも事故のないよう十分気をつけてください。
当方、最近は年相応にあちこち体にガタが来始め、
病院通いが日常的になって来ました。
スビタレさんも体に気を付けてお過ごしください。
今年ももう終りますね。では、良いお年を!
やっぱり笑いごとではなかったですね。
何事もなくて良かったです。
山形の冬も昔とはかなり変わってしまいました。雪は相変わらず大量に降るのですが、雨も降ります。ふんわりと美しく積もっても、雨が雰囲気を台無しにしてしまいます。全国各地が「異変」続きなのでしょう。
畑沢通信で取り上げている「雪椿 ユキツバキ」は、何度もの氷河期を繰り返している中で、新潟県周辺で進化して周辺に分布を拡大したのでしょう。今、起きている劇的な気象の変化を何度も経験してきたはずです。それに比べたら、人間は脆弱なもので、おろおろしています。特に私は人一倍オロオロです。
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