温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

小野川温泉 亀屋万年閣

2012年07月23日 | 山形県
 
小野川温泉宿泊者のみが購入できる「夢ぐり手形」を利用して小野川温泉の旅館で立ち寄り入浴をしてきました。まず一軒目は共同浴場尼湯の右手に位置する「亀屋万年閣」です。とても縁起の良い名前ですね。創業120年の老舗旅館らしく唐破風の玄関が目立つ外観からは歴史の趣きある風情が感じられます。
小野川温泉の旅館で「夢ぐり手形」(湯めぐり)に協賛している施設では玄関に必ず立ち寄り入浴の可不可を表示している札が立てられており、この時も全てのお風呂が○であることを確認してから訪いました。


 
とても上品でシックな館内。築年数は古いものの内部は改装されているのか、クラシックなデザインながら新しくてモダンな雰囲気が横溢していました。ラウンジに置かれたチェアーのクッションの上ではニャンコは夢の中。私が近づいてもビクともしませんでした。老舗旅館は猫まで泰然としているんですね。



ラウンジを抜けて廊下を進んでゆきます。


 
廊下を抜けて浴室へとたどり着きました。この時は右側の浴室に男湯の暖簾が掛かっていましたが、男女の区分を指し示す札が裏返すと逆を示すようになっていたので、どうやら男女入れ替え制のようです。おそらく宿泊すれば両方を利用できるのでしょう。



さすが老舗らしく更衣室はとっても綺麗で快適です。。さっきまでの古風なデザインとは打って変わって、こちらは至って現代風な造りですが、中規模旅館らしく必要なものはコンパクトにまとめられており、使い勝手は良好です。


 
浴室もモダンなデザインとなっており、浴槽や男女仕切りの壁など、曲線を多用した優しい印象を受ける造りになっています。置物の亀が鎮座する湯口には竹の短い樋が二つ繋げられており、それぞれに若干レモン色が混ざった白色の硫黄の湯の華が付着して、天女の羽衣の如くゆらゆらと揺れていました。
こちらで使われているお湯は、小野川の旅館では標準的な4号泉と5号泉の混合泉で、見た目はほぼ無色透明、硫黄の香りがはっきりと嗅ぎ取れ、飲泉すると出汁が効いたタマゴスープを飲んでいるような美味しさが味わえます。湯使いは加水加温循環消毒一切無しの完全掛け流しです。


 
洗い場にはシャワー付き混合水栓が4基。いかにも硫黄泉の浴室らしく、水栓金具は硫化して真っ黒です。


 
露天は浴室と隣の敷地との隙間に無理やりこさえたような猫の額程度のもので、内湯からドアをあけたらすぐに湯船となっており、湯上りに腰を掛けたりできるような余裕のあるスペースはほとんどありません。また周囲は塀や近隣家屋に囲まれているため景色も楽しめません。湯気の籠りを一切気にせず外気に触れながら入浴したいという方向けのお風呂と言えるでしょうね。こちらの湯口にも竹の小さな樋が接続されており、その上には亀が置かれています。また亀のコップも用意されていました。個人的には内湯の方が断然好きです。

お風呂は綺麗ですしお湯も良質。そして落ち着いたシックな雰囲気が漂う館内も非常に魅力的。知り合いの女性に紹介したくなるお宿でした。


協組4号・5号(混合)
含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉 42.2℃ pH7.4 溶存物質4291.8mg/kg 成分総計4314.4mg/kg
(館内掲示の分析表には「成分総計22.6mg/kg」と表記されていましたが、これは溶存ガス成分計の数値をそのまま転記しちゃったみたいです)
Na+996.1mg(66.93mval%), Ca++:764.0mg(29.45mval%),
Cl-:2214.0mg(97.33mval%), HS-:0.9mg(0.05mval%), S2O3--:6.2mg(0.09mval%),  
遊離H2S:0.4mg,

JR米沢駅から山交バスの小野川温泉行で小野川温泉下車、徒歩2~3分
山形県米沢市小野川町2481  地図
0238-32-2011
ホームページ

夢ぐり手形での入浴時間8:00~21:00
現金での入浴は要問合せ
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今月(7月)末まで更新や返信... | トップ | 小野川温泉 高砂屋旅館 »

コメントを投稿