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前回に引き続き、ネバダ州との境界に近いカリフォルニア州の砂漠の集落テコパで湧く温泉を取り上げます。テコパは砂漠のオアシスに出来上がった小さな集落ですが、温泉資源があるためか、キャンピンググラウンドに併設する形でなんと公営の公衆浴場が設けられています。
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テコパの公衆浴場はフェンスで囲まれており、その中に男女別の浴場棟が並んでいます。まずはゲート代わりになっている受付小屋に入り、売店を兼ねている小屋の中で料金を支払って、敷地の中へと入ります。決してひと気が多くない地域であるにもかかわらず、年中無休で24時間営業なんだそうですよ。
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男女の浴場はそれぞれ別棟に分かれています。こちらが男性浴場の建物です。
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浴場棟の中に入ると、左or上画像で写っている屋根がない緩衝空間の先に更衣室や浴室が繋がっています。この緩衝空間の右側が更衣室やシャワールーム、左側がぬるいお風呂、そしてこの画像では見えませんが、右側から入ってすぐ左に適温のお風呂が続いています。
この公衆浴場で特筆すべきは入浴方法です。皆さんは、海外のお風呂イコール水着入浴だと思い込んでいませんか。浴室の出入口にはいくつかの注意がイラストによって喚起されているのですが、そんな注意書きでも驚くべきは"No clothing in water" つまり水着着用禁止なのです。裸でお風呂に入るのですから、まるで日本みたいですね。海外なのに裸で入れるのですから面白いじゃありませんか。
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左or上画像は更衣室。部屋の両側にベンチが置かれ、その上に衣服を引っ掛けるフックがたくさん並んでいます。ロッカーは見当たらなかったので、貴重品は自分で管理することになるかと思います(私は自分で管理しました)。更衣室の奥にはシャワールームがありますから、湯船へ入る前にはここで汗をしっかり流し、体を綺麗にしましょう。
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湯船がある部屋は2つに分かれています。更衣室と繋がっているこの浴室は、特に名前は無いようですが、ここでは便宜的に適温浴室と呼ばせていただきます。コバルトブルーに塗装された浴槽は4m四方はあるかと思われる大きなもので、温泉風情こそ無いものの、浴槽には無色透明で綺麗に澄んだお湯が張られており、(私の体感で)41℃前後という日本人でも満足できる湯加減になっていました。
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この適温浴室において、温泉は丘側(道路の反対側)に開けられた湯口からふんだんに投入されていました。無色透明で無臭ですが、アルカリ性泉によくある微収斂が感じられ、湯中ではツルツルスベスベの大変滑らかな浴感が肌に伝わります。いわゆる美人の湯であり、私は湯中で何度も自分の肌を撫でで滑らかさを楽しんでしまいました。なおこうした特徴のお湯であるため、お客さんが滑らないよう室内には手すりの棒がたくさん取り付けられています。
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適温浴室の隣にある浴室は"Cool Pool"と名付けられていました。中の様子は適温浴室と大差ないようですね。その名前から私は水風呂を想像したのですが・・・
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coolとはいえ湯温は(私の体感で)38℃近くはありました。相対的に隣のお風呂よりも低いという意味なのでしょう。こちらの湯船も適温浴室と同じような造りをしており、カラーリングも同様なのですが、新鮮源泉を投入する専用の湯口は無く、お湯は隣のお風呂から横長の穴を通じて流れこんでいました。その一方、この"Cool Pool"は湯尻としての位置付けにもなっており、大きな浴槽のお湯は丸い穴から排出されていました。加水の有無はわかりませんが、おそらく放流式の湯使いかと思われます。またカルキ臭らしきものも感じられなかったので、消毒などの処理もなされていないものと推測されます。
私が訪れた時、他に利用していたお客さんはご老人ばかり。みなさん目を閉じながら瞑想するように静かに湯船へ浸かっていました、その様子は日本の銭湯とまったく変わりありません。裸で40℃近い湯船に浸かると、人種の違いや洋の東西を問わず、どんな人も自然と同じスタイルになるのですね。ツルスベの滑らかな浴感がとても気持ちよいですし、裸で入れる公衆浴場という存在はアメリカでは珍しいかと思いますので、もしテコパを通過する機会がありましたら、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
GPS:35.87192, -116.23221,
Co Park, Tecopa, CA
24時間営業。年中無休
9ドル
私の訪問時(半年前)は7ドルでしたが、最近値上げしたようです。
備品類無し
私の好み:★★+0.5
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