OBERON 日記

1999年1月25日。パソコン通信から始まった公開日記。
できれば、死ぬまで続けたい・・・(爆)。

どうして、人は擬人化したがるんだろう・・・

2022-11-08 09:34:40 | Weblog
一気に寒くなってきましたね。なので、外に置いていた植物の鉢を、いくつか室内に入れました。で、窓際の、できるだけ日のあたるところに置くようにしています。とね・・・少しずつ、植物たちは、窓の方に向かって傾いていくんですよね。いわゆる『光屈性』ってやつです。

とね、その姿を見ていると、その植物が「光を恋い慕っている」ように見えるんですよね。もちろん、そんなことはない。ただ、生きるために必要だから、成長に必要だから、そうなっていくだけで、"恋い慕う"なんて人間的な感情があるはずがない。けど、それが分かっていても、そうとしか見えないんですよね・・・

ああ、そういえば、わたしの大好きな作家さん、ジュール・ベルヌのお墓の彫刻が、お墓の中から光を求めて手を伸ばしている感じなんですよね。子どもの頃、巻末の解説にあったその写真を見て、なんだかすごく衝撃的だったことを覚えています(^^)。

詩とか小説とか、そういう文学作品の中に限らず、わたしたちって、日常の会話の中ででも、擬人化を多用していると思いませんか。なにかと、人間以外のものに人間みたいな感情をのっけて表現しがち。それって、どうしてなんでしょうね。われわれ人間って生き物は共感性が高い? その逆で、あるがままの相手を理解せず何でも自分に寄せて考えてしまう? 相手に近づこうとしているんだか、なんでもかんでも自分に引き寄せているんだか・・・

じゃあ、擬人化で弊害はある? 相手に親しみを持って優しく接することが出来る気がするけど・・・やっぱり、相手の本当の姿が見えなくなるかもしれない・・・どうなんだろうか・・・まっ、どっちにしろ、たいした影響はないと思うけど・・・(^^;。

ああ~、そういえば、人間の擬人化の最高傑作は神様仏様ですよね。聖書では、神様は自分に似せて人間を作ったとか書かれているのかな・・・でも、本当は逆ですよね・・・人間は、自分たちに似せて神様を創造した・・・やっぱり、相手を自分に似せるというのは、傲慢なことなのかも・・・(^^;。

いや~、やっぱり、そこには相手を理解したい、相手と関係を築きたいという思いがあるんだと思う・・・ん~・・・だって、自分と全く違うものを理解したり受け入れたりすることって、すごく難しい・・・だから、なんとか共通点を見つけて、それを足掛かりにして近づくみたいなことなんじゃないかと思う・・・

結果として好ましいかどうかは別として・・・やっぱり、それは愛なんだと思う・・・うん・・・擬人化の根元は、愛なんだと思う(^^)。