温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

七戸町 ほっとプラザ杉の子温泉

2019年01月06日 | 青森県
あけましておめでとうございます。
今年も細々と続けてまいりますので、何卒宜しくお願い申し上げます。
いつもですと新年一発目の記事でちょっと変わった温泉を取り上げておりましたが、昨年は冒険らしい冒険にちっとも挑んでいなかったため、華々しくご紹介できるようなネタがございません。従いまして、昨年末から連続して取り上げていた東北の温泉施設を引き続き取り上げます。今回スポットライトを当てるのは七戸町の「ほっとプラザ杉の子温泉」です。


 
東北新幹線の線路近くに位置し、目の前には潤しい水田が広がっています。周囲には何もなく、目印となるような建物もないため、ボーっとしていると見逃してしまうかもしれません。チコちゃんに叱られませんようご注意を。とはいえ、いかにも青森県の温泉銭湯らしく早朝から営業しており、私の訪問日も朝から多くのお客さんで賑わっていました。



下足場奥の左右にある券売機で湯銭を支払い、出てきたプラ券を左前の番台へ差し出します。番台の右側には休憩用のラウンジが広がり、その奥には家族風呂と休憩室が並んでいるのですが、今回家族風呂は使っていません。大浴場のみの利用です。


 
内湯は天井が高くて広々としたタイル貼り。浴室の手前側には洗い場が配置されており、カランが合計で38基設置されています。なおカランは固定式シャワーと押しバネ式(宝式)水栓という青森県の銭湯で非常によく見られるスタイルの組み合わせです。洗い場の右側にはサウナがあり、健康サウナ(一般的サウナ)と塩サウナという2室が並んでいます(とはいえ私は使っていないので、サウナについてはよくわかりません)。さらには、サウナの隣に水風呂・寝湯・電気風呂が並んでいます(寝湯だけ当浴場唯一の循環ですが、これは水流を発生させるためだとか)。
浴室の奥に据えられている主浴槽は幅約5m弱、奥行2.5mほど。やや深めで入り応えがある造りです。この浴槽には加水によって温度調整されたお湯が大量投入されています。そしてそのお湯は主浴槽の隣にある小さい副浴槽へ流れ込み、副浴槽から惜しげもなく洗い場へと溢れ出ていました。加水されているものの主浴槽はやや熱めですが、そこからのお湯を受けている副浴槽は入りやすい湯加減に落ち着いていました。



内湯から露天風呂へ出る手前のバッファゾーンには小さな打たせ湯があるんですね。ここを経由して露天風呂へ。



露天にもいろんな浴槽があります。右から反時計回りに紹介していきますと、主浴槽(じょうもんの湯)、岩風呂(小岩風呂)・歩行浴(高瀬の湯)、そして1人用のバスタブ、という順に並んでいます。



打たせ湯部屋の窓を挟んだ外側に据え付けられている一人用バスタブは「桶湯」とネーミングされているのですが、実際には単なる小さなバスタブのようです。本来はハーブを入れて使うものらしいのですが、いまは単なる壺湯と化しているようでした。


 
露天風呂ゾーンの中央部には温泉の蹲踞があり、熱い温泉をチョロチョロと滴り落としているのですが、その筧の下には白い析出が付着していました。析出を見て興奮する客なんて、私しかいないでしょう。


 
露天の主浴槽は「じょうもんの湯」と称し、加水により適温に調整された温泉が張られています。屋根が掛けられているので、多少の雨雪ならしのげそうです。


 
じょうもんの湯の隣、露天風呂ゾーンの最奥にあるのが小岩風呂。ぱっと見たところでは4~5人サイズでしょうか。こちらの浴槽では100%そのままの源泉を投入しており、非加水のためとっても熱いのですが、一度慣れると不思議な気持ちよさを覚えてしまう浴槽でもあります。源泉そのままのお湯は岩積みの湯口から滔々と供給されていました。



