OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

介護する人&育児する人に対するフォローの仕方は・・・

2006-10-22 15:57:04 | Weblog
昨日もお話したが、愛犬が寝たきりに近い状態になり、介護しなければならなくなった。で、さっそく、腰を痛め・・・正直、かなりツライっす(涙)。

が、それよりも、もっと深刻な懸念事項があるということが判明してしまった。それは、毎日、身近に居て介護するものと、そうでない家族との、微妙な心の擦れ違いだ。ストレートに言ってしまえば、要するに、前者が私で、後者が夫なのだけど(爆)。

夫は、エディーさん亡き後、ヘンリーさんを盲愛しているから、当然のことながら、ひどく彼の心配をしている。仕事に出かけても、暇が出来ると「大丈夫?どうしてる?」と電話をしてくる。そして、家に帰ってくると、ひとしきりヘンリーさんの傍で、励ましたり、取り留めのないことを話したりしている。

けれど、夫が家にいるのは、夜の間だけ。ヘンリーさんを担いで一輪車にのせて病院に連れて行くのも、漏らしたオシッコの処理をするのも、オシメを買いに走しり、苦労してオシメを付けさせるのも、食べやすい食事を工夫して食べさせるのも・・・要するに、実際に彼の世話をするのは、みんなこの私なのだ。だから、私としては、まず「お前は大丈夫か」と、夫に聞いてもらいたいと思う。そして、その次に「ヘンリーは元気にしているか」と聞けよと思う。けれど、夫にすれば、病気でもない私を心配する理由が見つからないのだろう・・・たぶん、彼は、わたしがそんなことを思っているとも知らないだろう。それで、徐々に不満を募らせている私に向かって、能天気に「ちょっと元気になったよな」とか「うんうん、食欲出てきてるやん、偉いなぁ」、果ては「立てへんて・・・ほんとに、そんなに酷いの?夕べは、部屋の中を、ウロウロ出来てたよ」などと、わたしの一日の苦労を完全否定することになるような最悪な台詞を、本人としては悪意なく言い放ってしまう。わたしは、ぶっきらぼうに「そぉ?」と答える。夫は、一緒に心配を共有している同士であるはずの妻の不機嫌の原因が分からず、一瞬だけ首を傾げるが、すぐにそんなことは忘れ去り、またヒタスラに愛犬に向かう。

今朝になり、日曜で家に居る夫が、ヘンリーを散歩に誘った。と、なんと奴は立ち上がって、トコトコと散歩に出かけたのだ。「ほらほら、歩けるわ!! なぁなぁ、見てみて!!」単純に喜ぶ夫と、ぽぉ~とした顔で散歩に出かけようとするヘンリーに、わたしは完全に切れた。お前ら、なんやねん!!

案の定、ヘンリーは途中でへたばってしまい、夫は担ぐようにして、彼を連れ帰ってきて・・・わたしは、内心、ざぁまあみろと思った。「どうしよう・・・部屋に居させる方がいいやろか。オシッコで、体が汚れちゃってるけど、どうしよう」「しらん、勝手にして。わたしやったら、ヘンリーも甘えて寝たきりになるし、あなたが全部、好きなように面倒見て!!」言い放つ私に、夫は目を丸くする。「なんでぇ~。そういうこと、ちゃうやん。昨日一昨日と、お母さんが、一生懸命世話してくれて、食べさせてくれて、それで、今朝は少しだけ元気になったんやん、なぁ、ヘンリー」。また、その「なぁ、ヘンリー」が、腹が立つ(爆)。

よく、別居している家族が、たまに見舞いに帰ってきて、介護しているお嫁さんに向かって「もっと、○○してあげてくれる?」なんて言って去ったもんだから、その後、家の中がモメタモメタ・・・なんて話を聞くが、なるほどと思った(^^;。実際に、介護を担当していない人は、介護する家族の苦労が、まったく分からないのだ!! そして、その分かってもらってない感が、介護の大変さより、もっともっと介護をする人の心を傷つけているんだ!!

そうそう、子育てに関しても、同じようなことがあるよね。実際、四六時中子どもと一緒に過ごしている人に対して、安易に「もっと□□したらいいよ」とか「××は、止めておきなさい」なんて、シタリ顔で意見すると、その内容が、いかに正しくて、いかに有益なものであっても、手ひどい拒絶にあってしまうことがあると思う。それもやっぱり、子育ての当事者の苦労を労う心遣いの無さが原因だよね、きっと。

とはいっても、色んなことで周りの人たちに助けてもらわないと、いくら頑張り屋さんな人でも、一人で背負いきれるものじゃないわけだから、手も口も、本当は出してもらいたいわけだけど・・・いきなり命令や、いきなり否定から入らずに、まず「あなたは大丈夫?頑張り過ぎてない?」という労いと心配を見せて、次に「よく遣っているね」と評価をして、それから、少しずつ「何か手伝うこと、ある?」とか「差し出がましいかもしれないけど、前、こんな風にしたら、けっこうイイ感じになったんだけど、どうかな」と、相手の心を、ゆっくり解しながら、やさしく手を差し伸べてくれるといいと思う。

えぇぇ~、そんなに気を遣わなきゃいかんのぉ~~、めんどくさいなぁ~、と思われるかもしれないが、介護にしろ、子育てにしろ、苦労が多い上に、かなりの長丁場な仕事なのだから、それくらいの気遣いは、あっても好いと思わない?両方とも、とっても大切な仕事なんだし・・・逆に言えば、ちょっとした気遣いある表現で、その人が元気に楽しそうに、育児や介護をしてくれるんだったら、安いものだと思わない?

と、実際の介護は、まだ経験してないんだけど・・・予行演習的に、今色んなことを考えさせてもらっています・・・はい(爆)。