ヌマンタの書斎

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海外旅行者向けの格安ホテル

2014-07-04 12:05:00 | 社会・政治・一般

口コミで評判は聞いていた。

だから、どんなホテルなのか興味はあったが、TVで放送されるまで見たことはなかった。それがカオサン(KHAOSAN)・ホテルだ。番組はTV東京の「未来世紀ジパング」である。

これには驚いた。なんとラブ・ホテルを改装し、あのキンピラの設備を活かして個性的な部屋に改装している。これなら外国人旅行者の評判になるはずである。


実際、TVの映像をみても、あのケバケバしいラブホの内装が活かされている。あれを外国からの旅行者は、目新しく思うようで、大喜びである。アイディア商法だと思うが、少々気恥ずかしくもある。あのイルミネーションがキラキラするお風呂などは、そのまま活かされている。外国人には受けるのであろう。ちなみに回転ベッドはない。

私がラブ・ホテルに初めて入ったのは、20前後の頃だが、内装の派手さにいささか気後れしたことを覚えている。アメリカのモーテルを参考にしたのだろうが、日本では狭い住宅事情から、二人だけの空間を持てないカップルが短時間、あるいは宿泊のみで利用することで知られている。

ただ、少子高齢化などの影響もあって、現在では不況業種として数えられていたはずだが、まさか格安の旅行者向けホテルとして再活用されているとは驚きである。

たしかに水道、浴室、トイレなどはそろっており、表面的な改装だけで寝泊まりするだけの客に提供する施設として十分なのだろう。ホテル用の建物を新築するよりも、はるかに格安での開業が可能なのは確かだ。

ここ数年、このような改装に金をかけず、元の施設をなるべく再利用するかたちでの開業が増えている。いわゆる「居抜き」と呼ばれる手法である。ある経営者に聞いたら、この居抜きならば通常数年かかる投下資金の回収が数か月で可能だという。

どちらかといえば、飲食店が多く、某ファミリーレストランが営業を止めてしばらく空き家になっていたら、いつのまにやら格安焼肉チェーン店になっていた。なかに入ると、某ファミレスの内装がそのまま生かされてというより、そのまま利用されていた。

呆れたことに、食器類までそのまま使っているようである。その分、安く焼肉を提供してくれるなら、客としては万々歳である。もともと豪華な店舗内装には期待していないので、これはこれで良いのだろう。ただし、安い肉だけに、それほど美味くはないが、あの値段なら納得である。

私は昨年の心筋梗塞以来、あまり肉は食べないようにしているが、食べるなら高くても美味しい肉にしている。だから間違っても焼肉食べ放題の店にはいかない。でも食べ盛りの子供がいる友人家族と一緒なら、付き合わない訳にはいかない。

それに見識を深めるにもいい機会なので、居抜きの格安飲食店でも避けることはない。だから、一度はこの外国人に評判のカオサン・ホテルにも泊まってみたいと思っている。

実際に泊まり、目で見て、ベッドに寝てみて初めてそのホテルの評価が出来る。そうすれば、格安料金の秘密や、サービスの良しあしも判断できる。不況業種であるはずのラブホテルでさえ、アイディア次第で儲かるようになる。

この先の日本は、少子高齢化の影響で、使われなくなる施設が沢山出てくるはずである。それを無駄、あるいは廃墟とみる人もいるだろうが、使い方次第で宝の山となる。そのことが良く分かるのが、カオサン・ホテルの成功だと思います。

コメント (2)
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