歩行浴は近所を流れる川の名前にちなんで高瀬の湯と名付けられています。高瀬川と言っても京都の先斗町を流れる同名の川と違ってこちらに風情はなく、ただ田んぼや山林の間を縫うようにしてを流れるごくごく普通の川ですが、地元の方にとっては郷土を代表する清流なのでしょう。この歩行浴にも温泉が張られていますが、体を動かしやすいようにするためか、湯加減はぬるめに調整されていました。また底には足つぼを刺激する小石が埋められており、人によっては痛いかもしれませんが、私の体にはいい感じで足つぼがグイグイ押されるので、気持ち良さにつられてついつい何周も回ってしまいました。

さて、肝心のお湯についてですが、見た目は無色透明で、湯の中に小さな浮遊物がチラホラ見られました。おそらく湯口を布で濾していないので、このような物が浮遊していたのでしょう。食塩泉なのでしょっぱいのですが、匂いは特にありません(若干塩素の匂いがあったかも)。湯中では食塩泉的なツルツル浴感がしっかりと肌に伝わってきます。若干の引っかかりもあるのですが、メタケイ酸も多く含まれているのでツルツル滑らかな浴感がはっきり得られるのでしょう。源泉そのままだと熱いので、加水してちょうど良い湯加減になります。なお館内表示によれば塩素消毒されているそうですが、私の実感ではそれほどに気になりませんでした。各浴槽で全量掛け流しを実施。湯量豊富なんですね。
参考までに、私が利用した日曜の朝8時で先客5~6人でしたが、9時になるとさらに多くのお客さんがやってきました。しかも年配者のみならず比較的若い客層もいらっしゃいました。老若男女から愛されている地元に無くてはならない温泉です。


長沢下温泉
ナトリウム-塩化物温泉 52.2℃ pH7.73 湧出量測定不可(動力揚湯) 溶存物質2.948g/kg 成分総計2.954g/kg
Na+:976.5mg(93.61mval%),
Cl-:1416mg(88.30mval%), Br-:4.2mg, I-:0.2mg, SO4--:127.0mg, HCO3-:152.5mg,
H2SiO3:183.0mg,
(平成21年3月31日)
源泉温度が高いため。ただし露天の小岩風呂は源泉100%。また歩行湯は冬季に加水していません。
浴槽は全て掛け流し(ただし寝湯は噴流を起こすため循環させている)
塩素系薬剤使用(衛生管理のため)

青森県上北郡七戸町字中岫長沢下5番地18
0176-68-2220

6:00~22:00
310円
ロッカー・ドライヤーあり、石鹸類販売あり
本記事では紹介していませんが家族風呂もあります

私の好み:★★+0.5

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4 コメント

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Unknown (へす)
2019-01-08 15:53:29
おお!私のお気に入り 小岩風呂♪
あそこに入れる強者はなかなか居ないですぞ(特に夏)
アレと内湯の水風呂入ってクラクラするのが好きなんです

挨拶が遅れましたが今年もよろしくお願いします!
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Unknown (K-I)
2019-01-09 10:31:02
へすさん
あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
小岩風呂はへすさんのお気に入りでしたか。私も全浴槽の中では最も気持ち良く入れました。私は9月でしたが、それでも相当熱かったです。でもあの熱さがいいんですね。
熱い風呂と水風呂の往復は本当に気持ち良いですよね。「あ、血圧がやばいことになってる」とわかっていながらも、あのクラクラ感の虜になってしまいます。相当なMなのかもしれません(笑)。
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Unknown (てるちゃん)
2023-08-22 17:02:20
こんにちは。
自分も先日、行ってきました。
是非画像をお借りしたいのですが…
よろしいでしょうか?
よろしくお願いします。
返信する
Unknown (K-I)
2023-08-22 17:58:15
てるちゃんさん、こんにちは。
画像はお使いいただいても構いません。ご使用の際には、どこか任意のところへクレジットを入れてください。宜しくお願い致します。
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