温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

三星ネギを食べよう!知ろう!

2019年06月06日 | 台湾
※今回記事に温泉は登場しません。あしからず。

前回記事まで台湾宜蘭県を流れる大きな川、蘭陽渓の流域に湧く野湯を紹介してまいりましたが、この流域に点在する街のひとつである三星は、台湾きってのネギの名産地。
以前に何の予備知識もなくこの街を訪れた際、何の気なしに入ったお店で口にしたネギのあまりの美味しさに心底から感動し、以来このエリアを訪れたらできるだけ時間をとってネギ料理をいただくようにしています。蘭陽渓流域の野湯を訪ねた今回の旅でも、当然ながら三星の街に立ち寄ることにしました。



三星の街の中心部。
台湾のどこにでもあるような、ごく普通の田舎町です。



今回はバス通り沿いの商店街にある、このお店に入ってみました。

 欣欣食堂
 宜蘭県三星郷三星路四段363号



お店のおばちゃんに奨められて注文した料理は、ネギをシンプルに炒めたもの、そしてボイルした小さなイカの上に薬味として刻んだネギを載せたものです。
見た目は質素ですから、こんなもので満足できるのか不安になりますが、でも両方ともとても美味で、特にネギの炒め物は、素材が持つ旨味や食感がとても良く活きており、思う存分舌鼓を打つことができました。三星のネギはたしかに青ネギなのですが、いわゆる日本の長ネギのようなトロっとして且つツーンとくるような風味ではなく、甘みがあり、辛くない代わりに香りがはっきりとしており、とても柔らかいながらシャキシャキとした心地よい歯ごたえがあるのです。ネギが苦手な方でも、ここのネギなら間違いなく食べられるかと思います。



食後には、街中心部の農協付近にある「三星青葱文化館」を訪ねてみました。無料ですので、開いていれば自由に入館できます。

 三星青葱文化館
 宜蘭県三星郷義徳村中山路31号
 入館無料
 平日8:00~17:00、週末9:00~18:00
 


玄関前では自転車に乗ったネギがお出迎え。



館内では・・・



当地の名産品であるネギについて、その歴史や栽培方法、特徴などをパネルや映像などを用いて解説しています。当然ながら文章は中国語ですが、タイトルには日本語が振られており、また英文の解説も付けられていますから、中国語がわからなくても大丈夫。



蘭陽渓という大きな川がもたらした肥沃で水はけの良い氾濫源が、ネギの栽培に適しているようです。



編み笠を被った農夫が農作業している様子を模型で表していますね。



モニターの右側では、三星ネギと普通のネギとの違いが解説されていました。曰く、三星は降水量が多く、その影響で当地のネギは長い茎や柔らかい食感を持つようになったんだとか。台湾の普通のネギは、茎の部分が7~8cmであるのに対し、当地のネギは15cmもあるんだとか。
またこのモニターやそのまわりのパネルでは、三星ネギのレシピが紹介されていました。



奥にはお土産物をメインとした物販コーナーがあり、ネギを使ったお菓子などのほか・・・



冷蔵ショーケースにはネギそのものが販売されていました。たしかに台湾の一般的なネギより白い茎の部分が長く、東日本の長ネギみたいですね。
ここでは1公斤(1kg)130元ですから、日本円換算で約450円です。日本のスーパーですと、普通の長ネギですら1束2~3本で200円しますから、銘柄品にもかかわらずそれよりもはるかに安いわけです。



物販コーナーの一角ではアイスクリームが売られていたのですが、そこで面白いものを発見。
なんと三星葱フレーバーのアイスがあったのです!!
ちょうど食後のデザートが欲しかったので、迷うことなくすぐに購入し・・・



文化館の屋外のテラスで、早速食べてみました。
基本的には普通のクリームのアイスなのですが、口に含むとたしかにネギの香りが広がり、それが決してクリームの味を邪魔することなく、控えめに自己主張しています。風味としてはプリングルスのサワーオニオンに近いのですが、当然油っぽさは無く、ネギのフレーバーは謙虚にクリームを引き立てつつ、しっかりと後味を我が口腔に残していきました。
超絶美味、というわけではありませんが、当地以外ではお目にかかれないかと思いますし、そこそこ美味しいので、興味があれば一度お試しあれ。



街の郊外には、三星ネギの畑が広がっていました。
畝を高くし、根元には藁を敷いて、丁寧に栽培されています。
こうして栽培されたネギが、炒め物になったりアイスに混ぜられたりと、いろんな形で美味しさをもたらしてくれたのですね。




コメント (2)
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