ヌマンタの書斎

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荒川選手への非難

2006-03-10 12:46:14 | スポーツ
主にアメリカのメディアで、今回のトリノ五輪女子フィギュアでの荒川選手の金メダルへの非難があるようです。

雑誌の見出しを見かけた時は、瞬間的にムッとしたものですが、よくよく読むと少しは肯ける部分もあると感じました。たしかに荒川選手は、ノーミスで演技を完成させて、転唐ェあった他の選手を上回る得点で優勝しました。観客の声援も一番あったように思えますし、なんといっても日本唯一の金メダル。しかも、これまで白人選手に独占されていた女子フィギュア金メダルで、初のアジア(つまり有色人種)人の獲得ですから、欧米に非難されると感情的に反発したくなります。

ただ、私自身少しだけ物足りなさを感じていたのも事実です。荒川選手にはチャレンジが足りなかったとの批評は、ある意味私も肯けるのです。特に3回転ジャンプを連続する場面で、2回目を2回転に済ませたことは、たしかに無難な選択だとの評を免れ得ないものでしょう。彼女自身は、その判断を一回目の跳躍中に、瞬時に判断して3回転を2回転に切り替えたと述べています。その判断が完成した演技につながったのは確かだと思います。

しかし、一昨年世界選手権で優勝した時の荒川選手は、そこを連続して3回転で決めています。あの時の演技は、今回のトリノと比べるとよりチャレンジ精神に満ちていたことは事実でしょう。その意味で、欧米の荒川選手への厳しい批評も一概に理がないとは言えないと思います。

でもね・・・だったら10年以上前のカナダでの冬季五輪、伊藤みどりは金メダルだろう、と思わざる得ません。あれは今でも納得できない。まあ、主観で判断されがちの競技ですから、言うだけ野暮かもしれませんがね。
コメント (9)
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