温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

入湯2500湯記念 桜田温泉 山芳園 その3(貸切風呂)

2018年09月15日 | 静岡県
前回記事の続編です。
前回記事で取り上げた総檜の内湯(男湯)は、いわゆる大浴場ですから、他のお客さんと一緒になる可能性が高いわけですが、誰にも会わずに入りたい場合や、家族・カップルなどが誰にも邪魔されずに入りたい場合は、貸切風呂を利用することになります。


 
こちらのお宿の貸切風呂は、事前予約など不要。空いていればいつでも利用できます。ただし1室のみですから、先客が使用中の場合は、空くのを待つほかありません。使用中はドアノブに掛かっている札を裏返して内鍵をかけ、使用中であることを他のお客さんに知らせます。


 
貸切風呂ですから、利用できる人数には限度がありますが、更衣スペースはストレスを感じない程度の広さがあり、しかも出入口付近の洗面ゾーンと、棚等が設置されている更衣ゾーンは縄のれんで仕切られています。洗面台にはひと通りのアメニティも揃っているので便利です。とても綺麗で整っている室内へ足を踏み入れた時、私は「さすがお風呂に対する造詣や愛情が深い」と感心してしまいました。普段から綺麗だと、お客さんも汚さないように使おうと心がけるものですよね。



更衣スペースと浴室はガラスサッシで仕切られています。つまりドライエリアとウェットエリアがきちんとセパレートされているのです。衛生的でいい感じです。
石材や岩で覆われた浴室は、掃出し窓から明かりが差し込んでくるものの、日中でも比較的薄暗く、あたかも洞窟の中にいるかのような趣きです。とはいえ、他のお宿で貸切風呂といえば、住宅の浴室に毛を生やした程度の広さしかないのが一般的ですが、こちらは空間にゆとりがあるので、狭さを感じずに寛げました。


 
お風呂はいわゆる岩風呂で、おおよそ4人サイズ。浴槽内は浅い箇所と一般的な深さに分かれているので、小さなお子さん連れの親御さんや体の不自由な方々でも安心して利用できますね。また、段差に腰かけることで、座湯のような楽しみ方もできますから、適宜入浴する深さを変えることで、逆上せることなく湯浴みすることもできるでしょう。
湯口からは源泉のお湯がしっかり供給されていました。お湯は内湯と同じく無色透明でしっとり優しい感触が得られます。ちなみに、私が利用した時にはちょっとぬるめだったのですが、これは偶々なのでしょうか。あるいはゆっくり入ってもらうための配慮なのでしょうか。


 
このお風呂でマニア的に目を惹くのが、湯面ライン上にこんもりと現れている硫酸塩の白い析出です。無色透明で綺麗に澄んでいる温泉は一見すると普通のお風呂と変わりないように思ってしまいますが、いえいえとんでもない。しっかりと硫酸塩が溶け込んでおり、温度が下がり外気に触れる湯面付近で、このようにビジュアル的にわかりやすい形で姿を現すのです。

さて、この貸切風呂は1室しかありませんから、次に待っているお客さんのことを慮らなくていけませんが、お宿側としては特に利用時間に制限を設けていないようです。お客さんの善意に委ねられているのですね。ちなみに、私は30分ほどで退出させていただきました。


 
 
風呂上がりには斜め前にあるベンチに腰掛け、潤いのあるお庭を眺めながらゆったりクールダウン。はぁ、気持ち良い。

次回記事ではお宿ご自慢の露天風呂に入ります。

次回記事に続く。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 入湯2500湯記念 桜田温泉 ... | トップ | 入湯2500湯記念 桜田温泉 ... »

コメントを投稿