温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

鶴田町 山田温泉 2015年初夏再訪・後編(公衆浴場)

2016年05月21日 | 青森県
前回記事「鶴田町 山田温泉 2015年初夏再訪・前編(宿泊)」の続きです。

 
旧館の客室で入浴三昧の晩を過ごした翌朝は、棟続きになっている公衆浴場へと向かいました。こちらは2012年に拙ブログで取り上げており(その時の記事はこちら)、私個人としては、3~4度目の再訪です。


 
宿泊棟から連絡通路を通って公衆浴場へ。


 
明るく広い脱衣室。真ん中にベンチが置かれ、窓の下に棚が設置されているという、青森県の温泉銭湯では極めて標準的なレイアウトです。コインロッカーの施錠装置が抜き取られ、ロッカーとして使えない状態になっているのは以前のまま。


 
浴室も以前訪問時と全く変わっておらず、記憶のままの姿が目の前に広がっていることにホッと安堵。
浴場最奥の壁面上部に描かれているメルヘンチックなイラストも以前のままです。
私が入室したのは午前8時頃でしたが、幸いなことに始終誰も入ってきませんでした。


 
浴場の中央に主浴槽が据えられ、それを取り囲むように、洗い場のカランがズラリと並んでいます。こうした造りもまた青森県温泉銭湯の標準的なレイアウトでありますから、「山田温泉」公衆浴場の造りは、青森県温泉銭湯界の教科書的な存在と言っても過言ではないでしょう。
カランの数は数え忘れちゃいましたが、それぞれに押しバネ式の水栓と固定式のシャワーがセットになって取り付けられており、シャワーに関しては半数が壁直付けである一方、残り半数はホース付となっており、この2種類が交互に配置されています。なおカランから出てくるお湯は温泉です。


 
中央の大きな浴槽は中央で2分割されており、間仕切りの塀に設けられた湯口から双方へ向かって同じ源泉のお湯が注がれているのですが、2つの浴槽では加水の加減が異なる他、槽内のタイルの色も異なっています。なお両浴槽の縁からは絶えずお湯が溢れ出ており、循環などは行われていませんので、両浴槽とも放流式の湯使いとなっています。


 
脱衣室側の浴槽は青っぽいタイルが採用されており、その影響によってお湯は黄色を呈しているように見えます。また入浴しやすい温度にするため加水も行われています。実際に私が入ったときにも、万人が心地よく入浴できる湯加減に調整されていました。


 
一方、奥側の浴槽は、脱衣室側と同じ模様でありながら赤いタイルが用いられているため、湯船のお湯は赤褐色を帯びているように見えます。脱衣室側の浴槽はしっかり加水されていましたが、こちらは加水が少ないため、入る人を選ぶようなかなり熱い湯加減でした。でも加水が少ない分、お湯の個性ははっきりと現れており、甘塩味や薄出汁味、アブラ臭のような匂い、そしてツルスベ浴感など、「山田温泉」の源泉が有する個性は、この奥側の浴槽の方がしっかり感じられました。

とはいえ、前回記事で取り上げた客室のお風呂は、同じ源泉を使っている上、加水などは一切ない源泉100%ですから、味、匂い、そして浴感など、お湯が持つ諸々のフィーリングは、客室のお風呂が圧倒的に優れています。同じ源泉であっても、お風呂の造りや湯使いによって表情が異なることを、改めて認識させられました。公衆浴場の掛け流しのお湯ももちろん良いのですが、客室のお風呂は熱いけど病みつきになってしまうほど、輪をかけて素晴らしいお湯でした。


小泉温泉(再分析)
ナトリウム-塩化物温泉 65.2℃ pH7.92 湧出量測定不可(動力揚湯) 溶存物質5.761g/kg 成分総計5.761g/kg
Na+:1941mg(95.00mval%),
Cl-:2605mg(83.13mval%), Br-:6.7mg, I-:1.8mg, HCO3-:606.3mg(11.25mval%),
H2SiO3:231.4mg,
(平成21年8月25日)

JR五能線・陸奥鶴田駅より徒歩10分(約1km)
青森県北津軽郡鶴田町大字鶴田字小泉460-6  地図
0173-22-6666

6:00~22:00
350円
宿泊料金に関しては直接施設へお問い合わせください。
ドライヤーあり、ロッカーは故障中? 入浴道具の販売有

私の好み:★★★(旧館客室)、★★(大浴場)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする