温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

東埔温泉 勝華大飯店

2024年03月05日 | 台湾

前回記事の北投温泉からかなり離れてしまいますが、今回取り上げるのは台湾・南投県の南部に位置する東埔温泉です。台湾屈指の観光地である日月潭と阿里山の中間にあり、また台湾最高峰である玉山(標高3,952m)の麓に位置しているこの温泉地は、日本統治時代に「トンボ温泉」と称されており、長い歴史を有する山間のいで湯ですが、観光の周遊ルートに組み込まれるような立地ではなく、また公共交通機関の便が悪くて車が無いと周辺の有名観光地へアクセスしにいためく、今ではかなり鄙びて寂しい温泉街となってしまっています。


温泉街から東の山へ伸びる急な坂道をひたすら登ってゆくと東埔温泉の源泉があり、そこに設けられた露天風呂では湧出したばかりの新鮮なお湯に入ることができます。この露天風呂については拙ブログでも以前に取り上げたことがあり(当時の記事はこちら)、当時入浴した際にはその素晴らしいコンディションに惚れ惚れしたものでした。
今回もその極上な温泉に入ろうと思ったのですが、あいにく管理なさっている方がご不在で、案内板に書かれていた携帯電話もつながらなかったため、今回は入浴を断念。登ってきた急坂を下り、温泉街へ戻りました。


急な登り坂のトレイルが始まる箇所に建っているのが、今回取り上げる「勝華大飯店」です。上記の露天風呂を除けば、源泉に最も近い温泉旅館の一つではないかと思われます。源泉での入浴を断念した私は、ここで入浴できないものかと考え・・・


フロントで入浴したい旨を伝えると、笑顔で歓迎してくださいました。
入浴料を支払い・・・


フロント右奥の専用出入口からホテル裏庭のような空間に出ると・・・


このような露天温泉プールに行き着きました。頭上は屋根で覆われており、四方も建物などで囲まれているので、正直なところ露天風呂に期待したくなるような開放感はあまりありません。
プールサイドの更衣室で水着に着替え、シャワーを浴びます。


シャワールームの一角にはこのような小さなバスタブも設けられていました。ドアを閉めきったら個室風呂みたいになるのかな。でも個室風呂にしては小さすぎますね。


プールには若干ぬるめながら綺麗に澄み切った無色透明のお湯が張られています。
閑散とした温泉地の、更に奥まった立地であるためか、日中にもかかわらずお客さんは私の他に一人もおらず、この大きな温泉プールをひたすら独り占めすることができました。


台湾のSPAではおなじみの、首がもげてしまいそうになるほど強烈な水圧の打たせ湯(沖撃湯)もありますよ。


こちらがプールに温泉を注ぐ湯口です。吐出口には緑色のネットが被せられており、その中にはたくさんの白い湯の花が溜まっていました。また湯口直下には網の目からこぼれ落ちた細かな湯の花が沈殿していました。その白い湯の花が物語っているように、湯口ではチオ硫酸イオンの存在を思わせるタマゴ味がしっかり感じられ、またタマゴ臭もほのかに香っていました。湯口から離れるとこうしたタマゴ感は消えてしまいますが、それでも浴感は良く、いつまでも浸かっていたくなるほど気持ち良いお湯でした。


メインプールの脇には足湯槽が設けられています。個人的にはこの足湯槽が気に入りました。ただし、足湯として使うのではなく、全身浴する浴槽としてです。というのも、この槽は足湯用にしては深いために全身浴で入っても肩までしっかり浸かれ、しかも源泉投入量が多いためにお湯の鮮度感も良く、日本人好みの42~3℃の湯加減が保たれていたからです。湯の花もメインプールよりはるかに多かったので、湯の花まみれになって入浴できました。楽しかった!


南投県信義郷東埔村開高巷60号
電話(049)2701511
ホームページ

露天温泉プール開放時間8:00~12:00、14:00~17:00、19:30~22:00
(しかしながら私は12時過ぎに訪問しましたが問題なく利用できました)
200元

私の好み:★★+0.5
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