前回に引き続き告知系の記事で申し訳ございません。
今月(2018年4月)19日にイカロス出版社より、ムック本の『サイハテ交通をゆく』が発売されました。
イカロス出版の紹介ページ
恥ずかしながら私も一部の執筆を担当させていただきました。だからというわけではありませんが、なかなか面白く出来上がっているので、今回ご紹介させていただきます。
日本全国の秘境や辺境と言われるような僻地でも、公共交通機関が存在し、地元で生活する人やその土地を訪れた旅人を運んでいます。しかしながら、限られた人員や予算、厳しい環境、複雑な地形など、様々な理由によって、運行形態や輸送方法などに制約が発生してしまいます。特に近年は過疎化により運営そのものが厳しくなり、交通機関の維持そのものが困難になっています。そうした諸々の制約をいかに克服して旅客や貨物を輸送するかが、公共交通機関としての使命のひとつであり、結果的にその解決策や形態が、その土地ならではの個性につながっていることもしばしばです。
都会では法令や安全対策など厳格に考えがちな運用方法を、僻地では融通を利かせることによって、上手くやりくりしています。あらゆることがデジタル化され、さらには人工知能で処理され今日にあって、生身の人間を運ぶ交通機関はデジタルで代用することができません。特に僻地はあらゆるリソースが限られているので、綺麗事や理想論なんて掲げていられません。このため、前時代的と思われるような方法が、実は僻地の交通機関にとっては最も合理的であり、かつ経済的でもあったりします。ご当地ならでは問題解決方法は、あらゆる面で恵まれている都会では考えつかないものが多く、そのひとつひとつが興味深くて実に面白く、土地柄をよく反映しています。そしてその交通機関が歩んできた歴史そのものなのです。
本書は北海道から沖縄まで、各地の秘境・辺境と呼ばれるような地域で人知れず活躍するバス・鉄道・船・ヘリなど、地元の方しか知らないような交通機関を多く取り上げており、その一つ一つが個性の塊です。各交通機関は魅力にあふれており、そうした個性を有するに至る歴史も実に多様。しかしながら、こうして何らかの機会で取り上げられない限り、僻地の交通機関は、誰にも知られることがなかったはず。狭い日本といいながら、いかに自分が日本各地のことを知らなかったか、各交通機関の記事を読んで痛感しました。おそらくみなさんにとって、取り上げられている交通機関の多くはご存じないものばかりかと思います。でも、たとえ知名度がゼロに限りなく近いとはいえ、今日も人を運んで、生活を支え、旅人を送っているのです。
それぞれの項目を読んで目から鱗が落ちたり、感心したり、心配になったり・・・。読み物としてはもちろん、各記事を書いたライターの旅を追体験したり、あるいは旅情を駆り立てられて実際に本書を片手に旅に出たりと、単なるマニアックな乗り物の本という枠を超え、読むことでいろんな使い方ができるユーティリティー性の高い書籍だと思います。よろしければ是非ご一読を。
以下、Amazonのリンクです。
『サイハテ交通をゆく』
ISBNコード:978-4-8022-0512-2
刊行種別:ムック
発売日:2018年04月19日
サイズ:B5判
ページ数:112
定価:1728円(税込)
今月(2018年4月)19日にイカロス出版社より、ムック本の『サイハテ交通をゆく』が発売されました。
イカロス出版の紹介ページ
恥ずかしながら私も一部の執筆を担当させていただきました。だからというわけではありませんが、なかなか面白く出来上がっているので、今回ご紹介させていただきます。
日本全国の秘境や辺境と言われるような僻地でも、公共交通機関が存在し、地元で生活する人やその土地を訪れた旅人を運んでいます。しかしながら、限られた人員や予算、厳しい環境、複雑な地形など、様々な理由によって、運行形態や輸送方法などに制約が発生してしまいます。特に近年は過疎化により運営そのものが厳しくなり、交通機関の維持そのものが困難になっています。そうした諸々の制約をいかに克服して旅客や貨物を輸送するかが、公共交通機関としての使命のひとつであり、結果的にその解決策や形態が、その土地ならではの個性につながっていることもしばしばです。
都会では法令や安全対策など厳格に考えがちな運用方法を、僻地では融通を利かせることによって、上手くやりくりしています。あらゆることがデジタル化され、さらには人工知能で処理され今日にあって、生身の人間を運ぶ交通機関はデジタルで代用することができません。特に僻地はあらゆるリソースが限られているので、綺麗事や理想論なんて掲げていられません。このため、前時代的と思われるような方法が、実は僻地の交通機関にとっては最も合理的であり、かつ経済的でもあったりします。ご当地ならでは問題解決方法は、あらゆる面で恵まれている都会では考えつかないものが多く、そのひとつひとつが興味深くて実に面白く、土地柄をよく反映しています。そしてその交通機関が歩んできた歴史そのものなのです。
本書は北海道から沖縄まで、各地の秘境・辺境と呼ばれるような地域で人知れず活躍するバス・鉄道・船・ヘリなど、地元の方しか知らないような交通機関を多く取り上げており、その一つ一つが個性の塊です。各交通機関は魅力にあふれており、そうした個性を有するに至る歴史も実に多様。しかしながら、こうして何らかの機会で取り上げられない限り、僻地の交通機関は、誰にも知られることがなかったはず。狭い日本といいながら、いかに自分が日本各地のことを知らなかったか、各交通機関の記事を読んで痛感しました。おそらくみなさんにとって、取り上げられている交通機関の多くはご存じないものばかりかと思います。でも、たとえ知名度がゼロに限りなく近いとはいえ、今日も人を運んで、生活を支え、旅人を送っているのです。
それぞれの項目を読んで目から鱗が落ちたり、感心したり、心配になったり・・・。読み物としてはもちろん、各記事を書いたライターの旅を追体験したり、あるいは旅情を駆り立てられて実際に本書を片手に旅に出たりと、単なるマニアックな乗り物の本という枠を超え、読むことでいろんな使い方ができるユーティリティー性の高い書籍だと思います。よろしければ是非ご一読を。
以下、Amazonのリンクです。
『サイハテ交通をゆく』
ISBNコード:978-4-8022-0512-2
刊行種別:ムック
発売日:2018年04月19日
サイズ:B5判
ページ数:112
定価:1728円(税込)