温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

鶯宿温泉 温泉民宿あけぼの荘

2013年06月29日 | 岩手県
 
前回取り上げた「清光荘」に続いて鶯宿温泉での湯めぐりを実践すべく、予め見当をつけておいた宿を訪って日帰り入浴をお願いしたのですが、閑散期の平日だったためか、4軒中2軒は留守、残り2軒には断られてしまいました。斜陽の温泉街で湯めぐりをする難しさを改めて実感した私は、精神的にかなり凹んだ状態で旧温泉街を抜け出したのですが、1湯だけではあまりに悔しかったので、藁にもすがる思いで駆け込んだのが、今回ご紹介する温泉民宿「あけぼの荘」です。場所としては、北東北を代表するアミューズメント施設「けんじワールド」の道路を挟んだ真向かいでして、とてもわかりやすい立地です。



建物外観はいかにも民宿らしい佇まいなのですが、玄関から中に入ると、正面には中規模旅館にも匹敵するような立派なカウンターのあるフロントが構えており、そこで座っていたご主人に入浴をお願いしますと快く受け入れてくださいました。



浴室はフロントの右側に配置されていました。長期滞在を想定しているのか、脱衣室には洗濯機が設置されており、なんとなく生活感が漂っています。衣類用の棚は9つあり一つ一つが大きいので、荷物も楽におさめられました。



お風呂は男女別の内湯のみで、オフホワイト基調でまとめられたタイル貼りの浴室は実用本位の質実剛健といった感じ。よく手入れされており綺麗で清潔です。



洗い場にはシャワー付き混合水栓が3基設置されており、水栓金具は温泉に含まれる硫黄のために硫化して黒く変色しています。黒い水栓を見ると「硫黄の温泉なんだな」とわかって嬉しくなっちゃうのは私だけでしょうか…。


 
全面タイル貼りの湯船は3人サイズといったところでしょうか。隅っこにある石積みの湯口よりお湯が注がれており、その対角線上の浴槽縁から静々とオーバーフローしています。湯口の直下やオーバーフローの流路は薄っすらと橙色に染まっていました。こちらに引かれているお湯は「あさひの湯」源泉なんだそうでして、これは鶯宿温泉の中でも「けんじワールド」周辺に点在する各旅館では一般的に使われているものですね。見た目は無色透明ですが湯中には半透明で綿くずのような淡い褐色の湯の花がたくさん浮遊していました。匂いはあまりよくわかりませんでしたが、味覚面に関しては弱タマゴ味と芒硝味が感じられ、微かな塩味もあったような無かったような…。浴槽加水用蛇口のハンドルが取り外されているため、客が任意で加水することはできず、このため湯船も若干熱めの湯加減でしたが、完全掛け流しのお湯からはシャキっとした浴感が得られ、気持ち良い湯浴みが楽しめました。


あさひの湯(混合泉)
アルカリ性単純温泉 51.9℃ pH8.9 溶存物質0.6075g/kg 成分総計0.6075g/kg
Na+:145.2mg(80.10mval%), Ca++:28.9mg(18.25mval%),
Cl-:45.8mg(16.37mval%), HS-:0.9mg(0.38mval%), SO4--:286.3mg(75.63mval%)
H2SiO3:63.7mg,

盛岡駅東口(10番のりば)より岩手県交通バスの鴬宿温泉行きで「いこいの家」下車、徒歩1~2分
岩手県岩手郡雫石町鴬宿第9地割65-1  地図
019-695-2245

日帰り入浴9:00~19:00(要確認)
300円
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★

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