前回記事の続編です。
今回の記事に温泉は登場しません。あしからず。
今回の記事でも引き続き、シェアサイクルで大阪市営の渡船を巡った旅の記録を書き綴ります。
前回記事では甚兵衛渡船と千歳渡船に乗りました。その続きです。
●千本松渡船
千歳渡船の「鶴町乗り場」を8:47に出発。
次に目指すは「千本松渡船」の「南恩加島乗り場」。グーグルマップによれば自転車で約12分。8:47の12分後は8:59。
頑張って自転車を飛ばせば9:00発の便に乗れるかもしれない、と期待を抱きながら、港湾部の真っ平らな道をひたすら飛ばして・・・
グーグルマップの計算より1分早い8:58に「南恩加島乗り場」へ到着。
画像では見難いのですが、岸壁へ下るスロープには乗船待ちのお客さんが並んでいました。私もこの列に加わります。
ちなみにこの青い建物が「南恩加島乗り場」の待合所。
なお時刻表によれば、平日の日中や土日は15分毎の運航です。
ゲートが開くと、お客さんが自転車を押しながら次々に乗船していきます。
頭上には通称「めがね橋」こと「千本松大橋」が高い位置に架かっており、その下を船がゆっくりと進みます。
船は木津川の下流を横切って西成区へ。
2分のショートトリップを経て、9:02に対岸の「南津守乗り場」へ到着。
「南津守乗り場」でお客さんを乗せた渡船は、とんぼ返りで「南恩加島乗り場」へ戻っていきました。
さてこれにて自転車で巡る渡船の旅は一旦終了。あとは自転車を電車の駅付近にあるポートへ返却するだけです。
この時は次の目的地が南海電車の沿線だったため、天下茶屋駅を目指すことにしました。
「南津守乗り場」から天下茶屋駅まで自転車で15分程度。
さすがにこの界隈になると俄然交通量が増えますので、安全運転に留意しながら、急がず無理せず漕ぎ進め、9:17に駅付近のポートへ自転車を返却。
無事に南海電車の天下茶屋駅に到着しました。
●天保山渡船
さて、自転車で渡船を巡った翌日の朝、今度はJR桜島線の終点である桜島駅にて下車しました。一つ手前の駅はUSJ最寄りのユニバーサルシティ駅ですが、この桜島駅はUSJに勤めるスタッフさんが通勤で使う駅らしく、ユニバーサルシティ駅ではいかにもといった感じの観光客が下車し、終点桜島駅ではいささか憂鬱な面持ちを浮かべるスタッフと思しき人の群れが働き蟻のような行列をなして、駅から従業員入口へ続々と吸い込まれていきました。同じ電車に乗り同じ目的地を目指す乗客の中に、ハッキリとした陰陽が生まれていたのでした。
私は駅から西へ向かって歩きます。
USJからわずか100~200メートルしか離れていないとは思えないほど地味な街並み。いささか草臥れた住宅街の奥には広大な倉庫が広がっています。
駅から5分程度で天保山渡船の乗り場に到着です。
真上に阪神高速湾岸線を仰ぐ立地。車は阪神高速で安治川の対岸へ渡れますが、徒歩や自転車は国道43号まで橋が無いため、この位置にある渡船は非常に貴重な存在であり、天保山とUSJを結ぶ唯一の公共交通機関でもあります。
USJも対岸の天保山も華やかなイメージがありますが、そんなイメージとは対照的に地味な造りの待合所。それでも他の渡船場に比べればしっかりした造りのように見えます。
さて、乗船です。他の渡船と同じく自転車利用の地元民が多くみられるほか、明らかに観光客と思しき方々が利用する点も、この渡船の特徴でしょう。
対岸には天保山の大観覧車。
自転車を乗せる前提で作られているためか、船の内部はとってもフラットで、天井に握り棒が設置されています。また一部にガラス窓がはめられている以外は吹きさらしです。
2~3分の短い船旅を終えて天保山側に到着。
渡船を下りたところには、「明治天皇観艦之所」と表記されたオベリスクが建っています。慶応4年1月に鳥羽伏見の戦いで旧幕府軍が負けちゃうと、その時大坂城にいた徳川慶喜は天保山から船に乗って江戸へ逃げますが、その2か月後の3月にはこの地でまだ十代半ばの明治天皇が各藩の軍艦を観艦したんだそうです。どうやらこの時の観艦は日本最初の観艦式なんだとか。オベリスク自体は昭和の初期に建てられたようで、この碑の大きさから天皇への忠誠を求められた当時の時代背景が見て取れます。
そのオベリスクの下には、「日中友好 彰往察来」と刻まれた低い石碑が。
こちらは戦時中に中国から連れてこられて過酷な労働を強いられた果てに犠牲となった中国人を追悼するもの。
天保山には観覧車や海遊館など華やかなイメージを偉大居ていたのですが、同時に戦前戦中の歴史も背負っている場所なんですね。
天保山と言えば日本一低い山として有名であり、その標高は4.53メートル。
とはいえ現在では仙台の日和山が日本一低い山らしく、天保山は2位なんだとか。
さて、天保山公園から歩いて5分くらいで地下鉄中央線の大阪港駅に到着。
地下鉄中央線の電車に乗って、次の目的地へと向かったのでした。
連続して取り上げてきた関西シリーズはここで一旦お休み。
次回からは別のエリアを取り上げ、後日改めて関西シリーズを再開します。
