OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

朱印帳がスタンプ帳でもイイじゃないかと思えるようになったこと

2014-02-19 10:34:48 | Weblog
朱印帳ってご存知ですか。参拝したお寺で押していただける朱印を集めるスタンプ帳のようなものです。掛け軸や白い着物にも押していただけます。

わたしは学生時代、友人たちと、スタンプラリー感覚で西国三十三所観音霊場を巡って朱印を集めていました。申し訳ないですが、信仰心からの巡礼からは程遠かったですね。

それから三十年以上がたち、今また、夫と西国三十三札所を再訪していますが・・・当然、学生の頃とは気持ちは違っています。でも、やっぱり仏教に帰依してということではないですね。スタンプラリーではないですが、信仰に導かれてとは言えないと思います。

とね・・・ある時、浄土真宗が朱印をしないという話を耳にし、東本願寺のホームページを見てみたら


そんなに古い歴史をもつわけではありませんが、参拝した記念に朱印を押してくれるところが数多くあります。寺の名前や仏教の言葉などが添えられる場合もあります。
回ったお寺の数だけ朱印が増えていくことは楽しみでありましょう。また、八十八箇所とか三十三所というように決められた場所をすべて回ったときには、何らかの達成感があることもわかります。
でも、ちょっと待ってください。お寺とは朱印を集めるためにお参りするところなのでしょうか。それならば、一度朱印をもらえば、二度とお参りすることはないでしょう。大事なのはお参りしたことがあるかどうかではなくて、お参りして教えに出遇(あ)ったかどうかです。また、どんな教えに出遇ったかということであるはずです。
浄土真宗の宗祖である親鸞聖人は、師の法然上人との出遇いをとおして、生涯を「ただ念仏」の教えに生きられた方です。それは念仏を称える時、どんな者も 決して見捨てることのない仏の世界が、いつでも憶い出されてくるからでした。逆の言い方をすれば、貪(むさぼ)りや憎しみの心に翻弄(ほんろう)されて、何が大切であるかをすぐに見失っていく自分であることをよく知っておられたからでした。
私たちはどうでしょうか。一度お参りしたから大丈夫とか、教えはこの前に聞いたからもう聞かなくてもいい、などといえるでしょうか。さまざまな問題が次々と起こってくる状況の中で、何を本当の拠(よ)りどころとして生きていくかが、いよいよ問われてきているのが現代です。お寺を回ったというような達成感に腰を落ち着けてしまうのではなく、教えを聞き続けようと立ち上がる必要があるのではないでしょうか。


と、書かれていました。ほぉ~・・・なるほどねぇ~。

学生時代に朱印を集めるためにお参りした者としては耳が痛いというか、矛盾するのですが・・・それはちょっと横に置かせていただいて・・・実は、その当時のわたしの宗教に関わるものの考え方としては、まさしく東本願寺さんが仰っているようなことを思っていたのでした。

そしてね・・・そういう考えでもって、違うんじゃないかと反発を感じていたのが、なんと皮肉なことに浄土宗や浄土真宗の『南無阿弥陀仏を唱えれば、それだけで極楽浄土にいける』という教えだったんですよ(^^;。

難しい教義などは分かっていませんでしたが、当時のわたしの若い潔癖さが、その教えを安易と感じて、民衆に媚びへつらう宗派なのではないかと、そう疑わせたんですね。

そして、その意見を宗教学の先生にぶつけたこともありました。その先生は神学者でキリスト教の牧師さんでしたが、「君に、浄土宗や浄土真宗が生まれた時代の民衆の暮らしや気持ちに思いを致そうという心がないから、そう考えるのではないかな」と言われ・・・なんだか、とても自分が恥ずかしくなったことを思い出します。

でね・・・それでも、その当時は、やっぱり何となく納得しきれていなかったのですが・・・だんだん年をとってくると・・・何が正しいかということに自分なりに拘っていくことは大切なことだけど、とりあえず今、目の前で苦しんでいる人を楽にしてあげることこそが、宗教の最も大切な役割なんだろうなと思えるようになってきたわけです。

そうするとね・・・朱印帳がスタンプ帳でもいいじゃないかと、そう思うわけです。とりあえず、スタンプ帳でもいいじゃないかとね。そこが入り口や突破口になるなら、スタンプ帳感覚大歓迎じゃないかってね。だから「あれ?浄土真宗さんが、スタンプ帳扱いされちゃうから朱印はあげないって言っちゃうの?」って、ちょっと寂しくなっちゃったわけです。

またまた浅はかな上っ面解釈で、東本願寺さんを非難してますかね(^^;。別に、非難しているつもりはないんですが・・・なんとなく、わたしの思っている浄土真宗さんとは、ちょっとイメージが違うなと、そんなことを思ったのでした。




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