ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

寿司プリーズ (加藤裕子)

2006-03-30 12:21:15 | 
旅行の楽しみの一つに食べ物がある。地元の名物料理を食べるのもいいが、私は地元の食料品店やスーパーなどを覗くのも好き。東京ではあまり見られない食材が売られているのが楽しい。

アメリカ本土へは渡ったことはないのですが、ハワイやグアムのスーパーで見かける「寿司もどき」としか言いようのない、不思議な品揃え。どうやら「すしロール」というものらしい。カルフォルニア巻きなら、日本でも時折目にするし、けっこう美味しいと思う。でも「すしロール」には、まだチャレンジしたことはない。食べてみたいが、ちょっとつまむには巨大すぎる。

渋谷や六本木の回転寿司店に入ると、大概外人さんが寿司をほうばっている姿を目にすることが多い。寿司の国際化が言われるようになって久しいが、その国際化された寿司を目にすると、やはり珍妙さが目に付く。でも、これが国際化の現実なのでしょう。日本で人気のイタリアン料理やフランス料理も、イタリア人やフランス人から見れば、やはり違和感はあるのでしょう。

面白いことに国際化という言葉には二通りある。世界の文化を日本に持ち込み普及させる、これが日本では多い。一方、自国の文化を外国に持ち込み普及させる、これも国際化。どちらかといえば、後者の方が世界的には、多い感がある。韓国人や中国人が国際化を口にする場合、間違いなく自国の文化を世界に受け入れさせることを意図している。アメリカやヨーロッパの人たちに至っては、自国の文化こそが世界標準であると信じきっている。

ところで、外国の人に寿司を上手く説明できますか?いや、寿司に限らず日本の文化習慣を、外国の人に説明することは、案外難しい気がします。普段、無意識に、あるいは無自覚にしていることだけに、改まってみるとその難しさに頭を抱えるものです。でも、改めて分かったこと、理解できたことも多々あり、これはこれで結構楽しいものです。

通勤電車の車中で一気に読破しましたが、なかなかに面白い内容でした。ただ、読んでいてお腹がすいてくるのには参りましたがね。

コメント (3)
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