路の途中

35歳からジョギングを始め、今もゴールを目指してさまよい続ける市民ランナーの記録。

野辺山完走記12 93㎞から97㎞と97㎞からゴール

2008年05月25日 11時00分17秒 | Weblog
○93㎞から97㎞
「何があっても完走する。」
 再び闘志に火がついた。たとえ骨折しても完走しようと心に誓った。吹っ切れてみれば簡単だ。後は今できるパフォーマンスで走るだけなのだ。
 膝は気になるほどは痛くない。何にしてもこの旅は、後7㎞足らずで終わってしまうのだ。腰が落ちたフォームにならないように、姿勢に気をつけ腕を振って走る。体感的にはキロ6分ぐらいのペースのつもりだが、上り坂ということもあり、キロ7分がいいところだ。それでも、「平地なら負けない。」事実、87㎞から97㎞までに10㎞の間は一人として私を抜かすことは出来なかった。
 そうはいっても上り坂。この間たった4㎞だけど心拍数は上がり、汗はしたたり、短距離を走っているような感覚だった。
 95か96㎞地点ではゴールで一人一人にアナウンスを贈る女性アナウンサーの声が遠くに聞こえ始める。(空耳ではありません。マイクの声がここまで聞こえてくるのです。なぜならば・・・。)
 97㎞地点、最後の給水ポイントに行く手前で大きく左に曲がる。一度近づいたゴールだが、距離あわせのために大回りするのだ。最後の給水所でスポーツドリンクを飲み時計を見る。97㎞で13時間30分。残り3㎞で30分。キロ9分で歩いても完走確実だ!

○97㎞から100㎞
 給水を終えた私は走り始めた。歩いてもたぶん時間内完走は出来る。でも、「手は抜かない。」と自分に言い聞かせた。応援してくれ励ましてくれたうめさんのため。「100㎞走ってくるよ」と報告した職場の皆様のため。「父は最後まで頑張ったよ。」と言えるように子ども達のため。そして何より自分のランナーとしての誇りのため。「手は抜かない」
 どこが痛い・・・ということはもうどうでもよい。
 辛い、苦しい・・・そんなことどうでもいい
 自分は自分に出来ること→マイペースで走り通すことに集中した。
 しかし、大回りしているコースはどんどんゴール方面から離れていく。少し不安になる。「距離表示は合っているのか?」「本当は後10㎞残っていました」なんて言われたら立ち直れないぞ。
 ラスト1㎞の表示の辺りで右折する。よし、ゴール方面に向かっているぞ。(当たり前なんですが、極限状態に近い精神状態ですから許して下さい。)
 出発する時に声援して下さった町の方々と同じ人達なのかは解りませんが町の方々が応援してくれる。通りがかりとおぼしき町の方達も、車で通りかかった人達も「あと少しですよ。頑張ってぇ。」と応援してくれる。段差でつまづき転びそうになった目の前のランナーに声をかける「大丈夫ですか?お気を付けて。」「ありがとう。」
 みんなの気持ちが1つになってゴールを目指しているような気がしてくる。
 最後200メートル程の直線だ。こうなると、13時間50分を切りたくなる。体には力が入らないが、出来る限りの精神力で突っ走る。(たぶんキロ6分ぐらい)ゲートが見える。13時間49分台を表示している。「やった!」と駆け抜けたかったのだが・・・。
 一人一人にゴールテープを切らせてくれるというサービス精神のため私の前の走者で手間取り、ゴール待ち。(ほんの数秒ですが)歩いてのゴールとなってしまいました。
 完走時間13時間49分11秒
自分としては出来過ぎ。
 (次回 ゴール後の報告で この完走記も終了か?)