新米ペアレントの営業日誌・営業中

2005年3月1日に秋田県大仙市にオープンした大曲ユースホステルのペアレント(経営者)が日々の出来事を送ります。

秋田の食べ物-だまこ鍋

2023-12-26 23:11:39 | 食文化

だまこ鍋は、炊いた米をつぶして直径3センチほどに丸めた団子状の「だまこ(餅)」を、鶏がらベースの汁に鶏、野菜などを入れた家庭で作られている鍋料理。主に八郎潟町や五城目町と云った県央沿岸部の郷土料理。

きりたんぽ鍋と兄弟のような料理だが、きりたんぽは表面を焼くのに対して、だまこは焼かないのが一般的。そのため出汁が染み込んでふわふわもちもちになるという。秋田では、子どもの遊び道具「お手玉」を「だまこ」と言い、ごはんの団子がお手玉の形に似ていることから「だまこ」の名が付いたとされています。

この地域では、八郎潟の幸であるワカサギ、フナやシラウオなどを焼いたものを鍋に入れて、味噌で味を付けた郷土料理「つけご」という食べ方があった。当初の「つけご」はお米を半殺し状態にし、たんぽ状にも団子状にもせずに汁に浸して食べたとも云う。1970年代に八郎潟が干拓されて漁獲量の激減により魚離れが進んだことや、五城目地域が阿仁地域と深いつながりがあったことで山の料理のきりたんぽ鍋が伝わったことで、魚の代わりに鶏のガラと肉が使われるようになったとも考えられています。

だまこ鍋は「庭あらい」の際に食したとの記載が見られます。庭あらいというのは、農作業が終わり、薪集めも終わった大晦日に、農機具や神様に感謝して祭り、飲み食いをした習慣。これが1980年代後半には薪集めが不要になり、秋の収穫祭と庭あらいと合体した習慣になり、秋の新米でだまこ鍋を食べる習慣になったとも云われているようです。このため八郎潟や五城目では正月料理という認識も一部に残っているようです。(写真は過去に撮影したものです)

一時

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