今回の記事に温泉は登場しません。あしからず。
今回の記事でも引き続き、シェアサイクルで大阪市営の渡船を巡った旅の記録を書き綴ります。
前回記事では甚兵衛渡船と千歳渡船に乗りました。その続きです。
●千本松渡船
千歳渡船の「鶴町乗り場」を8:47に出発。
次に目指すは「千本松渡船」の「南恩加島乗り場」。グーグルマップによれば自転車で約12分。8:47の12分後は8:59。
頑張って自転車を飛ばせば9:00発の便に乗れるかもしれない、と期待を抱きながら、港湾部の真っ平らな道をひたすら飛ばして・・・
グーグルマップの計算より1分早い8:58に「南恩加島乗り場」へ到着。
画像では見難いのですが、岸壁へ下るスロープには乗船待ちのお客さんが並んでいました。私もこの列に加わります。
ちなみにこの青い建物が「南恩加島乗り場」の待合所。
なお時刻表によれば、平日の日中や土日は15分毎の運航です。
ゲートが開くと、お客さんが自転車を押しながら次々に乗船していきます。
頭上には通称「めがね橋」こと「千本松大橋」が高い位置に架かっており、その下を船がゆっくりと進みます。
船は木津川の下流を横切って西成区へ。
2分のショートトリップを経て、9:02に対岸の「南津守乗り場」へ到着。
「南津守乗り場」でお客さんを乗せた渡船は、とんぼ返りで「南恩加島乗り場」へ戻っていきました。
さてこれにて自転車で巡る渡船の旅は一旦終了。あとは自転車を電車の駅付近にあるポートへ返却するだけです。
この時は次の目的地が南海電車の沿線だったため、天下茶屋駅を目指すことにしました。
「南津守乗り場」から天下茶屋駅まで自転車で15分程度。
さすがにこの界隈になると俄然交通量が増えますので、安全運転に留意しながら、急がず無理せず漕ぎ進め、9:17に駅付近のポートへ自転車を返却。
無事に南海電車の天下茶屋駅に到着しました。
●天保山渡船
さて、自転車で渡船を巡った翌日の朝、今度はJR桜島線の終点である桜島駅にて下車しました。一つ手前の駅はUSJ最寄りのユニバーサルシティ駅ですが、この桜島駅はUSJに勤めるスタッフさんが通勤で使う駅らしく、ユニバーサルシティ駅ではいかにもといった感じの観光客が下車し、終点桜島駅ではいささか憂鬱な面持ちを浮かべるスタッフと思しき人の群れが働き蟻のような行列をなして、駅から従業員入口へ続々と吸い込まれていきました。同じ電車に乗り同じ目的地を目指す乗客の中に、ハッキリとした陰陽が生まれていたのでした。
私は駅から西へ向かって歩きます。
USJからわずか100~200メートルしか離れていないとは思えないほど地味な街並み。いささか草臥れた住宅街の奥には広大な倉庫が広がっています。
駅から5分程度で天保山渡船の乗り場に到着です。
真上に阪神高速湾岸線を仰ぐ立地。車は阪神高速で安治川の対岸へ渡れますが、徒歩や自転車は国道43号まで橋が無いため、この位置にある渡船は非常に貴重な存在であり、天保山とUSJを結ぶ唯一の公共交通機関でもあります。
USJも対岸の天保山も華やかなイメージがありますが、そんなイメージとは対照的に地味な造りの待合所。それでも他の渡船場に比べればしっかりした造りのように見えます。
さて、乗船です。他の渡船と同じく自転車利用の地元民が多くみられるほか、明らかに観光客と思しき方々が利用する点も、この渡船の特徴でしょう。
対岸には天保山の大観覧車。
自転車を乗せる前提で作られているためか、船の内部はとってもフラットで、天井に握り棒が設置されています。また一部にガラス窓がはめられている以外は吹きさらしです。
2~3分の短い船旅を終えて天保山側に到着。
渡船を下りたところには、「明治天皇観艦之所」と表記されたオベリスクが建っています。慶応4年1月に鳥羽伏見の戦いで旧幕府軍が負けちゃうと、その時大坂城にいた徳川慶喜は天保山から船に乗って江戸へ逃げますが、その2か月後の3月にはこの地でまだ十代半ばの明治天皇が各藩の軍艦を観艦したんだそうです。どうやらこの時の観艦は日本最初の観艦式なんだとか。オベリスク自体は昭和の初期に建てられたようで、この碑の大きさから天皇への忠誠を求められた当時の時代背景が見て取れます。
そのオベリスクの下には、「日中友好 彰往察来」と刻まれた低い石碑が。
こちらは戦時中に中国から連れてこられて過酷な労働を強いられた果てに犠牲となった中国人を追悼するもの。
天保山には観覧車や海遊館など華やかなイメージを偉大居ていたのですが、同時に戦前戦中の歴史も背負っている場所なんですね。
天保山と言えば日本一低い山として有名であり、その標高は4.53メートル。
とはいえ現在では仙台の日和山が日本一低い山らしく、天保山は2位なんだとか。
さて、天保山公園から歩いて5分くらいで地下鉄中央線の大阪港駅に到着。
地下鉄中央線の電車に乗って、次の目的地へと向かったのでした。
連続して取り上げてきた関西シリーズはここで一旦お休み。
次回からは別のエリアを取り上げ、後日改めて関西シリーズを再開します。